それまで男子同士でばかり遊んでいたけれど、いざ女の子の友だちができてみると、戸惑うことが多々あると思います。

まず、女の子はレスポンスがよい、早い。女の子は気配りが細かい。あなたの行為に対して「お礼」の気持ちがある。

こういったところが、男子同士の付き合いとの大きな違いです。

もし、あなたが記憶力のいい人だとしたら、幼稚園、保育園時代のことを思い出してみるといいかもしれません。まだ、男女の違いなどあまり気にかけておらず、女の子も男の子も関係なく、仲良し同士の関係が成立していたころです。

親同士が仲良しということもあり、女の子のお誕生日会に呼ばれたり、バレンタインデイにチョコレートをもらったりしたことがあったりするはずです。

そんなとき、女の子の親御さんの細かな気遣いに「おおお」と驚いたことを覚えている男性もいることでしょう。

手作りチョコの凝ったラッピング、手作りのメッセージカード。

お誕生日会に参加してくれたお友だちへのお礼のお菓子。ひとつひとつがかわいらしく包装され「きてくれてありがとう。○○くん、だいすき」なんていうかわいいお手紙がついていたり。

そういえば、女の子って、こんなにかわいらしく、相手に気を遣う付き合い方をしているんだ……とうっすら覚えている男性もきっといると信じています。

子どものころ、女の子の友だちに興味がなかったとしても、姉や妹がいる人でしたら、そういえば、自分の姉妹もそんなことしていた(いるでもいいですけど)なぁと思い当たるふしがあることと思います。

このように、相手に対してキメ細かく感謝の気持ちをしめしたり、マメに連絡を取ってお出かけをしたり、イベントをつくって集まったりするのが、女の子同士の付き合いです。もちろん、相手に何かをしてもらったら、自分もまた、オリジナリティーあふれる方法でお返しをする。それが、女の子同士の付き合い方のマナーであったりします。

それにのっとって考えてみると、女の子からみた男の子の付き合い方というのは、非常に不可解です。

メールに返信がない。忘れたころに返信がきたりもするけれど、時すでに遅しという感じ。約束を忘れたりする人もいる。

そりゃもちろん、約束をやぶられた側は怒るけれども、しばらくするといつの間にかゆるしてしまうらしく、またいつもどおりツルんでいる。

友人が何かしてあげても、それに対してお返しどころか感謝のことばもなかったりする。

ふらふら~っと集まって、ふらふら~っと帰っていく……というか、いつの間にかいなくなっている。

せっかく友人同士で集まっているのに、各々がそれぞれに別のことをしている。

男友だちの間では「フツウ」だったりすることが、女の子にとってはとてもフシギだったり理解不能だったりすることもあるわけなのです。

もちろん、男性同士でも、細やかに気遣いをし、友人への感謝の気持ちを忘れず、やさしさをスナオに見せることのできる。そんな友だち付き合いをしている人もいます。しかし、そんなタイプの男子はやはり少数派。

気遣いとやさしさで生きている女の子からすると、ほとんどの男友だち同士が、多かれ少なかれ大ざっぱな付き合い方をしているようにみえるわけです。

以上をふまえて、ひとつ大切なことがあります。

女性と男性、お互いが「自分の友だちルール」「オレの人間関係ルール」で、相手に接してしまい、それが「正しい」とか「それ以上のことは別にしなくてもいい」とか思ったままでいるのはいかがなものか? ということです。

たとえば、とても女の子らしい、細やかな性格の者同士が集まった友人グループがあったとします。

友人の誕生日にはパーティーを開いてプレゼントを渡し、携帯メールには15分以内に返信をし、花火を観に行くとなればみんなで浴衣を買いにいき、誰かがトイレに行くとなると「私も……」とついていく。ワリカンのときは、キチンと1円単位まで計算です。とっても仲良しでお互いを気遣うことのできる女の子たちなのです。

しかし、彼女たちの友だち関係、人間関係、お付き合いのルールを、男性にも適用されてしまったら「……それは困る。というかムリかも」と思う人は多いはずです。

トイレに一緒にいってあげられないのはもちろんのこと、何をするのも一緒、誰かのためにずっと待っている、メールは速攻で返信しないと「冷たい、ひどい」と責められてしまったら、それじゃあ仕事中はどうしたらいいのか? と質問してみたくなるはずです。

同じように、女性たちも、男性の友だち付き合い、人間関係のルールを「彼女である私」に持ち込まれると「……ちょっとつらい」と思ってしまいます。

ドタキャン、メールへの返信なし、こちらは彼の誕生日を知っていてプレゼントを渡したのに、私の誕生日は忘れていたのかスルー。←いくらなんでもこんなひどい男子はいないと信じたいところですが、それに近しいことをしてしまう男性は後を絶ちません。

女性も男性も、あたらしく誰かと仲良くなるとき、それが特にもしかしたら恋人になるかもしれない相手でしたらなおのこと、相手をよく知ろうとし、

「この人とはどんなふうに付き合っていけばいいのか? ふたりにはどんな連絡手段がいちばんあっているか?」といったことをあらためて考え、つくりだす作業が必要です。

お互いがこのことを忘れず、ふたりにとっての絶妙な距離とふたりにピッタリな付き合い方をみつけようとする。

自分のやり方をただ貫き通すのではなく、時には相手に合わせたり、折り合いをつけたりすることが、男子と女子の付き合いには必要なのです。

とりあえず、△△ちゃんは携帯メールには1~2時間以内に返信してくれるけど、オレは返信を忘れることもある……。というのであれば、少なくとも本日中には必ず返信。彼女にあやまりつつ、翌日には返信、とふたりの中でのルールをつくっていくといいと思います。男性は女の子のキメ細やかさを、女性は男性の大らかさを見習って、上手なコミュニケーション手段をみつけてほしいものです。

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酒井冬雪です。メールに返信をくれないと女の子としては「××くん、メールに返信もくれない。しつこくしすぎると嫌われるだろうし、もうあきらめたほうがいいのかも」と、あきらめて、気持ち切り替えモードに入りやすくなっちゃうんですよね。明るく元気で、前向きな女の子ほど気持ちの切り替えがうまいし早いので、ズボラな人は少しマメになるよう努力してほしいところです。そういう私もかなりズボラな女ですが……。では、またね。