「さむーい日が、まだまだ続きますね!」あなたの防寒対策、どうされていますか? こんな時期だからこそ、重ね着は絶対に必要です。しかし、重ね着ファッションは一筋縄ではいきません。

食べ合わせに良しあしがあるように、「相性の良い重ね着」と「相性の悪い重ね着」が、実は存在します。防寒ファッションにおける、やりがちなNGをスタイリスト森井が一刀両断!

■NG1.ファスナータイプのインナー

防寒に役立つファッションアイテムといえば、ニット。防寒のみならず、デザインのバリエーションも豊富なのです。Vネック・タートルネック・カーディガン、加えて、ニットブルゾンを見かけることが増えました。

そんなニットアイテムも、デザインによって2種類の着こなしに分かれます。重ね着インナーにふさわしいニット、もしくは、春秋アウターにふさわしいニットです。特に、ファスナーが付いたニットブルゾンにご注意ください! こちらは、重ね着インナーとしては不向きだからです。

ファスナーが付いたニットブルゾンは重ね着インナーとしては不向き

洋服にファスナーが採用されたのは、1917年アメリカ海軍の飛行服だと言われています。飛行服とはブルゾン(アウター)です。つまり、ファスナーが付いている洋服のルーツは、そもそも一番外側に着るアイテムということ。

ファスナー付ニットを、ジャケットもしくはコートのインナーに合わせること自体、アウター(ブルゾン)の上にアウター(ジャケット・コート)を着る、そんな違和感を覚えてしまうのでした。

■NG2.チェスターコートとジャケット

ここ数年、流行しているチェスターコートも、組み合わせ次第では注意が必要です! チェスターコートとは、ジャケットの襟型をしたコートを指します。歴史あるコートとしてフォーマルな装いであっても、本来は対応できるコートです。

チェスターコートはコートいらずのロングジャケット

しかし、現在の流行においては、ロングジャケット風アウターとして捉えられているように思います。実際、ファッションスナップではチェスターコートをジャケット代わりとしてコーディネートされているからです。

だから、私はチェスターコートのインナーにジャケットを合わせることに違和感を覚えます。まるで、ジャケットを2枚重ねて着ているように感じてしまうからです。この冬、チェスターコートは、コート要らずの真冬のロングジャケットという認識でコーディネートをしましょう!

■NG3.ジャケットの上のダウンジャケット

ダウンジャケットが、ジャケットと言われる理由をご存じでしょうか? コート丈ではなく、ジャケット丈に近いアウターということで、ダウンジャケットと呼ばれています。この着丈の長さこそ、ジャケットの上にダウンジャケットを着てはいけない理由なのです。

ダウンジャケットの着丈から飛び出すジャケット丈……。この中途半端な感じが、あなたの雰囲気を格下げしてしまいます。

ダウンなしでは寒さに耐えられない日が続くときは、ダウンジャケットではなく、ダウンコートに挑戦しましょう! ダウンコートとは、その名の通り、コート丈のダウンアウターです。

<著者プロフィール>
森井良行
「ユニクロさえもカッコよく」をキャッチフレーズに、大人カジュアルとして、エレガントカジュアル(エレカジ)を提唱。渋谷・有楽町etc.ショップをまわり、その人だけに似合う服をコーディネートする買い物同行サービスの実績は、のべ3,000人を超え、97%の独身顧客が「女性にほめられた」という。公式サイト「エレカジ」ではコーディネート事例や「モテるファッションアイテム」を日々紹介中。
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