マイナビは26日、「2015年卒マイナビ企業新卒内定状況調査」の結果を発表しました。同調査は8月1日~29日の期間に実施、国内企業2,195社より回答を得たものです。本連載では、同調査の結果を元に企業の2015年卒採用状況などを紹介します。
平均選考回数、「2回」が増加
2015年卒採用における平均選考回数は3.1回。選考回数別の割合で最も多かったのは前年同様「3回」(43.2%)となっています。また、選考回数「2回」の企業は22.1%(対前年度比4.6ポイント増)に増加しています。
平均選考日数も「36.6日」と前年度よりも4.2日短縮されています。業界別で平均選考日数が最も短いのは「建設業」の31.9日、最も長いのは「官公庁・公社・団体」の52.9日でした。採用期間・回数ともに短期化していることから、今年は昨年以上にスピード勝負であったと言えるかもしれません。
応募者数・1次面接受験者数も減少
応募者数(エントリー数)について、前年度より「減った」と答えた企業は49.9%で、「増えた」(27.8%)を大きく上回りました。業界別でもすべて「減った」が「増えた」を上回り、今年度の採用における母集団確保がいかに困難だったかを物語っています。
また、説明会予約者の参加率について、「90%」の企業は21.1%。一方、「70%未満」の企業は全体の32.5%となりました。業界別に見ると、「サービス・インフラ」「マスコミ」「建設業」で「参加率70%未満」の企業が多くなっています。
マスコミ内定者1人当りの応募学生は420人に
同調査では、学生のエントリー数を内定者数で割って算出する「内定者一人当たりの応募学生数」の結果も明らかに。それによると、2015年卒採用では内定枠1人分に対し、平均で「183.3人」の学生が応募したという計算になります。
詳細を見てみると、「上場企業」では枠1人分に対し「220.8人」。業界ごとに見ると、「マスコミ」では1枠に対し応募者「420.5人」と、倍率が非常に高くなっていることがわかります。他にも「建設業以外の製造業」(219.7人)、「サービス・インフラ」(219.7人)、「商社」(194.8人)などに人気が集まりました。一方、「金融」「建設業」はいずれも内定枠1人分に対し、応募学生は「100人前後」で、全体平均の約半分の倍率にとどまりました。
2015年卒の採用は、12月に広報活動開始、4月に選考開始という流れでした。このスケジュールでも多くの企業が採用活動が短期化したと答えています。2016年卒では、選考開始が8月からと定められており、採用活動のさらなる短期化が進むことは疑いようがありません。