この機会を逃したら、しばらくずーっと彼女ができないかもしれない……。今まで意識していなかった相手、好きというわけではなかった女の子から、思いがけず好意を示された時、(彼女を好というわけではないけれど、今好きな女性がいるわけでもないし、このチャンスを生かして付き合ってしまおうか…)(彼女のことを女として意識してはこなかったけれど、付き合ってみたら好きになれるのかもしれない)と考えてしまった経験のある男子は少なからずいるはずです。
もちろん、女の子の中にも、男性として意識していなかった相手から告白されて、付き合おうかな……と悩んだことがある人はいるはずです。こういった経緯で付き合うことになった関係の場合、周囲の人や自分をよくしっている友だちから「おまえ、けっきょく妥協したの?」とか「それでいいんだ……」みたいなことを言われてしまったりするものです。
そして、もちろん付き合っている相手の女の子も、いつも少なからず不安を抱えることになります。(私から告白してOKはしてくれたけど、そんなに乗り気じゃなさそうだったしな……)(付き合うことになったけど、いまだに彼が私を好きかどうか自信がもてないや)(私ばっかり好きで、ほれた弱みもあるから言いたいことが言えなかったり、本心を隠してガマンしたりしちゃうなぁ)。
今日は、好きから始まったわけではない恋愛で、相手の女の子を不安にさせるポイントについて考えてみたいと思います。
好きという気持ちは自然と目や言動にあらわれてくるものです。特に、女の子と比べると、とってもわかりやすく気持ちが態度に出てしまう男性が、相手を「好き!」と思っているかどうかは、わりとわかりやすくみえてくるものです。
ところが、恋愛というのは不思議なもので、他人事で、ハタから見ていると相手の感情や好意がよくわかるものなのに、自分の恋愛問題となると相手の気持ちがはかりしれないものとなってしまいます。
ですので、付き合うきっかけが女の子のほうからの告白で、最初はあきらかに両想いという感じではなかった。男性のほうは明らかに、相手の女子を好きではなかったし、どうしてOKしてくれたかよくわからないという状態でスタートした恋愛は、いつもいつも女の子を不安にさせ、悩ませてしまうようです。
●元カノはこういう人だったんだけど……とやたらと元カノの話をする。ホメるにしろ、悪口を言うにしろ、元カノの話がひんぱんに出てくる。
今は自分と付き合っているのに、いつまでたっても元カノの話をしていると、まだ元カノに未練があるのではないか? 元カノと比較されちゃってるのかな……と思われてしまってもしかたがないような。今、実際に付き合っている恋人がいるのに、いつまでも元恋人の話をするのは、相手を不安にさせる要因になってしまいます。
●休日に、はっきりとデートの約束をしてくれない。休みの日にメールを送ってもなかなか返信がこない。
休みの日に会う約束をしていたものの、きちんと何時にどこで待ち合わせまでは決めていなかったので、朝電話をしたがつながらず、ようやく連絡が取れたころには一日の半分が終わっていた。というようなことがあると、どうしても相手の男子の好意に不安を抱かずにはおれなくなってしまいます。
せっかくの休日、恋人がいるのでしたら、やっぱりいちばんにしたいのは、お互いの顔を見ること。会って話をすること……と、大好きな相手に対しては思うものかと思います。ところが、女の子のほうは休日を楽しみにして、大好きな彼とどこへ行こう、何をしよう、話したいことがいっぱいある。何も話さなくても彼の顔を見て黙っているだけでも満足……と思っていたのに。
いつまで経っても連絡が取れず、やっとメールに返信がきたときにはすでに午後も遅い時間になっていた。しかも、当の本人の彼は、「ごめん、寝てた」「ああー、ぼーっとしてた」「ケータイ見てなかった」と特にこれといった理由もなく悪気もない態度。これでは、女の子としても楽しみにしていた気持ちがひゅーっと冷めて、ウキウキしていた心が沈んで(この人、私のこと好きなのだろうか?……)と考えこんでしまってもしかたがないと思います。
とはいえ、彼のほうにはまったく悪気もないようで、「ごめん、連絡遅くなったけど、今からでも遊べる?」と向こうから聞いてきてくれたり。私を気遣って、遊ぼうといってくれるから、キライではないのだろうけど、好きかどうかはわからない。
このように、悪気はないけど関心もない感じと、フォローはしてくれる対応とのギャップが、ますます女の子を悩ませてしまうようです。
●付き合っている女の子の服装や行動に、いちいちダメ出しをしてくる。
「今のままだとあんまり女の子っぽくないよ。ちょっと髪のばしたら?」「女の子なんだから、もう少し落ち付きなよ……」「オレ、そういうカジュアルな格好より、スカートとかワンピースのほうが好きだな」というように、彼女の服装や趣味、立ち居振る舞い、言動にいちいち口を出してくる。
ダメ出し、もしくは「直したほうがいい」「態度をあらためたほうが……」ということをにおわせる。こういったことが続くと、女の子としては、(やっぱり、私を好きじゃないから、自分の好きなタイプの女の子に仕向けようとしてるのかな……)と思ってしまいます。
逆に考えてみて、男性であるあなたが、付き合っている彼女から、いちいち、「その服、私はあんまり好きじゃない。もっとこういう服きたら?」「髪のばしなよ」「なんか、男らしくないんだよね。もっとシャキッとしたら?」なんて言われたらどう思うでしょう。
(なんだよ、ありのままのオレが好きじゃないのかよ?)(そんなこと言うなら、そういう男を探して付き合えばいいじゃん)と言いたい気持ちになるかもしれません。女の子も同じように、ありのままの自分を好きというわけではないのかも? やっぱり他に付き合いたい女の子がいたのかな? その子みたいになれっていうことなのかな…と不安になるのもいたしかたないと思います。
好きと告白したのは自分が先……となると、付き合うことになってもなんとなく相手も同じように自分を好きだったかどうか心配な気持ちが残ってしまいます。心配が残っているからこそ、告白した側である女の子は、相手の男性の言動のひとつひとつが気になってしまって、あのことばの意味は? その行動はなぜ? と考え、悩んでしまうものなのです。
好きになったのは向こうが先でも、自分で選んでOKして、付き合うことに決めたのでしたら、そこからはふたりの立場は同じといってもいいと思います。相手の女の子は、ほれた弱みがあってなかなか自分の気持ちを言い出せないかもしれない……と気づいてあげて、なんだか落ち込んでいるようにみえたら自分から、「どうしたの?」と聞いて、彼女が本音を言うまで付き合ってあげる。
誰かと比較したり、自分の理想を押し付けようとしたりせず、今の彼女のことを「かわいい」「いとおしい」と思う。そんなふうにすると、女の子の不安は消えるはずです。最初は妥協ではじまった恋愛だったとしても、付き合っている今は、たくさん女の子の話を聞いて、不安にさせる要素を取り除いてあげられる男子になってほしいなぁと思います。
酒井冬雪です。栗ごはんが食べたいと思いながら、栗の皮をむくのがなぁと悩んでいたら時期をいっしてしまったようです。旬のものは思い立った時に食べないとタイミングを逃してしまいますね(涙)。では、またねー。