「俺の存在自体がクール・ジャパン」(佐藤ポン語録より)

これまで、iStockphotoの審査になかなか通らなかった私が、「プラモデル制作」の物撮り写真であっさり通過。なにか拍子抜けした感も否めないが、私の実力が世界レベルに達してしまったのだから仕方がない。

今回は、このような写真を撮影した。いかにも売れそうである

こうなると、次も物撮りにチャレンジしたくなる。マイ事務所を漁り、物撮りできそうなアイテムを探す……。本来は、しっかりと被写体を決めてから撮影するべきだが、この良い流れを断ち切らないために、あえてその場で被写体を探した。

事務所には、新品のマザーボード(パソコン用の基盤)があった。これを撮ろうではないか。私がストックフォトを始めたばかりのころは、「アキバ系ストックフォトグラファー」を目指すと決めていたのだった。初心忘れるべからず。iStockphotoでもIT系・オタク系の写真を大々的に登録して、世界に発信していきたい。

「被写体も女体も上手に扱えるのは俺だけ」(佐藤ポン語録より)

被写体は身近なもので調達しつつも、撮影では決して手を抜かないのが佐藤ポン流。これは、「原稿がいい加減でも、取材は真剣」という私のライターとしての仕事ぶりと同じようなものと思ってほしい。

それでは、いざ撮影準備。バック紙を敷いて被写体のマザーボードを配置し、その周辺にライトをセット。物撮りなのでカメラは三脚にガッチリと固定。無論、ブレを少しでも抑えるために、シャッターはリモコンを使用。マザーボードは金属が多いため、映り込みが出ないように注意した。なお、日中だと部屋を暗くできないため、撮影は陽の光が入らない深夜に行なった。深夜でも行える物撮りは、私のような夜行性生物にピッタリなのである。

さて、すべて準備が整ったので、いよいよ撮影開始。構図を決める際には、iStockphotoの審査基準である「権利」をよく考える。マザーボードにはメーカーのロゴや文字が大量に書かれているため、これらが写っていたら審査は通らない。もしも写ってしまったら「Photoshop」を使って後から消せばよいのだが、レタッチの手間を省くため、なるべく写らない構図にすべきだ。

以上を踏まえつつ、マザーボードをいろいろな角度に変えテストショットを続けた。これはかなり手間のかかる作業である。何枚も撮影は行なったが、どれもロゴが写り込んでしまう。試行錯誤を繰り返した末、「マザーボードを裏返す」という荒業を使うことにした。

納得できるまで、何枚もテストショットを続けていく

次回、試行錯誤しつつ撮影した写真を加工していく。