みなさんこんには。節約アドバイザーの丸山晴美です。『丸山晴美の節約道場! 年100万円貯めるためのマネーテクニック』では、Q&A方式で、年間100万円を貯めるテクニックを紹介しています。今回は、簡単で安くできる地震対策についての相談です。
【Q】東日本大震災以降、M4規模の地震があちこちで起きています。このまま収まって欲しい気持ちとは裏腹に、先日は、M7級の直下型地震が首都圏で4年以内に発生する確率が高いとの試算結果を報じるニュースを目にしました。簡単で安くできる地震の安全対策はありませんか。
【A】 大きな地震は起きて欲しくはありませんが、願って止むものでもありません。私たちにできることは、いつ起きても被害を最小限に抑えるための「備え」が大切だと考えます。
高さのある家具の場合は「転倒防止器具」を
大きな地震に備える際にポイントとなるのが、家具類の転倒や、食器棚からの食器の落下をできるだけ防ぐことでしょう。使っている家具が備え付けではなく、高さのある家具の場合は「転倒防止器具」を付けましょう。
天井と家具の間を突っ張って支えるものや、直接壁に取り付けるものなどがあります。賃貸住宅の場合は、突っ張って支えるもので補強しておくと穴をあけずに済みます。これらはホームセンターなどで購入することができますので、値段だけではなく性能と併せて比較検討すると良いでしょう。
(値段の目安)
家具転倒防止伸縮棒 : 2本入り 1,500~3,000円くらい
家具転倒防止L字金具 : 600~1,400円くらい
食器棚の扉が地震の際に開かないような「耐震ラッチ」が付いているか確認
そして、食器などの棚の中のものの落下を防ぐためには100円ショップなどで売られている「滑り止め」を敷いた上に食器を置いておくと、食器が動きにくくなり落下しにくくなります。また、食器棚の扉が地震の際に開かないような「耐震ラッチ(ロック)」が付いているかの確認をすると良いでしょう。付いていない場合は後付けで付けられることもありますので、ホームセンターや耐震ラッチ(ロック)を取り扱っているメーカーのHPで確認してみましょう。
また、外側からロックをする「キャビネットロック」を併用するとさらに効果が高くなります。
(値段の目安)
耐震ラッチ : 800~3,000円くらい
キャビネットロック : 600円くらい
ガラス類が割れた時に備えて「ガラス飛散防止フィルム」を
ガラスが飛び散ると危険ですし、その処理にも時間がかかります。窓ガラスや食器棚のガラスなどのガラス類が割れた時に備えて「ガラス飛散防止フィルム」を窓ガラスに貼っておきましょう。
(値段の目安)
- ガラス飛散防止フィルム : 1枚あたり1,000~3,000円くらい
地震の時に不安定になりがちなものには「耐震ジェルマット」
テレビやパソコンのディスプレイなど、地震の時に不安定になりがちなものには「耐震ジェルマット」を貼っておくと転倒防止に役立ちます。
また、「耐震用ストッパー」は直接OA機器などを強力に固定するので、より耐震性が期待できます。
(値段の目安)
ジェルマット : 4枚入りで400円前後
耐震用ストッパー : 4本入りで2,000円前後
「家具転倒防止器具等助成制度」を利用する
お住まいの自治体で「家具転倒防止器具等助成制度」のような制度があれば、上手に利用しましょう。例えば東京都港区では、「家具転倒防止器具」を無償で支給しています。それぞれの器具にポイントが付けられており、合計50ポイントまでの器具を選ぶことができます(一世帯1回限り)。
また、一戸建て住宅の場合でも「耐震診断」の補助が出たり、「改修」の補助がでることがありますのでお住まいの市区町村の役所・役場などへ問い合わせてみましょう。
上記に挙げた価格はあくまでも目安ですので、実際の価格とズレが生じる恐れがあります。
耐震対策の出費は出し惜しみをせずに、できる限りの対策をすることが後々の安全となり、安心につながるのだと思います。まさに「備えあれば憂い無し」です。
執筆者プロフィール : 丸山 晴美(まるやま はるみ)
外国語の専門学校を卒業後、旅行会社、フリーター、会社員、コンビニ店長へと転職。22歳で節約に目覚め、年収が350万円に満たないころ、1年で200万円を貯める。26歳でマンションを購入。2001年に節約アドバイザ―として独立。ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザーの資格を取得し、お金の管理、運用のアドバイスなどを手掛け、TV、雑誌などで幅広く活躍している。