初心者向けロードバイク豆知識

最後にロードバイクに興味を持たれた方向けに、ロードバイクを始める際のポイントを紹介します。筆者は最近ロードバイクを再開したのですが、ロードバイク歴34年で、若い時は1000㎞、1500㎞のロングライド輪行や、日常でも100㎞から200㎞走ってました。再開したこの1年間は、週2のトレーニングと九州縦断460㎞、四国・中国420㎞を走っていますので、多少の知識があります。

ロードバイクの選び方

こだわっている人にロードバイクの選び方を聞くと、驚くほどの金額の車体、高性能なパーツを搭載している車体でないとダメと言われることもありますが、趣味で楽しく走るのであれば、こだわる必要はありません。

金額と性能はだいたい比例しますので、予算の範囲で「これかっこいい!」「これに乗りたい!」といった感覚で選んで問題ないです。好きな自転車に乗れば、楽しいですし、大切にしますので、続けやすいです。

続いて予算の話ですが、筆者は車体が15万円以上のものをお勧めしたいです。インターネットで調べるとロードバイクと同じ形をした、ロードバイク風(通称:ルック車)と呼ばれる数万円のロードバイクが売っていますが、重いので、爽快感にかけます。ロードバイクは爽快感が楽しさであり、走り終わってもまた走りたいと思う源泉なので、続けるうえでも大切な要素だと思います。

ただ、筆者は買ったことないですが、ルック車でも楽しいとは思います。自転車は何でも楽しいと思うのです。ただ、走ったときに一生懸命走っても、涼しげに抜かれまくるのはちょっと悔しいですよね。15万円以上出せる人はそのクラスを勧めたいです。

ちなみにルック車の中には、LOOKという高性能高額なロードバイクもあります。LOOKと書いてあるから安いと思うのは間違いです。またロードバイクとクロスバイクを比べると、ロードバイクのほうが3割くらい軽快な感じで、MTBと比べると倍くらい軽快な感じな印象があります。クロスバイクやMTBのほうが遅くて重いので、カロリー消費も多いと思いきや、ロードバイクのほうがカロリー消費は圧倒的に多いです。

その差はロードバイクだけ体幹トレーニング+脚+腕のトレーニングになるからと思っています。クロスバイクのほうが安いから、クロスバイクという判断もありとは思いますが、カロリー消費を考えると、ロードバイクのほうがお勧めです。

ブレーキはリムブレーキとディスクブレーキがあるのですが、安全性の点でもディスクブレーキのほうが圧倒的にお勧めです。今、主要なメーカーはリムブレーキからディスクブレーキにシフトを始めているので、将来的な部品のことを考えてもディスクブレーキがお勧めです。

付属品:ベル、ライト、ペダル、ヘルメットの準備を

ロードバイクには法廷装備品の指定がありますので、ベルと前後のライトが必須です。これらを別途買う必要があります。軽めのモノであればなんでもよいと思います。

あと、通常ロードバイクにはペダルがついていませんので、別途買う必要があります。ペダルは通常の自転車と同じフラットペダル(フラペ)と、ペダルに靴を固定するビンディングペダルの2種類が選べます。慣れないと、停車時に靴がペダルから外れなくて、転ぶ(通称:立ちごけ)ことがあります。立ちごけは危険なので、最初はフラットペダルが無難です。

また、努力義務化されている、ヘルメットは購入すべきです。ヘルメットは安全基準を満たしているSGまたはCPまたはCPSCマークがついているものかJCF認定を受けているもの及びそれらに類推基準のものが良いと思います。

パンク修理キットは必ず携帯

ロードバイクにパンクはつきものです。パンク修理キットは必ず携帯したほうが良いです。そして、事前にYouTubeを見て直し方をイメージしたほうが良いです。

筆者は、パンクしても圧縮空気と接着剤を同時に注入できるボンベを携帯しています。これがあれば、パンクの原因になった異物を取り除いてから20秒でパンクから復旧できます。筆者がパンクしたのは25年以上前のことになりますが、パンクする人は良くパンクしているように思えます。

あくまで個人的な見解になりますが、以下がパンクしにくいコツだと思っています(クリンチャーでの話です)。

  • 適正な空気圧よりやや高めに設定すること(異物をタイヤが弾くため、パンクしにくくなりますが、乗り心地は悪くなりますし、チューブの痛みは早いです)
  • 空気圧チェックは毎回乗る前に必ず行うこと(そのうち指で押すだけでわかるようになります)
  • 比較的パンクに強いと言われるタイヤを使う
  • 3000㎞走ったら交換する

安全に走るために

最後に、とても重要な安全に走るための方法を紹介します。事故やけがでロードバイク辞めた人を何人か知っています。筆者が実践している交通事故のリスク軽減策は以下です。あくまで個人的な見解なので、自己責任でお読みください。

  • ヘルメット着用(後遺症が残るかどうか、ここにかかっているところが大きいです)
  • 長袖長ジャージ・グローブ着用(転んだ時にありがたみがわかると思います。半袖短パンで、グローブがないと、アスファルトに体を摩ることになります)
  • 前後のライトは昼間でも点滅(自動車との事故で多いのは、自動車が気付かずに突っ込んでくることで起こる事故です。前後のライトを点滅させることでかなりの確率で気が付いてくれるはずです)
  • ハンドサイン(右折左折時など曲がる方向に手を出して後方に注意を促します)
  • 自転車保険(筆者は車の保険のオプションで入れました)
  • 雨の日は乗らない(雨の日にマンホールの上や、側溝のふたなどの金属の上を走ると転びやすいです)
  • 30㎞以上のスピードを出さないこと(自分ルールですが、そもそもブレーキが車と比べると貧弱なので、飛ばしすぎないほうがいいです。30㎞でも十分消費して爽快感が味わえます)

ロードバイクは慣れてくると、40㎞くらいは簡単に出るようになりますし、もっと速い速度で走っているベテランの方も珍しくありません。ただ、場所を選ばずに高速で走れば下りで曲がり切れないとか、飛び出してくる人や他の自転車への対応がいっそう難しくなります。

ちなみに、カーブの道路の外側には小石が固まっているので、普通は曲がり切れるスピードだったのに、小石に滑ってそのままガードレールに激突なんて言うのもありそうです。

こんな風に書くと、「30㎞巡行なんて軟弱なこと言うなよ」という人もまれにいますが、ロードバイクは鍛えて強度を上げるだけが楽しみ方ではないです。強度を上げる楽しさを否定しませんが、初心者に対して強度をひけらかしてマウントを取るようなことはよくないですよね(もし、そういう人がいればですけど)。

ロードバイクのベテランは初心者のお手本になるような安全なライドを。(個人的には紳士なベテラン・ローディーに憧れます)初心者の方はより一層な安全なライドを。私も気を付けます。

それでは今日はこの辺で。

著者プロフィール

吉政忠志

業界を代表するトップベンチャー企業でマーケティング責任者を歴任。30代前半で同年代国内トップクラスの年収を獲得し、伝説的な給与所得者と呼ばれるようになる。現在は、吉政創成株式会社 代表取締役、プライム・ストラテジー株式会社 取締役、一般社団法人PHP技術者認定機構 代表理事、一般社団法人Rails技術者認定試験運営委員会、BOSS-CON JAPAN 理事長、一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会 代表理事を兼任。