みなさんこんには。節約アドバイザーの丸山晴美です。『丸山晴美の節約道場! 年100万円貯めるためのマネーテクニック』では、Q&A方式で、年間100万円を貯めるテクニックを紹介しています。今回は、冬の"電気"と"ガス"の節約方法についての質問です。
【Q】最近朝起きるのが辛くなるほど寒くなってきました。寒くなるとガスや電気などの光熱費が高くなるのが気になります。そして連日のように各電力会社が値上げを申請しているニュースを見ると、このシーズンの電気料金が少し怖いです。暖房器具はエアコンだけなので、なるべく使わないようにするための方法を教えてください。また、知人のところと比較すると、ガス代が高いような気がします。一人暮らしで冬場のガス代が1万円近くかかるのは問題ないのでしょうか。
【A】まず電気代についてですが、日中は仕事で家を空けている場合、使っている時間が朝と夜の数時間なので、東京電力を利用しているのであればそれほど電気料金は上がらないのではないかと考えています。その理由として、東京電力の参考資料によると、30Aの世帯で251円の値上げ(1カ月あたり)となっています。
これは、新料金体系で値上げ幅が大きかったのが、第3段階料金の1kWhあたり4.42円の値上げで、最初の120kWhまで(第1段階料金)は、1kWh あたり0.47円の値上げですので、一人暮らしで一日中エアコンや家電製品を使わないのであれば、それほど大きな値上げにつながるとは考えにくいでしょう。
エアコンの使用で気を付けることは、エアコンを付けたまま寝たり、会社へ行かないことでしょう。そのためにも、夜はタイマーを設定したり、家を出る15分前にはエアコンを消す習慣を身につけたり、よくエアコンを付けたまま出勤してしまう人は、出入り口のドアに、出発前にチェックすることを箇条書きにして貼っておくと良いでしょう。
例えば、
携帯、カギ、財布、定期
書類や資料
エアコンや家電のOFF
など、靴を履く前にチェックすると時間と電気代の節約になるでしょう。
実際にエアコンを使う際は、できるだけ自分自身を温かくすることが大切でしょう。かといって、ずっと毛布にくるまっているのも生産性がない気がします。そうではなく、上手に着ることだと思います。具体的には、首と足首、お腹を温めると、比較的寒さを和らげることができます。例えば、首はタオル、足首はレッグウォーマー、お腹は腹巻きといったところでしょうか。レッグウォーマーが無い場合は、足首を覆う靴下を履いたり、穴が空いた靴下の足部分を切り、足首の部分を靴下に重ねて履くのも一案でしょう。腹巻きが無ければ、タオルを肌着の下に入れても温かいでしょう。さらに、フリース地のズボンや上着を着ると体感温度が上がり、これだけでもかなり暖房費が節約できるでしょう。
それでもまだ寒い時は、一度窓をチェックしてみましょう。カーテンは床まで丈がありますか? 厚手のカーテンは本当に厚手ですか? もし、レースのカーテンだけや、布を掛けてあるだけであれば、そこから冷気が入ってきている可能性が高いので、使っていない綿毛布などがあれば重ねて下げると、断熱効果が高まるでしょう。
それでも寒い…のであれば、薄手のロングダウンを着るのも手でしょう。ロングダウンなら、就寝時に布団の上に掛けても温かいでしょう。
ガス代が冬場で1カ月1万円近くになる場合は、プロパンガスが原因かも
そしてガス代が冬場で1カ月1万円近くになる場合は、都市ガスではなくプロパンガスが原因ではないかと思います。
仮に都市ガスであるなら、朝、晩、その都度浴槽にお湯を張って、シャワーも出しっぱなしで身体を洗っていることが原因かも知れません。そうであるなら、浴槽にお湯を張ってから、浴槽で身体を温めてから、浴槽のお湯で身体を洗うようにしましょう。こうすれば、ガス、水道ともに節約になります。
こういった使い方に心当たりがないのであれば、プロパンガスの可能性が高いので、明細をチェックしてみましょう。ある意味仕方がないと回答する一方で、場合によっては安くなる可能性もあります。
プロパンガスは都市ガスや電気などと異なり、ガソリンや灯油などと同じ自由料金ですので、小売業者が自由に料金を設定でき、同じ業者でも世帯によって値段が違うことがあります。
ですから、場合によってはプロパンガスの料金について交渉の可能性があります。しかし、賃貸の場合は、戸建て持ち家と違い自由に業者を変更することは難しいものです。大家さんを通して、全体のプロパンガスの価格交渉をする必要があります。仮に大家さんとも顔なじみで、話しやすいのであれば相談してみてはいかがでしょうか。その際に、どうやって業者と値段交渉をして良いのか分からない場合は、「プロパンガス料金適正化協会(※)」で、交渉方法などのアドバイスを受けるのも一案です。
実はプロパンガスというのは取引先の変更なども可能ですから、一方的に打ち切られる心配などせず、毅然とした態度で臨むのもコツです。
交渉や業者の変更の結果、そもそもの料金が下がれば、以降ガス代の負担も減るわけですから、交渉する価値はあるのではないかと思います。
※プロパンガス料金適正化協会本部HP
執筆者プロフィール : 丸山 晴美(まるやま はるみ)
外国語の専門学校を卒業後、旅行会社、フリーター、会社員、コンビニ店長へと転職。22歳で節約に目覚め、年収が350万円に満たないころ、1年で200万円を貯める。26歳でマンションを購入。2001年に節約アドバイザ―として独立。ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザーの資格を取得し、お金の管理、運用のアドバイスなどを手掛け、TV、雑誌などで幅広く活躍している。