こんにちは。産業保健メディア「サンポナビ」編集長の飯塚です。会社での健康診断、ちゃんと受けていますか? 健康診断にはいくつかのルールと種類があります。「忙しいから」「めんどくさいから」という理由で受診しないことは大きなリスクになりますので、確認しておきましょう。

  • 会社での健康診断、受けなければならないワケは?

    会社での健康診断、受けなければならないワケは?

■健康診断を受診しないと会社に50万円以下の罰金が

仕事が忙しい中「健康診断を受けるの、めんどくさいな……」と思う方もいると思います。しかし、一次健康診断は必ず受診してください。それは、一次健康診断を受診させることは法律で定められた「会社の義務」だからです。健康診断を受けなかった従業員がいる場合は法律違反となってしまい、会社に50万円以下の罰金が科せられてしまう可能性があります。

■健康診断を「受けない理由」の1位は?

会社にとっては受診させることが義務なのですが、それでも中には受診しない方もいます。その理由はどのようなものでしょうか? 厚生労働省の調査(※)によると、働く人が健康診断を受けなかった理由のランキングは次のようになっています。

・第1位「心配な時はいつでも医療機関を受診できるから」:33.5%
・第2位「時間がとれなかったから(忙しいから)」:22.8%
・第3位「めんどうだったから」:20.2%

これを年齢別で見ると20~29歳では「めんどうだったから」が堂々の1位。健康面に不安を感じない年頃であっても、病気になる前に自身の健康状態を把握することはとても大切です。一次健康診断は必ず受診しましょう。

※出典 : 厚生労働省「国民生活基礎調査(平成28年度)」

■「再検査」を受ける義務はない?

先ほどから「一次健康診断」と記載しているのは、法律の義務が「二次健康診断(再検査)」と異なるからです。従業員に再検査を受診させることは会社の義務ではありませんし、労働者本人の義務にもなっていないのです。よって、結論からいえば「再検査を受けるかどうかは本人の自由」ということになってしまいます。しかし、健康で生活する・働くために再検査はとても重要なものですので、受診することを強くおすすめします。

■そもそも再検査ってどんなもの?

再検査とは、一次健康診断で異常が疑われる数値が出た際に、もう一度同じ検査をすることです。例えば、肝機能の結果が思わしくなかった場合には血液検査をもう一度行います。そこで数値に異常が見つからなければ良いのですが、もし異常があった場合には、肝臓がんや急性・慢性肝炎、脂肪肝などが疑われます。このように、健康診断の再検査は病気の早期発見にもつながるため、受診することが大切なのです。

健康診断は自分の健康状態を知る絶好の機会です。「手遅れ」になってしまう前に、健康診断と再検査は必ず受診しましょう。