自分が株主である企業から年に数回、サービスが受けられたり、贈答品などが送られてきたりする株主優待。贈答品は、食品から家電までさまざまな種類があり、金券として使えるクオカードなども含まれています。生活スタイルによっては、もしかしたら複数銘柄を持っていれば株主優待生活も夢ではないのかもしれません。今回は株主優待生活が可能であるのか、調べていきたいと思います。
株主優待とは?
企業の株主になると利益に応じて配当金が分配されますが、その他の株主のメリットとして株主優待があります。株主優待とは、企業が株主に対して自社の商品やサービスを株数に応じて年に数回提供するものです。企業から株主へ感謝の意がこもったプレゼントのようなものです。
株主優待で生活はできる?
株主優待生活といえば、桐谷広人さんが有名ですよね。桐谷さんは多数の銘柄を上手に購入しながら、快適な株主優待ライフを過ごされています。では、私たちも桐谷さんのような株主優待生活を送ることができるのでしょうか。
ライフスタイルは十人十色です。ですから、自分の生活における株主優待の位置づけを変えていくと可能になるかもしれません。
例えば株主優待を家計のプラス要素・ご褒美として考えます。毎月かかる食費を少なくしていくために、食料品が割安で購入できるような特典のある株主優待にするなど、生活費に付随した株主優待を受けることで、家計の手助けになります。
また美容代や旅行代にかける費用を、愛用している化粧品が送られてくる株主優待を利用したり、航空券などのサービスがある株主優待にしたりすることも考えられます。上記のような家計を補うための株主優待生活であれば、実際に実行されている方も多くいらっしゃると思いますが、生活の中で株主優待の贈答品やサービスの比重を大きくした場合はどうでしょうか。ハードルが高くなるかもしれませんが、不可能ではないのです。
株主優待を有効活用して有意義な生活を
株主優待の贈答品やサービスは多岐にわたりますが、自分の生活スタイルに合った商品を選択しなければ、株主優待快適ライフを過ごすことができません。生活にかかる費用を株主優待で補いながら、生活費を下げていくイメージで銘柄を選ぶとよいでしょう。
株主優待の贈答品の中には、自社に関係するもの以外に金券として使えるクオカード・ギフトカード・図書カードなどもあり、お得なように感じられます。しかし、それらは自社商品ではないため、金券数が額面として経費計上されることとなり、経営が困難になると廃止する可能性もでてきますので注意しましょう。
では、生活費項目ごとに検討していきましょう。
食費を削減
吉野家ホールディングス(9861)
権利確定日2月・8月
株価 2,599円(1月27日時点)
国内店舗数1,200店を超え、創業120年を迎えた大手飲食チェーン店。牛丼の「吉野家」を運営するほか、セルフ讃岐うどん「はなまる」、テイクアウト鮨「京樽」、「ステーキのどん」や「どん亭」「アークミール」の主要4店舗を中心に展開しています。
吉野家フリークの方はもちろん、ランチやディナーに食事代をサービス券で補うことができます。
DDホールディングス(3073)
権利確定日2月
株価 1,713円(1月27日時点)
秋田県産雌の比内地鶏を使用したやきとり専門店「今井屋」、ワイン×肉料理が楽しめるカジュアルワインバル「ベルサイユの豚」など、多様なコンセプトとバラエティーに富んだ飲食店を全国に478店舗(2020年1月現在)展開しているDDホールディングス(旧ダイヤモンドダイニング)。
さまざまな業態の店舗がありますので、新しいお店の発掘を兼ねながら楽しむことができそうです。
イオンモール(8905)
権利確定日 2月
株価 1,865円(1月27日時点)
ファッション・飲食・サービスなどの専門店など多数の店舗をモール型のショッピングセンターで、老若男女問わず魅了しているイオンモール。地域のお客様の健やかな暮らしや心の豊かさをサポートする「ハピネスモール」を掲げ、イオングループの中核企業としてショッピングセンター(SC)開発・運営に携わっています。
一日中楽しめるイオンモールで、複数の用途に利用できそうです。
カーボンオフセットとは、日常生活などで避けることができない温室効果ガス(二酸化炭素など)の排出について、まずできるだけ排出量が減るよう削減努力を行い、どうしても排出される温室効果ガスについて、排出量に見合った温室効果ガスの削減活動から生じる排出権を活用する等により、排出される温室効果ガスを埋め合わせるという考え方です。「カーボンオフセットサービスを購入」を選択すると、株主優待品相当額分の二酸化炭素(CO2)排出権が、一般社団法人「日本カーボンオフセット」を通じて、国の償却口座に無償で移転されます。
服飾費を抑える
リーガルコーポレーション(7938)
権利確定日 3月
株価 2,716円(1月27日時点)
1902年の創業以来、一貫して靴の企画・製造・販売に従事している老舗靴ブランドです。ビジネスシューズでお馴染みの会社です。良い靴を選ぶとお値段は張ってしまうかもしれませんので、商品券を利用できるのはありがたいです。
雑貨費用を抑える
マツモトキヨシホールディングス(3088)
権利確定日 3月・9月
株価 4,275円(1月27日時点)
かかりつけのドラッグストアを目指し、ドラッグストア「マツモトキヨシ」を中心に、小売店舗数は1,654店舗(2020年1月現在)と全国に事業を展開しています。生活に必要な日用品の買い物に利用できます。
株主優待生活を検討する際の注意点
生活費の項目ごとに自分の家計簿と照らし合わせながら見ていくと、どんな種類の株主優待が適しているのかわかってくると思いますが、ここで注意しなければならないのが、株主優待は投資の一種であるということです。生活のすべてが株主優待というわけではない場合でも、贈答品に頼った生活をしていて突然廃止になってしまったら家計が厳しくなった……ということにならないように、銘柄を購入する際には、企業の業績や株価など確認することを忘れないようにしましょう。
まとめ
株主優待生活を毎日のように楽しむには、相当の銘柄数が必要となります。多額の投資金額をつぎ込むことになりそうですが、生活費の助けになるような株主優待を選んで、贈答品を利用すれば、夢の株主優待ライフに近づけるかもしれません。まずは家計簿をつけてみて、自分の支出項目をチェックしながら株主優待の銘柄を選んでいきましょう。