みなさん、こんにちは。保健師の佐々木です。今は、むしむしと暑い夏真っ盛り。夏になると、「疲れがとれない」「だるい」「食欲がわかない」といった症状に悩まされる方はいらっしゃいませんか。いわゆる夏バテです。
今回は、暑い夏を元気に乗り切るための夏バテ対策についてお話します。
そもそも夏バテとは、主にはだるさや疲労感、食欲がわかない、睡眠不足等による体調不良のことをいいます。
夏バテの主な原因は、体の中の水分やミネラル不足による脱水症状、食欲不振による栄養不足、外の暑さと冷房による寒暖差によって起こる自律神経(自分の意思に関係なく刺激に反応して、血圧や脈拍、胃腸の動きや発汗などの身体の機能を調整する神経のこと)の乱れ、暑さまたは冷房による冷えからの睡眠不足です。
夏バテの原因が分かったところで、具体的な夏バテ予防のポイントを6つお伝えします。
(1)規則正しい生活リズムを心がけましょう
夜更かしをせず、できるだけ同じ時間帯に就寝、起床すると生活リズムが整います。
(2)冷房の温度調節に気を付けましょう
冷房の温度設定は、外との差が極端にならないよう調整します(外と室内の温度差は5℃以内程度が目安)。また冷房の風が直接当たらないように、風向きを調整するとよいでしょう。オフィスなど自分で設定温度を調節することが難しい場合は、冷えすぎないようカーディガンなどの衣類やひざかけ等で調整します。
(3)涼しい時間帯に適度な運動をしましょう
早朝や夕方の涼しい時間帯に軽い運動をすることで体力が維持できます。ウォーキング、水泳等の有酸素運動は自律神経のバランスを整えるのでおすすめです。運動により、食欲増進や睡眠の質向上も期待できます。
(4)シャワーだけではなく湯船に浸かりましょう
38℃から40℃程度のぬるめの湯にゆっくり浸かると、シャワーだけの時よりも疲労回復効果が期待できます。また、汗をかくことで、体温調節機能を整える効果も得られます。熱中症予防のため、入浴前後には必ず水分補給をしましょう。
(5)こまめに水分を摂りましょう
脱水にならないよう、水やお茶をこまめに飲むことが大切です。清涼飲料水やスポーツドリンクには糖分が含まれているため、飲みすぎには注意が必要です。また、アルコールには利尿作用がありますので、ビールだけでなく全てのアルコール飲料では水分補給はできません。
(6)1日3食しっかり食べましょう
特に、栄養バランスを整えるため、栄養分の多い旬の夏野菜を積極的に食べてはいかがでしょうか。例えば、スイートコーンは疲労回復が期待でき、消化吸収もよいので、夏バテで食欲がない時にもおすすめです。ズッキーニは風邪予防や疲労回復だけでなく、紫外線によるシミ・ソバカス予防にも効果的です。また、ビタミンB1が不足すると夏バテしやすくなるため、意識してビタミンB1を摂ることもお勧めです。スイートコーン、うなぎ、豚肉、レバー、大豆、カツオ、パイナップルなどにビタミンB1が豊富に含まれています。
ご紹介した夏バテ対策を生活に取り入れて、暑い夏を元気に乗り切りましょう。