仕事でモヤモヤすることは、社会人なら誰しもあること。「自分ばかりがんばっている」「意見を言っても聞いてもらえない」……長く働いていくうえで、そんな焦りや無力感を抱いたときに、どうすればよいのでしょうか。
それを解決するヒントは、「思考のクセ」にあるかもしれません。キャリアコンサルタントである著者・福所しのぶさんが、変化が激しい今の時代に必要な「働くためのマインドセット法」についてまとめた書籍『仕事のモヤモヤ・イライラを止めて自分を取り戻す 小さなルーティン』(あさ出版)より、一部をご紹介します。
全5回の連載、第3回は「『やってみよう」の心を作るために必要な「自己肯定感」」です。
→第1回「自分らしく働けないのはストレス思考のせい」から読む
→前回のお話「ついついラクしちゃう…それも『思考のクセ』が原因かも!?」を読む
「やってみよう」の心を作るために必要な「自己肯定感」
では、ストレス思考に気づき、手放すためにはどうすればいいのでしょうか。
ポイントの1つは自己肯定感を高めることです。
自己肯定感は何かを達成したかどうかにかかわらず、長所も短所も含めたありのままの自分を、ありのままに肯定する気持ちです(人や研究によってさまざまな定義がありますが、この本では自己肯定感を「長所も短所も含めて、ありのままの自分に価値があるという感覚」とします)。
自己肯定感が高いと「やってみよう」と思えますし、仮に失敗したとしても再チャレンジしようとします。
自己肯定感を高めるために、本心ではないのに「私はすごい」とポジティブな言葉を繰り返し唱えたり、一生懸命努力して成功体験を得ようとしたりする人も多いようです。
もちろん、努力から得られる成功体験は、自信を作る大切な要素です。
でも、外側の評価に依存すると、目標を達成できなかったり、何かが手に入らなかったりするとき、自己評価が一気に下がります。
「自己肯定感」は、外側に何かをプラスすることではなく、瞬間的に湧き上がった自分の気持ちを感じる力を高めること、そしてその感じ取った気持ちを大切に扱うことから育まれます。
ストレスを抱えずに働くためには、成功体験がベースの自己効力感や自己有用感だけではなく、長所も短所も含めてありのままの自分に価値を見出す自己肯定感にも目を向ける必要があるのです。
『仕事のモヤモヤ・イライラを止めて 自分を取り戻す 小さなルーティン』
★転職を考える前に身につけておきたい「仕事で疲れないためのマインド」について書いた本
★仕事で結果を出していても、仕事でストレスをためてしまう理由について書かれた本
★仕事で気を遣いすぎてしまう人が結果をだせるようになる本
★「意見を言っても聞いてもらえない」「まわりから評価されていない」「自分ばかりがんばっている」と思わなくなる本
社会人なら嫌な仕事もガマンしてやるのが当たり前。リーダーなんだからきちんとできて当たり前。
こうした考えが残る一方で、人手不足、職場の高齢化、価値観の多様化の影響で、キャリア形成を考えながら自主的に働くことが求められる時代なりました。
変わらなきゃと思いつつも、「自信がなくて意見が言えない」「意見を言ってもわかってもらえない」「何を言ってもムダ」という焦りや無力感を感じている方も多いかもしれません。長く働いていくうえで避けては通れない問題です。
とはいえ、今すぐ転職するのは難しいのも事実。
では、どうすればいいでしょうか。そのヒントは、「思考のクセ」にあります。
キャリアコンサルタントである著者が、変化が激しい今の時代に必要な「働くためのマインドセット法」についてまとめたのが本書です。
仕事でストレスを抱えやすい3つのタイプの特徴をもとに、毎日できるルーティンを通して、働き方をアップデートするヒントをまとめました。キャリアコンサルティングのヒアリングで得た悩みをもとに、これからのキャリアをあなたらしく築いていくための方法をお伝えします。
◎こんな人におすすめ
・「このままでいいのかな?」というモヤモヤを抱えているが、今すぐ転職は考えていない人
・「自分ばかりががんばっている」と仕事でストレスをためている人
・仕事で評価されず、やりたいことや得意なことが見つけられていない人
・今の組織で働き続けていかなければならない事情のある人
→amazon.co.jp『仕事のモヤモヤ・イライラを止めて 自分を取り戻す 小さなルーティン』
著者:福所しのぶ
出版年月日:2023年05月10日
ISBN:9784866675022
定価:1,485円