みなさんこんには。節約アドバイザーの丸山晴美です。『丸山晴美の節約道場! 年100万円貯めるためのマネーテクニック』では、Q&A方式で、年間100万円を貯めるテクニックを紹介しています。今回は、年末年始でお金を使いすぎてしまったという方へのアドバイスです。


【Q】この年末年始で、交際費や帰省費用でボーナスと給料をほとんど使ってしまい、現在の所持金は1万5,000円と普通預金口座に3万円程度。その普通預金も、携帯電話と公共料金の支払いで使う予定です。給料日まであと20日、どうやって乗り切れば良いのでしょうか。


【A】年末年始は1年の中でもお金の出入りが激しい時ですので、計画性を持って使っていかないと、気づいたら残金が少ないということになってしまいます。

相談者さんの危機的な状況を乗り越えるためのアドバイスですが、まずはこれから引き落とされる公共料金の引き落とし額を把握しましょう。そして3万円で足りるようであれば、そのままにしておき、足りないようであれば1万5,000円の中から補填しなくてはいけません。

大切なのは「今あるものでどう生活をするか」

引き落とし額の補填の必要がない場合の、現在の所持金1万5,000円で給料日までの20日を過ごす方法ですが、まず、お金がないからと言って、支払いが後になるクレジットカード払いに逃げてはいけません。その支払い方法は所得の先取りとなってしまい、そのツケは必ず翌月、翌々月になり、その分も考えた生活費配分もしなくてはならなくなります。大切なのは「今あるものでどう生活をするか」を考えることです。

まずは優先順位を考えることからスタートします。支払うべきものを支払い、残りのお金は生活費であるとするならば、次は仕事で必要な経費を差し引き、次は食べ物、飲み物の順になります。仕事で必要な経費がいくらであるかは人それぞれ違いますが、仮にそれが5,000円だとするなら、残り1万円で20日間の飲食費をまかなう必要があります。食は生命を維持するのに大切なものですから、食べることを優先させましょう。

食以外の服や靴は今あるものを使いましょう。

まずは、家にあるストックがどれくらいあるかを把握します。米、パスタ、小麦粉といった主食となりそうなものがどれくらいあるのか、缶詰やインスタント食材、野菜も見てみましょう。意外と探せば出てくるものです。ついでに、シャンプーやトイレットペーパー、ティッシュボックスといった日用品もチェックしておいて、どうしても必要なものだけを補充するようにしましょう。

「1日500円」ではなく、「10日で5,000円」と考える

さて、20日で食費1万円で生活するには1日500円の予算です。ランチ1回分になるかならないかの予算ですので、一見できないと思ってしまうかも知れませんが、これを1日ではなく、「10日で5,000円」と考えてみましょう。

仮に、米や小麦粉、乾麺など主食のストックがあれば、おかず代で5,000円ですので、それほど難しい数字ではありません。米が無くても5キロで2,000円弱ですので、1日3合食べて約10日分です。そこに3,000円分の野菜や卵、鶏肉など予算の中で買えば、何とかなりそうです。

例えば、朝はご飯と納豆、卵、昼は朝炊いたご飯をおにぎりにして職場へ、飲み物は自宅からお茶を持って行くか、会社で飲めるお茶を飲む。夜は残ったご飯に野菜を入れて雑炊にしたり、チャーハンにしてかさましして食べるか、小麦粉とキャベツでお好み焼きを作っても良いでしょう。

ちなみにごはんはまとめて炊いて、1回分ずつ小分けにして冷凍しておくと無駄がありません。

夜は米、パスタ、小麦粉の料理でレパートリーを多く持つと満腹感が得られます。

パスタは、オリーブオイルとニンニクと唐辛子でペペロンチーノを作ったり、納豆とめんつゆ+海苔(のり)で和風パスタ、ケチャップとマーガリンでナポリタンなど、家にある調味料で作ってみて、なるべく市販のソースを買わないようにしましょう。

小麦粉は、お好み焼きやすいとん、うどんなど応用範囲が広いのでお休みの日に作ってみましょう。

フライパン1つあれば、焼く、炒める、ゆでるなどができますので、料理するからと言って調理道具を増やす必要はありません。

他にも、レシピサイトなどを参考にしてバリエーションを広げてみてもいいですね。

「意外と生活費はかからない」ことに気づく

限られた予算の中でやりくりすることは大変かも知れませんが、必要なものの優先順位を考え、今あるストックと買い足すものを考えて無駄なく生活してみると意外と生活費はかからないことに気づくはずです。

「たった○○円しかない…」とマイナスにとらえるのではなく、「○○円でどれだけおいしいものが作れるか」といった思考をすれば、結果は全く違ってきます。

また、日頃のお金の使い方を反省し、翌月からは計画的に使えるように生活費を計算して予算立てをすると、より計画性が出てきます。

執筆者プロフィール : 丸山 晴美(まるやま はるみ)

外国語の専門学校を卒業後、旅行会社、フリーター、会社員、コンビニ店長へと転職。22歳で節約に目覚め、年収が350万円に満たないころ、1年で200万円を貯める。26歳でマンションを購入。2001年に節約アドバイザ―として独立。ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザーの資格を取得し、お金の管理、運用のアドバイスなどを手掛け、TV、雑誌などで幅広く活躍している。