今回も、都内の病院で行われたiStockphotoの撮影会「iStockalypse」の潜入レポートを続けたい。

「ローアングル撮影なら負ける気がしない」(佐藤ポン語録より)

ロビーの撮影を終えたフォトグラファーたちは、リハビリを行なう大きな部屋に移動した。部屋の壁際にはズラリと運動器具が置かれている。これに患者を座らせ、医者や看護婦がサポートをしているという写真を撮影するようだ。さすがにこのシーンは全員で一斉に撮影できないため、フォトグラファーごとに撮影する順番と、被写体として使用する器具が決められた。

簡単な打ち合わせが終わると、スタッフ全員で部屋の中央にある大きな机とイスを移動。理由は撮影場所の確保。運動器具は壁際に固定されているため、簡単には移動できない。これでは撮影する写真の構図に制限がかかってしまう。そのような事態を避けるために、可能な限り邪魔なものを移動させる。これで、運動器具から離れた場所からの望遠レンズを使った撮影や、ローアングルからの写真など、バリエーション豊かな写真が撮影できる。

リハビリルームの様子。大きな机とイスが並んでいたが、フォトグラファーたちによってすぐに撤去されてしまった

こうやってモデルが運動器具を動かすので、どうしても衣装にシワが出てしまう。同行したスタイリストたちも衣装チェックに忙しそう

「モデルがレンズでなく、俺ばかり見つめてる」(佐藤ポン語録より)

現場では、看護婦役のモデル(かなり美人)が筆者に「あなたはいつ撮影するの?」と話かけてきた。「あなたに撮ってほしいの」とも言われたような気もする

夕方になり、撮影会は終わった。これでアジア初開催となったiStockalypseすべての日程が終了した。さすがに9日間も連日撮影続きだったフォトグラファーたちは疲労した様子。終了後、あるフォトグラファー(カナダ人)は「日本での撮影はとても楽しかった。沢山撮影したよ。今回撮影した写真が売れてくれたら、そのギャラでまた日本に来たいね」と笑顔で答えてくれた。彼には「いま日本でもっともホットでエキサイティングな街は秋葉原だ。次回来たときは、秋葉原に行ってみるといい」と上から目線でアドバイスしておいた。ゲームやアニメ、私の大好きなアイドルなどには、まったく興味がないという彼は、私の素敵なアドバイスにも完全に無反応だった。

次回日本でiStockalypseが開催される時には、私もフォトグラファーとして参加するつもりだ。それまでに、なんとかしてiStockphotoの審査に通る必要があるので精進したい。潜入取材中にイメージトレーニングは十分に行なえたので、あとは行動あるのみ。今日もカメラを持って秋葉原の街に出かけ、盗みまくったテクニックを実践してくる。次回より、さらなる新展開。期待せよ!

今日も秋葉原の街を彷徨い、これを撮影