戦う女性は美しい……総合格闘技『RIZIN』で活躍する“美女ファイター”。リングの上では、闘志をむき出しに真剣勝負を繰り広げる姿で魅了してくれるが、彼女たちはオフではどんな女性なのか。この連載「『RIZIN』美女ファイター図鑑」では、そんな選手たちのプライベートに迫り、新たな魅力を伝えていく。
第5回は、アイドルグループ・仮面女子のメンバーでもある川村虹花選手。異例の二刀流をこなすきっかけは、母の夢をかなえるという親孝行だった――。
■両立で体力が持たなくなることも
――いきなりで恐縮ですが、腕の太さがアイドル規格外ですね!
ファンの方からも言われます。「周りのメンバーとはちょっと違うね」って(笑)。チェキ会でも、ファイティングポーズをリクエストされることが多いです。
――総合格闘技のトレーニングとアイドルの生活は、どんなサイクルになっているんですか?
だいたい朝9時くらいから夕方まで総合格闘技の練習があります。打撃とかタックルとか寝技とかブラジリアン柔術とか、まだまだやらなければいけないことがたくさんあるので、いろんなジャンルをトレーニングの構成に組んでいます。
――アイドルとしての歌やダンスのレッスンは?
仮面女子は週に1回集まってリハーサルをするんですけど、なるべくそれには参加しています。ただ、試合前になると、トレーニングを抜けてリハーサル、そしてまたトレーニングみたいなこともありますね。
――格闘家とアイドルの両立は、大変ではないですか?
トレーニングとライブって、ずっと動いてるので、体力が持たなかったりするときもあるんですけど、ライブはファンの方の顔を見ると笑顔になれるので、そこはもう気合で乗り切っています。
――昔から体を動かすことは好きだったんですか?
スポーツは大好きで、ずっとバレーボールをやっていました。幼稚園の頃からスポーツクラブに通って、一輪車とか二重跳びとか空中逆上がりとか、自分が納得行くまで外で練習したりしている子でしたね(笑)
――フィギュアスケートの紀平梨花選手の幼稚園時代みたいですね。
あれはいいなって思います。自分の子供が生まれたら、小さい頃から何でもできるように育てたいですね。幼稚園の頃からやるのは大事だと思います。
■強くなって戦ってみたい!
――小さい頃の夢はなんでしたか?
やっぱりバレーボール選手になりたいっていう夢はありました。中学3年生までやっていたんですけど、高校生になっていきなりアイドルになって(笑)。友達がアイドルやっていて、芸能にもちょっと興味があったので、私もやってみたいなって思って応募しました。
――そこから格闘技をやろうと思ったきっかけはなんだったのでしょうか?
母がプロレス大好きで、プロレスラーになりたいという夢をずっと持っていたっていう話を聞いて、じゃあ私が代わりにその夢をかなえてあげようと思ったんです。事務所に「格闘技やりたいです」と言ったら「本当に言ってるの!?」って何回も確認されて(笑)。それが去年ですね。
――親孝行なんですね。
DEEP JEWELSの女子格闘技団体の試合を見に行かせてもらって、生で目の前で見たら感動したというのもあります。「女性なのにこんなに殴り合って、こんなに強い人がいるんだ! 私も強くなって、戦ってみたい!」って思うようになりました。
――こうして夢をかなえられて、お母さんは喜んでらっしゃいますか?
自分がやるのと娘にやらせるのとでは、ちょっと違うところがあるみたいで、やっぱり心配していたみたいなんですけど、私の親は「自分のやりたいことをやりなさい」と言うタイプなので、今は「ケガしないように頑張って」と見守ってくれています。「お母さんの夢のために」というのも、うれしいと言ってくれました。