「落選? 俺を落とすくらいなら潰してみろ」(佐藤ポン語録より)
iStockphoto、2度目の落選。落選によるショックを口実に、各社の原稿の締切を大幅に破ってみた。ショックの原因となったマイナビの原稿は、2週間以上も締切を破った。この私の男らしい勇敢な振る舞いに対して、マイナビの担当編集者はしつこく何度も「iStockphotoに再挑戦して、原稿を書いてください。約束を守ってください」と皮肉な口調で連絡してくるという、極めて卑劣な行為に出た。
言われるまでもなく、このまま引き下がる私ではない。締切破りによる束の間の休息を得た私は、iStockphotoへのリベンジを開始する。余談だが、iStockphotoのトップページに私の作品が掲載される正夢を、毎日見ている。
「俺個人が野村総研を超えた最強のシンクタンク」(佐藤ポン語録より)
今回はiStockphotoを落選した理由を調べてみたいと思う。iStockphotoの審査に受かるにはiStockphotoで活躍しているフォトグラファーから攻略法を聞けば手っ取り早いのだろうが、周囲にはひとりもいない。私はiStockphotoにアップロードされている作品をダウンロードし、その写真を細部までチェックしてみることにした。iStockphotoのサイトには、期間限定で無料ダウロードできる素材が掲載されている。無料素材は定期的に更新されており、常に最低3枚は誰でも落とせる。さっそくトップページ右側にある「今週の無料写真」のバナーをクリックして、落としたファイルを「Photoshop」で開く。
重点的にチェックするのは、ノイズとトーンジャンプ。このふたつはiStockphotoのA氏が「特に大切です」と語っていた、ストックフォトの審査における最重要ポイントだ。
まず1枚目は「Trou55」と名乗るフォトグラファーが撮影した海の作品。青空の写真はトーンジャンプが発生しやすいはずだが、この写真は面積の半分以上が青空だ。アラを探す気満々で「色調補正→トーンカーブ」を適用してみた。すると、驚いたことにトーンジャンプはほとんど発生していない。ブラシツールで塗りつぶしているのではないかと疑ってしまうほど、真っ青だった。
続いて2枚目の作品は、「STEFANOLUNARDI」の教室の写真。写真中央のチョークにピントが合っていて、その手前と奥に配置された本と黒板がボケ見えるユニークな構図の写真だ。この写真は、画像を開いた瞬間に雰囲気が違うのがよくわかった。どれだけ拡大してもトーンジャンプもノイズも見つからず、しかもPhotoshopでレタッチしたわざとらしい写真でもない。
同じように私の写真に補正をかけると、明らかにトーンジャンプが確認でき、ノイズも発生している。認めたくないことだが、これが原因のようだ。登録前に気合を入れてレタッチしたはずなのに、まだ足りなかったというわけだ。さらに、三脚を使っていない写真は手ぶれも目立つ。私が撮影したような芸術的な写真ならば多少は許されるかと思っていたが、強敵iStockphotoには通用しないのである。
とりあえず、今後の目標はノイズとトーンジャンプ、手ぶれのない、ストックフォトの素材としてカンペキな作品を用意しなければならない。カンペキな作品……そうだ! 私はあることに気がついてしまった!! 私は最強の勝利の法則を見つてしまったのか? 以下、次回!