「嫉妬」――。気になる女の子や彼女が、他の女の子と親しくしている自分にやきもちをやいてしまった。そんな場面に遭遇したとき、面倒くさいなぁと思う反面、「やきもちをやかれたオレ」と、ちょっと誇らしげでうれしい気持ちになっている部分がなきにしもあらずだ。そんな気持ちになる男性は意外と多いかもしれません。

「○○子ちゃんとばかり仲良くしないで」「△△ちゃんのこと、かわいいって思ってるんでしょ? 」なんて、女の子が口をとがらせてつっかかってきてくれる。男冥利につきるというか、オレも嫉妬されちゃう男になったわーと少しうれしい気持ちにならずにおれないのもわかります。ですから、もっと嫉妬させちゃおうと他の女の子に親切にしてみたり、仲よさげにしてみたり。やきもちをやかせて、女の子ってかわいいなぁなんて無意識のうちに自己満足にひたってしまう男子は後を絶たないものです。

とはいえ、嫉妬する側の女の子、そして嫉妬されてしまった女子のほうは、まあ大変。男性の預かり知らぬところで、さまざまなトラブルが巻き起こっているということはよくあるものです。今日は、そんな「嫉妬」にまつわる女の子側の事情について考えていきたいと思います。

男性であるみなさんは、女の子同士の間でどのようなことが起きているかよくわからない、知らないという人がほとんどではないかと思います。なぜなら、女の子というものは、各個人それぞれの性格や事情から、女子同士の中で起きていることを男子には話しませんし、説明もしないものです。具体的にいうと、まず嫉妬をするタイプ、すぐにやきもちを焼いちゃう側の女の子は、「男の子に嫌われたくない」「男子からの人気を下げたくない」という理由から、女の子同士のもめごと(自分がもめごとの原因となっているのですが……)を男の子や彼氏には一切話さないという傾向があります。

これはどういうことかと言いますと、一般的に男性というものは、同性から好かれる女子、女の子とうまくつきあっている女子っていい子だよねと、うっすら考えている部分があるものです。ですから、女の子なのに、同性の友だちがいなさそうな人、女の子のグループになんとなく入りきれていなさそうな人のことを少し遠巻きに見てしまう。同性である女の子ともうまく付き合えないのだから、男とはもっとうまく付き合えないだろうというふうに考えてしまう部分がなきにしもあらずのようです。

こういった事情から、よくやきもちをやいてしまう女の子は、「女の子の友だちとうまくやっているのよ~」というアピールを男性にするためにも、女の子の悪口やトラブルを彼氏にも男友だちにも話さないところがあります。

一方、嫉妬される側の女の子、本人の預かり知らぬところでとあるカップルの刺激剤のようにされてしまった女の子はというと、女子同士の中で散々な目にあったていたりするものです。例えば、嫉妬している側の女の子が他の女の子の友だちに、「○○ちゃんって、ひどいの。私の彼氏に色目をつかって、男と見れば誰にでもいい顔してるみたい」だとか、「私の彼氏に言い寄っていて、ホントに困ってるの」だとか、そういった話を広められてしまい、女子グループの中で浮いてしまったり、のけものにされてしまったりということもあるのです。

もちろん、嫉妬された側の女の子が本当に人の彼氏に手を出すのが好きな子だったとか、男子にはとりあえず媚を売る魔性の女だったとかいう場合もありますが、それはごくごく少数派。たいていの女の子は、あらぬ誤解を受けているだけだったり、勝手に嫉妬の対象にロックオンされてしまっただけだったりするのです。

そうなると、本人の関係のないところで嫉妬をされてしまっただけなのに、学校や会社でお昼ごはんを食べるのも、帰りに寄り道をするのも、遊びに行くのも、女子同士の付き合い全般がなんだかうまくいかなくなったり、お声がかからなくなったりして、日常生活に支障をきたすというか、生活に行き詰まりを感じることにもなりかねないのです。時と場合によっては、女友だちに恵まれていて、誰も嫉妬している側の女の子を信じないよ、勝手にやきもちやいているだけしょと理解してもらえることもあります。しかし、どちらを信じていいかわからないレベルの友だち付き合いだったりすると、友だち同士の間でも意見が割れて、ワンワン泣いて、「ひどいの。人の彼氏に手を出して」と自分の意見を主張してしまったほうが最終的に勝ってしまう。というのは、よくあることです。

軽い嫉妬ややきもちは、付き合っているカップルやこれから恋愛関係に発展しそうな2人にとっては、よい刺激やイチャイチャ促進剤になるかもしれませんが、その一方で、嫉妬されてしまった側の女の子は結構面倒くさい、困った立場に追いやられてしまうことが多いものなのです。

嫉妬の対象になっちゃった女の子の立場からいうと、「いえ、別にいいの。どうぞどうぞ2人のイチャイチャのカンフル剤にでも、使ってください」という気持ちもあるかもしれませんが、多かれ少なかれ、楽しかった毎日に水をさされるのは否めません。ですから、男子のみなさんはぜひとも、嫉妬についてくるマイナス部分にも目を向けていただき、できることなら、女の子に嫉妬してもらうにしても、その対象は他の女の子ではなく、仕事や趣味、男友だちのほうに向けてもらえるとありがたいところです。

イチャイチャする自分達のカゲで、泣いている女の子がいるかもしれない。そこのところをわかってもらえるとありがたいなと思います。嫉妬されるのもほどほどに、恋愛やかけひきを楽しんでもらいたいものです。

酒井冬雪です。嫉妬……私はあまり、というかほとんどしないほうですが、反面、男の子がせっかく嫉妬してくれているのに、そこに気付かないという困った側面もあります。また、気のせいじゃないと思いますが、嫉妬して「きーっ」と男の子に泣きついたりできる女子のほうが圧倒的にモテますよね。うらやましいです。では、またね。