恋に恋する気持ち。それって一体どういうことなんだろうと考えてみると、本物の恋と、恋に恋しちゃっただけのときを区別をするのは難しいような気もします。また、女の子の場合は、「もしかしたら私、恋に恋してるだけかもしれない」と冷静に考えたりする人も結構いるのですが、男性はあまりそういったことを考えないことが多いようです。
男の子の場合は、好きなら一直線に「好きだー」というふうになってしまうものです。ですから、今の自分の気持ちが本物の恋なのか。もしくは外見やインスピレーションで一時的な一目ぼれ状態に陥ってるだけの「恋に恋した状態」なのか。そこを見極めようなんていう発想自体がそもそもなかったりするのかもしれません。それはそれで、まっすぐで強い気持ちですばらしいことなのですが、いつまでも恋に恋した状態を続けてしまっていると、ついには本物の恋を見逃してしまうことにもなりかねません。
そこで今日は、ホントに恋している状態と、恋に恋している状態を見極めるポイントについて考えてみることにします。
そもそも、女の子を好きになる、恋をするということは、とても楽しくて幸せな気持ちに違いない……と思う人は多いことでしょう。誰かを好きになって、その人のことを考えたり、その人と話をしたりするのが楽しくて幸せ! こんなに楽しい気持ちになれるのは、彼女を大好きだからだ……というのは、とっても喜ばしいことだと思います。また、出会った瞬間から「すごく好きなタイプの人だ! 」とひらめいて、なんとしてでも彼女の気をひきたいと思って努力をすることもあるでしょう。
しかし、前者の場合はラブではなく、ライクで彼女のことを好きになっている可能性が高いものです。特に、自分は男と女の友情は成立しないと思ってるからという人ほど、女の子を好き=ラブと勘違いしてしまう傾向があるようです。また後者の、出会った瞬間にひらめいたときは、実をいうといつもこういうタイプの女子を好きになってはうまくいかずにひどい目にあっている。周囲の友人たちからは、「絶対にああいうタイプとうまくいくはずがないのにどうしていつもああいう子を選んでくるんだ? 」と密かに心配されている。実は、恋してるかもしれない自分を楽しんでしまっていて、実際に彼女と付き合ったらどんなふうか、彼女は自分と気が合って一緒にいても楽しい人かどうかということは考えていないケースが多かったりします。
前者も後者も、はたから見ると、「それは恋に恋してるだけだろう」とか、「友だちとしての好きなんじゃないのか」とハッキリわかるもので、実際に自分のことはわからなくても、友人が恋に恋してるのはよくわかると思ったことのある人は、きっと多いはずです。ではどうやって、周囲に判断されずとも自分自身で恋なのか、恋に恋しているのか見極められるのでしょう。
実際に、本当に恋してしまったとき、誰かを好きになってしまったときは、意外とつらいことや苦しいことのほうが多いものです。悲しい気持ちになったり、パーッと明るくなったり、感情の浮き沈みが激しくなって、驚くやら戸惑うやらで、こんな気持ちになるくらいなら何も知らなかったほうがよかったと思うこともある。自分はこんなに彼女を好きなのに、彼女はそうでもないらしい。相手の女の子の気持ちがまったくわからないばかりか、いいように振り回されているような気もする。彼女は自分にやさしくしてくれるけれど、他の男子にも同じようにやさしくしている。どうやら、自分と彼女の気持ちが同じというわけではないみたいだ。相手も自分を好きでいてくれるのかわからなくて不安で、イライラしたり、何もかもいやになったりする。これまでの、冷静で、物事に動じない、しっかりものの自分を返してほしいと思う。どうしてオレが、こんな思いをしなくちゃいけないんだ!
など、こんな気持ちになっているときは、恋をしているとき。相手の女の子をとても好きになっているときといってもいいかもしれません。とはいえ、恋に恋してしまっているときでも、同じような感情に陥ることもままあります。もし、それがみせかけだけの恋だったとしても、それはとても貴重な思い、経験をしているわけです。ですから、恋か恋ではないのかそのときは見極めがつかなくても、後で「ホントの好きじゃなかったー」と気付いても、自分の経験した気持ちは大事に心の奥底にしまっておけばいいと私は思います。
気楽で楽しい。好きだよと自然に相手にも周囲にも言えて、あけっぴろげな気持ちでいられるときは、相手の女の子に対して人間として好きなタイプだなぁという気持ちがあり、友情の好きが強いケースかもしれません。そして、もしかすると友情の好きから、いつしか気持ちが変化していて、ラブの好きにかわってしまったということもなきにしもあらずです。
結局のところ、本物の恋かそうでないかも、それをわかるのは自分だけで、自分がわかっているつもりの「思い」も、変わっていくこともあったりする。そんなふうに、予測がつかなくて先が見えなくて、もがいたりあせったりするのが恋の醍醐味ともいえるかもしれません。
恥ずかしい思いはしたくないと考える男子が多いかもしれませんが、少し恥ずかしかったり、迷ったりしつつ、恋なのか恋じゃないのか自分の気持ちに向き合って、あれこれ悩んでみてほしいと思います。恋についてたくさん悩んだあと、きっとますますいい男子になっているはずです。
恋に恋してるのか、この思いは本物かと、頑張ってたくさんたくさん悩んでほしいものです。
酒井冬雪です。女子は自分の気持ちを振り返り、振り返りで考える人が多いものですが、男の子は前へ前へとどんどん進んでいってしまうばかりのような気がします。たまには立ち止まって女の子と一緒に考えてあげるといいよね~と思う今日このごろです。では、またね。