みなさんこんには。節約アドバイザーの丸山晴美です。『丸山晴美の節約道場! 年100万円貯めるためのマネーテクニック』では、Q&A方式で、年間100万円を貯めるテクニックを紹介しています。今回は、ボーナスの使い方についての質問です。


【Q】先日ボーナスが支給されました。諸々手取りで50万弱。ボーナス払いにしていた家電や、普段の給料では買えないスーツや靴、鞄、普段着を数着購入して、お盆の帰省費用10万円を取ったら、ほとんど残りません。多分、残ったお金も同僚と飲んで終わりだと思います。いつもこんな感じです。普段の給料から出せないから、ボーナスはそういう時にこそ使うものじゃないんですか?


【A】ボーナスは、原則として企業の業績によって支給額が左右されるものです。ですから、業績が悪ければ、支給が無いことだってあり得ない話ではないのです。現状のようなお金の使い方をしていると、ボーナスが支給されなかった、休職した、リストラされたといった不測の事態に備えることができなくなるでしょう。

質問者さんは、リアル「キリギリス」状態 - "夏の時期"

しかも、日頃の給料もあればあるだけ使ってしまっているようですので、リアル「キリギリス」状態ではないかと思います。

キリギリスとは、童話の「アリとキリギリス」に登場してくるキリギリスのことを指します。あらすじは、冬に備えて食料をためるために夏に働き続けるアリたちに対して、キリギリスは働かずに歌って遊んでいたために、冬に食べるものが無くなりアリに助けを求めるという内容です。これを人生にあてはめてみると、「夏=働けて収入がある時期」、「冬=リタイヤしてその蓄えを少しずつ切り崩しながら生活をする時期」とあてはめることができるのではないかと思います。

そう考えると、あなたは現在、"夏の時期"にいるということです。ここで蓄えを怠っていたら、老後の生活資金に不安が出る可能性があります。実際はそれだけではありませんが…。ただでさえ、あればあるだけ使う生活をしていたら、急に収入が減ったとしてもその中で、節約生活をして家計を圧縮するのは難しいことだと思います。

今なら軌道修正をすれば間に合うレベル、立ち止まって考えてみることをおすすめ

まずはできるところから少しずつでも、お金に対する考え方や行動を変えていくことをおすすめします。

月の貯金は第2回の「お金を貯めるなら家計簿と聞くのですが本当ですか?」と、第4回の「ボーナスは全て使っても良いのでしょうか?」を参考にしていただけると良いかと思います。

そして、月々の給料の中からも毎月貯めていくことが大切ですので、第12回「今度こそ貯め上手になりたいです」を参考にして、毎月一定額を積み立てて、残ったお金で生活する習慣を身につけましょう。

もちろん、ご自身で稼いだお金をどう使おうとも自由だとは思いますが、今なら軌道修正をすれば間に合うレベルだと思います。今後、結婚する、家族が増えるなどお金の流れや仕組みが複雑化する前に、今一度立ち止まって考えてみることをおすすめします。

"夏休みの宿題"ということでいかがでしょう?

2012年夏のボーナス推定支給額(全体)より(出典 : 価格.comリサーチ)

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執筆者プロフィール : 丸山 晴美(まるやま はるみ)

外国語の専門学校を卒業後、旅行会社、フリーター、会社員、コンビニ店長へと転職。22歳で節約に目覚め、年収が350万円に満たないころ、1年で200万円を貯める。26歳でマンションを購入。2001年に節約アドバイザ―として独立。ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザーの資格を取得し、お金の管理、運用のアドバイスなどを手掛け、TV、雑誌などで幅広く活躍している。