「あいつはいいヤツなんだよ」と男性が押してくる男の子って、女子目線で見ると「…そうかな」というのはよくあるものです。例えば、男性の友人が男友だちを紹介してくれると女の子に言ってくれるというとき、「本当にいいヤツだから。やさしいんだよ。一本筋が通ってるっていうかさ、まっすぐなヤツで」というようなアピールポイントを示してくることが多いものです。しかし、実際にその男性に会ってみると、「いい人かもしれないけど…でも……」という経験をしたことがある女性はたくさんいるはず。
自慢の男友だちを「ちょっとムリ」と言われて困惑し、男性の男を見る目と女性の男を見る目って、どこがどう違うのだろうか……と途方に暮れる男性もたくさんいるはずでしょう。
今日は、「一体全体、オレの大事な友だちの何が気に食わなかったのかまったくわからない」と困った経験のある男性のために、女の子が男性のどういった面を見ているのか考えていきたいと思います。
まず、そもそもの大前提として、男同士の間ではOKというか、許されてしまう身だしなみの問題があります。
男性同士であれば、ちょっと鼻水が垂れているだの、鼻毛が出ているだの、小鼻の横のブツブツだの、ヒゲのそり残しがあるだの、スールのパンツからシャツのすそがはみでているだのといった適度なだらしなさに目をつぶってあげる部分はあることでしょう。しかし、女の子はそういったそこはかとないだらしなさを「いやーん」と思う場合も多いものです。
百歩譲って、自分の彼氏がハードな仕事明けに寝起きのだらしない感じで大慌てで待ち合わせ場所にやってきたとかそういう場合なら、だらしのない様子も「私のために、疲れていてもムリしてくれて……かわいい」と思えるかもしれません。しかし、友だちの紹介や合コンといった場に、いつも通りのまったく身なりにかまわない様子でやってきてしまったら、いくら「いいヤツ」だったとしても、「初対面の女性に失礼じゃない? 」と思われてもいたしかたありません。
なぜなら、女の子はせっかく友だちが自分の大事な友人である男子を紹介してくれるというのですから、できるだけ頑張って、気合いを入れておしゃれして、身だしなみを整えて、約束の場所にやってきているわけなのです。それなのに、その「いいヤツ」が「どうでもいいや~」というような風体でやってきたら、ちょっと残念な気持ちになるのは避けられないと思います。
男性同士であれば、身なりにかまわないのも男らしくて潔いのかもしれませんが、女性からすればだらしがない、相手に失礼ということになってしまう場合もあることを忘れないでほしいところです。
また、男性同士であれば、一つの趣味や仕事を追求してこの問題に関して彼に質問をすれば答えが必ず返ってくるほどの一転集中型の友人は高評価だったりするはずです。なりふり構わず、一つのことをやり遂げる根気よさやマジメさがあるといった要素は、男として尊敬できるポイントであることでしょう。
ところが、その友人男子は自分の専門以外のことについてはまったくウブだったり、何も知らなかったり、最悪の場合、興味関心すらも持てなかったりすると、紹介された女の子としては、会話が成立しなくて困ってしまうということになりかねません。例えば、初対面で話をしている間、延々3時間も何世代も先の通信システムについて語られてしまったり、現在の電力供給状況について力説されてしまったりすると、話を聞くだけはしてあげられたとしても「会話はできない人なんだな」と認識されてもいたしかたがないと思います。
「この人はマジメでいい人なのかもしれないけれど、ただひたすら自分を支えてサポートしてついてきてくれる彼女を求めているのかな」「2人で何かをしようという気持ちはないのかな」「だから、私は付き合ってあげられない」という結論に達する。それが、たいていの女の子の言い分であるはずです。
その他にも、本当に本当に「いいヤツ」で、自分よりも周りの友人の心配ばかりしている男性で、何でも譲ってカゲが薄くなってしまい、損ばかりしてしまう男性もいるかもしれません。しかし、そういう男子は、女性から見ると「優柔不断なだけ? 」「どっちつかず? 」「人に嫌われるのが怖いの? 」「本音でぶつかってくれないと、こちらも気持ちを返せないよ! 」と歯痒い気持ちで見られてしまったりします。男性が男友だちを一点豪華主義で評価しているとしたら、女の子は男性を総合的に見て判断しているといってもいいかもしれません。
ですので、大事な友人男子に女の子を紹介するときは、おせっかいになって、「少し、身だしなみに気をつけろ」とか、「いいか、○○の話ばかりしないで、相手の女の子の話も聞くんだ」とか、「今日の主役はオマエだから、自分から話しかけて」とかいうようなアドバイスをするくらいの気持ちでいてほしいものです。
言いづらいかもしれませんが、大切な友人のためです。ぜひ、チャレンジしてみてほしいところです。
酒井冬雪です。先日、知人の女子(26才)が学生時代の男友だちに「オレの友だちのすっごくいいヤツ」を紹介してもらったそうです。「マジメそうだし、本当にすっごくいい人だったんだけど、とにかく大きいの。身長も肩幅も手足も……。すべてが大きくて、目の前にふっと立たれたら、ちょっと怖くて。でも、本当にいい人なの」と言っていました。「夢のお姫様抱っこをしてもらえるのではないか……」と思いました。では、またね。