「あー、疲れた。うちに帰ってくるとホッとする」
これは、真夏に疲れて仕事から家に帰ってきてのひと言ではありません。デートから帰ってきて、思わずこんなひと言をつぶやいてしまう人が、最近男女ともにとても多いのです。その気持ち、わからなくもありません。デートすることになったけど、どうだろう……OKしてよかったのかと迷う自分がいる。そんな状態でデートにのぞんだとき、「あっ、ちょっと違ったかも」とデート中からしっくりこないものを感じ、家に帰ってきたらホッとしている自分に気が付く。そんなわけで、2回目はないことになる。
こういった経験なら誰もが一度や二度はしているかもしれません。しかし、最近のデート後の「あー、疲れた」はそういった"迷っていた自分"ではなく、付き合っている彼氏や彼女に対して、つまり何度も何度もデートしている相手に感じることなのです。
どうして「疲れた」と思うのかと理由を聞いてみると、男性の場合はこういった返事が返ってきます。
- 話が合わない。
- 話していてもつまらない。
- 相手が何をしたいのかわからない。
- パソコンに向かっているほうが楽しい。
- 相手の話に興味が湧かず、ついていけない。
それでは女性の場合はどうなのかと言いますと、
- 緊張して何を話せばいいかわからない。
- 距離感がつかめない。
- 相手の欠点ばかりに目がいってしまう。
- 相手の動作や声に、ついビクビクしてしまう。
- 自分勝手さについていけないけれど、善意でやっているようなのでうまく断れない。
といった理由があがってきます。
しかし、両者には共通点があり、それは、「男友だちと比べると」「女の子の友だちといるときみたいじゃなくて」ということ。女性も男性も、同性同士での付き合いと、彼氏、彼女を比較して前述のようなことが気になってしまうようです。で、結果的に「疲れちゃう」そうなのです。
それはもちろん、同性同士、気心の知れた仲でしたら、お互いの趣味もよく知っていたり、趣味が同じだったりで、話も合うことでしょう。また、同性だからこそわかる気分や体調、心の状態の変化も、敏感に察してフォローがしやすい部分もあるかと思います。
けれど、異性だからこそ、わからないからこそ、未知な感じだからこそのおもしろさというものも絶対にあると思うのです。相手の話がつまらない、自分勝手さがイヤという前に、「女の子ってこういうものなんだ」「男性ってこうなのね」という大前提をある程度認識しておくといいかもしれません。
女性に関していえば、リラックスできない相手と一緒にいるとき、もしくは性格的に沈黙を苦手とする傾向があります。そのため、大したことではない話をずーっとつづけられるという特技を持っている女性はとても多いものです。しかも、ベラベラとしゃべりながら、話だけに集中せず、相手のことを事細かにチェックできるというワザもあわせもっています。
男性としては、「なんで他愛もないことをこんなにしゃべるんだろう……」と冷たく考えたり、しかめ面をしたりせず(見ていないようでもチェックされているから)、笑顔で相づちを打ち、彼女をリラックスさせてあげてほしいところです。
また、男性がよかれと思ってやっていることも、女性にとっては困りもの、というのもよくあることです。味と評判を最優先するあまり、彼女を長時間歩かせる。体力がないタイプの女の子を朝から晩までハードな日程で、お楽しみ満載のデートに連れまわす。いつも笑顔でついてきてくれるから、自分の趣味に没頭してしまっている。
相手のためにやっているつもりが、実は自分のためだった……といったことがないよう、彼女の意見を根気良く聞いてみることが大切です。 「どうしたい? 」と聞き、「別に、何でもいい」という女の子には、「それじゃ、○○は? ××は? △△は? 」と聞いてみる。
きっと、「△△はいや」と意見を言ってくるはずです。自分の意見をあまり言わない女の子だと思ったら、消去法で彼女に選択肢をあげてほしいものです。女性は、彼があまりに大またで早足だったり、声が大きかったりして困っているならば、素直に、「ごめんね、もうちょっとゆっくり歩いてくれる? 息が切れちゃった」と言ってみる。静かなお店で、彼が熱く趣味の話を大きな声でしはじめたら、「……ほら、こっち見られてる。注目浴びちゃってるよ」と照れながら言ってみるなど、自分のかわいさをアピールする作戦で、彼に注意してあげれば一石二鳥かと思います。
相手がこうだからイヤと思うのではなく、相手のこういうところがおもしろい。わからないところがかわいい、そんなふうに気持ちを切り替えてみると、デートの後に「疲れた」なんていうこともなくなるはずです。
決して、波長が合わないわけではないから彼氏・彼女になっているんだと思います。いいところを見て、折り合いをつけて、楽しいデートをしてほしいものです。
酒井冬雪です。言いたくないけど、暑いです。暑いときのデートは図書館or映画がいいなと思います。エアコンがききすぎていて冷えちゃったとき、男子がさりげなく上着やカーディガンを貸してくれたりするとキュンときますね。女子はわざと上着を忘れ、男子はわざわざ薄手のカーディガンを持って、デートに行ってほしいものです。では、またね。