今回は2017年5月29日にリニューアルオープンした、話題の銭湯「ひだまりの泉 萩の湯」(東京都台東区)を紹介したい。萩の湯は、JR山手線「鶯谷」駅から徒歩4分ほど。2015年2月から長期休業に入っており、今回ビルごと建て直して、満を持しての新装開店になる。入り口に掲げられた「都内最大銭湯460円! 」の張り紙が自信を感じる。

「ひだまりの泉 萩の湯」へは、JR山手線「鶯谷」駅から徒歩4分

食堂兼休憩スペース目的での来訪もあり

まず1階は、コインランドリー併設の入り口。金屏風に描かれたような富士山の絵(田中みずき絵師・作)がお出迎え。こちらからエレベーターもしくは階段で2階に上がる。下足場を抜け、券売機で入浴券を購入。フロントで渡す。

浴室へはフロント左手奥から、3階男湯、4階女湯に進む。右手側にはドリンクやアイスの自販機と並び、広々とした食堂兼休憩スペースが。テレビ付きで、正確に数えてはいないが、20~30人は入るだろうか。とても銭湯とは思えないメニューの充実っぷりで、唐揚げや餃子、玉子焼き、ハムカツからもちろん酒類もそろっており、入浴しなくても利用できる。サラリーマンのグループがランチをとっていた姿が印象的だ。

3階に上がり、のれんをくぐる。リストバンド型の鍵がついたロッカーの数も十分に。設備は、TANITAのデジタル体重計、テレビ、ドリンクと使い切りシャンプー類の自販機、鏡台にドライヤー、洗面台など。スタッフの数が多いのも特徴で、こまめに清掃されているので、オープンしたてとはいえど、非常に清潔感が高い。平日の12時過ぎ、相客は10人ほどいた。

朝湯タイムはサウナ無料

男湯のイメージ(S=シャワー)

浴室内へ入ろう。カランは全てハンド式のシャワーがついており、ボディソープ、リンスインシャンプーの備え付けあり。初めて銭湯にいくという人にも優しい。湯も、炭酸泉や露天風呂、各種ジェットバスから水風呂まで幅広いが、特筆すべきなのはそれぞれの浴槽の広さ。多少混み合っていても、悠々と足を伸ばして入れるほどの湯船。しかも水温もぬるめで入りやすいので、思う存分長湯が楽しめる。

もちろんサウナも完備。こちらは、6~9時の朝湯タイムに限って無料で利用できるなど、なんともサービス精神旺盛な銭湯になっている。

「都内最大銭湯」は偽りにあらず、どこを切り取っても満足度は抜群。印象としてはスーパー銭湯に近く、東京銭湯の古き良き情緒はあまり感じられないが、これだけ元気な銭湯がスタートしたことは、いちファンとして素直にうれしい。営業時間も長いので、時間も選ばない。ぜひ一度足を運んでみてほしい。

※イメージ図は筆者の調査に基づくもので正確なものではございません

筆者プロフィール: 高山 洋介(たかやま ようすけ)

1981年生まれ。三重県出身、東京都在住。同人サークル「ENGELERS」にて、主に都内の銭湯を紹介した『東京銭湯』シリーズを制作している。