付き合う前に何回か二人きりでデートをした、付き合っていると言ってもいいのかな、と男性のあなたが思う段階までいったにもかかわらず、結局、交際できなかった。うまくいかなくて「ふられた」という気持ちになった。そんな経験のある男性に、
「相手の女の子はどんな女の子だったの?」と聞いてみたり、彼女の写真を見せてもらったりすると、たいてい、相手の女の子はとってもかわいいかったりします。
男性からみると、とてもかわいらしくて、女の子らしくて、やさしそうな女の子……ところが、女子の目線からみると、
(ああ、こういうタイプに引っかかっちゃうんだ。そうかー、そりゃ、なかなか見抜けないよね)と思う……というようなことは、よくあることです。
言い換えると、恋愛初心者が、いきなり恋愛のスペシャル上級者のところへ向かってしまったような。たとえて言うなら、将棋のルールを覚えたばかりなのに、プロの棋士と対戦するような。そんな状態といってもいいかもしれません。
というような話をすると、男性は必ず、
「じゃあ、どこ? どこで見抜けばいいわけ? それを教えてよ」
と言います。答えは簡単で、目をみれば……と思うのですが、それでは悩める男子は納得してくれません。男性的には、
「目を見たら……あんまりキレイでかわいくて、ドキドキした」とか、「かわいすぎてジロジロ見たことがない。直視できない」とか、言います。
たしかに、目を見ればわかる! というのは、あまりといってはあまりにあいまいなので、具体的に、女の子のどういうところを気にしてみるといいのか考えてみました。
- 自分がかわいいということを自覚している。自覚した上で、そのことを上手に使っている。困った顔やかわいそうな顔をして、残業を抜けたり、仕事を他の人に回したり……というようなことをしている。
- 彼氏がいるのか、いないのか、聞いても返事をにごす。女性の友人や同僚に「△△ちゃんって、彼氏いるのかな?」と聞いても「……知らない。そういうこと言わないんだよね」という返事が戻ってくる。どうやら、そこはひた隠しにしているらしい。
- 身長や容姿、服装が似ているかわいい女の子同士でグループをつくっているけれど、なんとなく近寄りがたい雰囲気。よく見ると、グループ内のパワーバランスが均一ではなさそうな感じもする。
- 自分の学歴や、親の職業を何気なくだけれど、上手に聞かれた気がする。よくわからないけれど、ブランドもののバッグやアクセサリーを身につけていることが多いかもしれない。
- よくよく考えてみると、自分から積極的に相手の女の子のところへ行ったというよりは、向こうがしきりに話しかけてくれたり、自分をほめてくれたりしていた。最初に近づいてきたのは彼女のほうだともいえる。
こんなところに思い当たるフシがあると、相手の女の子はなかなか手強い女性。恋愛上級者というか、男の子を手のひらにのせてしまうことを得意とする女の子、と言ってもいいかもしれません。
ひらたくいうと、百戦錬磨の恋愛上級者の女子は、いかにも! なハデハデで遊び人ふうの服装やスタイルをしていない……と。
逆に、いかにもやさしそうで女の子らしい、かわいい女の子こそ疑ってかかるべきで、それが本当に純粋でウブな性格からきているものなのか、作り上げたキャラなのかを見極める必要があると思います。
そもそも、ウブで女の子慣れしていない男性が、百戦錬磨の女の子を見抜いて、その女の子と上手に付き合うなんて、とってもむずかしいに決まっています。
ですから、やっぱり、女の子は外見でばかり判断せずに(いいや、オレは外見で人を判断しない! と言いたい男子もいるでしょうが、実は同性に対してそうしているだけで、異性にはほとんど実行できていない男子が多いものです)、彼女の行動や人との付き合い方をもう少しよく見てみてほしいものです。
いつもパンツスーツで、髪は長いけど結わいていて、キビキビしていて仕事ができる女性が、実はマジメで涙モロい、頼られるとNoと言えないお人好しだったりする……というのは、よくあることです。
ショートカットでメガネをかけた、無口な女の子と、じっくり話をしてみると、イロイロなことに興味を持っているおもしろい性格の持ち主だったりするものです。
女の子も男の子と同じように、イロイロなタイプがいて、相手を知ってみると、実はおもしろかったり、外見とは違う性格の持ち主だったりするのです。
もちろん、自分の好みの顔、好きなタイプの容姿って、誰にでもあるはずですが、「誰が見てもかわいい」と言ってくれそうな女の子に心を奪われて、同じ失敗を繰り返すのはいかがなものかと思います。
かわいい女の子にクラッときたら、クラクラしている自分に気付いて、一歩引いたところから相手をよく見てみることも大切です。また、反対にクラッときたわけではないけれど「いい子そうだ」と思う女の子を、じっくり知ることができるように、相手と話をしてみるのもいいことです。
イロイロな女の子を見て、話をして、女の子を見る目を、同性を見る目と同じように高めていってほしいなと思います。
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酒井冬雪です。もちろん、恋愛に百戦錬磨な女の子を彼女に持って苦労するのも、それはそれで楽しいことです。意外にアクが強くて、おもしろい女の子が多いと思うので、同性としては友だちになりたい、好きなタイプといえます。では、またね。
