「彼女が昔付き合っていた男のことが気になる」。しかも、そんなふうに考えること自体を悩んでいる方は意外に多いようです。彼女があんまりにも元彼の話をしすぎるとか、自分と元彼を比べるような発言を頻繁にするというのでしたら、女の子のほうにも少し問題があるかなと思います。

しかし、そんなことはひとつもない。彼女は元彼の話なんてほとんどしたことがない。以前、自分が彼女に質問をしてそれに答えが返ってはきたけれど、彼女が自分から元彼の話をするわけではない。にもかかわらず、元彼の存在が気になってしまう、そんなふうに思ってしまう男性が結構たくさんいるのです。そこには、色々な理由があります。

  • 彼女がとてもかわいくて、他の男子だけではなくあらゆる年代の男女とコミュニケーションを取れるタイプである。

  • 今付き合っている彼女が、自分にとって初めてできた彼女だった。

  • 彼女は、食事をする場所や流行りのお店に詳しい。前の彼氏とあちらこちらへ行っていたからじゃないか、と思ってしまう。

  • 自分は彼女のことを手放したくないと思っているけれど、向こうも同じくらい好きでいてくれるかわからない。

上記のような理由があり、元彼のことをあれこれと想像して嫉妬してしまう。そして、嫉妬をしている自分自身もイヤになってくる。そういう辛さを抱えている男性は多いようです。

それでは、女性の場合、今付き合っている男性の元カノ(元彼女)のことをどんなふうに考えるのでしょう。

  • 彼がいまだに元カノと連絡を取り合ったり、時々会ってごはんを食べたりしていると、それはすごく気になる。でも「友だちだから」と言われてしまうと何も言えない。

  • 元カノのほうが、しきりに彼に連絡をしてくる。彼はあまり気にかけていないみたいだけれど、不安。

  • 元カノと撮った写メを削除しないで取っている。自分と雰囲気が似ていたので、ショックだった。

  • 彼は誰にでもやさしくNoと言えない性格なので、元カノが連絡をしてきたらやさしくしてしまうのではないかと心配。

  • 元カノからプレゼントされたのではないか、と思える物を今も大事そうに使っている。 こういったことで心配したり、不安になったりする女性が多いのです。元彼や元カノのことが気になってしまい、嫉妬心が芽生えたとき、女性と男性では、その対応が随分と違っています。まず女性の場合、女友だちにあれこれと彼氏のことを愚痴ったり、嫉妬してしまう自分について相談に乗ってもらったりすることができます。

「○○くんさー、こないだ元カノから呼び出されて会いに行っちゃってたんだよね」
「何それ? なんで? 」
「うーん、なんか元カノがね、付き合ってた相手にフラれちゃったみたいで、落ち込んでたみたい」
「えー、フラれて辛いからって元彼に甘えなくてもいいのにね」
「だよね。私もそう思ったんだけど、今は友だちとして相談に乗ってあげたいって言うから」
「それで……気にならないの? 」
「そりゃ、気になるっていうか、元サヤにおさまっちゃったらどうしようとか、心配ではあるけど」
「じゃあ、自分の気持ち、ちゃんと○○くんに言いなよ」
「……わかった、話してみるね」

とまあこんな感じで友人にコイバナを相談することで、自分の気持ちがスッキリしたり、彼氏に嫉妬している自分を見せてみようという勇気が出たりするわけなのです。ところが、男性は違います。まず、男同士はなかなか恋愛の話ができません。類は友を呼ぶで、自分はもちろん、友人も恋愛問題には疎く、相談するほうもされたほうも困ってしまうという問題もあります。

また、彼女のことで悩むにしても、元彼に嫉妬しているというような情けない、恥ずかしい話を相談するのは、男同士だと気が引けてしまう部分もあるわけです。男性の場合は、プライドやメンツがありますので、素直に自分の気持ちを打ち明けることがなかなかできないわけです。人に話せない。自分1人で悶々と悩んでしまう。というわけで、嫉妬心や心配は、どんどんと悪い方向、あらぬ方向、まるで見当違いの方向進んでいってしまいます。

それでは、そんなふうに嫉妬してしまう気持ちはどうすれば解消できるのかというと、友人に相談できないのなら、彼女本人に相談してしまうのが一番です。

「みっともないとは思うんだけど……」
「恥ずかしいんだけどさ……」

と元彼のことであれこれ悩んでしまっている自分の悶々とした気持ちを彼女に話してしまうといいと思います。ただし、

「元彼と今も会ってるんだろ? 」
「オレより好きだったの? 」
「この店も、元彼と来たことあるんだろう? 」

こんな風に話を決め付けて断定的なことを、彼女を責めるように言ったりしてはいけません。あくまで、相手に自分の気持ちを理解してもらうために話をするわけですから、

「嫉妬しちゃってる自分がいるんだよね」
「どんだけ、□□ちゃんのこと好きなんだって思うよね」

と明るいというか前向きというか……なんだろう、かわいい感じとでも言うべきか、相手を困らせずに、むしろ喜ばせてしまうような言い方をしてしまえばいいのだと思います。そうすると、彼女のほうだって、

「何言ってるの? 私がいちばん好きなのは◇◇くんだよ」
「そんな心配する必要ないのに。前の彼はモテる人だったけど、浮気されちゃったり辛い思いをいっぱいしたから。△△くんはやさしくて、信頼できる人だから大好きなんだよ」

などといいことをいっぱい言ってくれるはずです。好きになった彼女のやさしさと誠実さを信じて、たとえ嫉妬であろうとも、自分の気持ちを打ち明けてみるといいと思います。誤解が解ければ、ますます愛も深まったりしますから。

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酒井冬雪です。嫉妬にしろ何にしろ、ちょっと弱っているところを見せられると、相手に親近感が湧くものです。あんまりプライドにこだわらないで、彼女にだけは素直になってみるといいと私は思います。では、またね。