恋愛している最中……でなくても、女の子の友だちと一緒にいるときや職場の女の子とふたりになったとき、自分は楽しく話をしているのに、肝心の相手の女子はなんだかそんなに楽しくなさそう。もしかして、オレと一緒にいてもつまらない? と不安な気持ちになったことのある男性、きっといるのではないかなと思います。
個人的には、たいていの男子は自分が楽しんでいても、相手の女の子がそんなに楽しくもなさそうなことに、そもそも気がつかなかったりするもんね、と思うこともしばしばですが、そこに気がついてしまう男性は、かなり気配りのできる繊細な人なのではないかと思います。ですから、気がついているあなたは、それだけでもじゅうぶん「えらい」ともいえるわけです。
とはいえ、そんなふうに気がきく、やさしい男性でしたら、
(やっぱり、相手の女の子も一緒に楽しんでもらいたい)
と考えることでしょう。
相手の女性が、同じ職場の人だったら、上下関係や先輩後輩、仕事上の力関係があるから、何かしらのしがらみで女の子側が多少、こちらに合わせなければならず、あなたに気を遣っている可能性もあります。
が、しかし、相手の女の子が友だちだったり、彼女だったりするのに、こちらばかりがウキウキしていて、彼女は一緒にいることを楽しんでいないとしたら……。それはちょっと、悲しいし残念なことです。
そこで、デートをしているときに、自分は楽しい気持ちでいるのに、相手の女の子があまり楽しそうでない原因について考えてみましょう。
- ヒールなど、疲れるクツをはいているのにグルグル歩き回って足が痛くなった。
- おなかがすいている。しかし、さっきごはんを食べたばかりなので、恥ずかしくてそれを言い出せない。
- 眠い。
- いつもいつも、男性の趣味に合わせたデートスポットに付き合っていて、いい加減ガマンができなくなった → 私のことを好きなら、たまには「どこか行きたいところは?」と聞いて付き合ってくれるやさしさを見せてもいいんじゃないかと思っている。
- 「好き」とか「かわいいね」ということばを言ってくれないので、自分に対するあなたの気持ちに不安を抱きはじめている。
- カラダばかり求められている気がしている。
- カあまりにラダを求められないので心配。
- 男友だちとの付き合いを大事にしすぎて、自分はガマンばかりしていると思っている。
- 自分の趣味や仕事の話は熱心にこちらに言うのに、こちらの話を聞いてくれない。
- 彼のことが好きなのに、会う回数が少ない。ぜんぜんデートをしてくれない。
ざっとこのようなことが挙げられます。
最近女の子からよく聞く恋愛の悩みとして「自分の気持ちを相手になかなか言えない」というものがあります。「どうして、自分の気持ちを言えないの?」と聞いてみると、
「メールでばかりやりとりしているから、電話や会って話すということのハードルが高くなっているのかも」とか、
「好きとか、もっと会いたいとか言って、重く思われてしまったら困る」とか、
「彼のことが好きだから、自分の本当の感情をぶつけて嫌われるのが怖い」
といった返事が戻ってきます。
だから、疲れたとも、おなかがすいたとも、眠いとも、いつもこちらが合わせてばかりだろうとも、トイレに行きたいとも、もっと会いたいとも言えない。そんなところがあるようです。
女の子というものは、男性がアタマの中をのぞいたら、きっとビックリしてしまうほど、忍耐強くガマンをしてしまう、ガマンができてしまう生き物です(もちろん、中にはあんまりガマンしない賢い女子もいますが)。
特に、相手が好きな男性ともなれば、本当はたまにはおしゃれなお店で食事がしたいと思っていても、毎回焼き鳥屋さんやラーメン屋さんに付き合います。
話題のスイーツのお店に行ってみたくても、○○電機や△△カメラをぐるぐるまわることにも付き合います。
それどころか、空腹にも足の痛みも、テレビのチャンネル権もスケジューリングも、小さなことから大きなことまで、男の子の都合に合わせてあげることだってできるのです。やろうと思えば。
ましてや、合わせてあげる相手、ガマンをする相手が大好きな彼だというならば、どこまでも忍耐強くなれたりするのです。
けれど、ガマンにはやっぱり限界があり、ガマンばかりしていると、たまりにたまった不満が爆発することもあるわけです。
ですから、好きな男性に合わせたくて、自分の気持ちをおさえている女子に対して、男の子ができることは、
- こちらから「おなかすいた?」「疲れてない?」「お茶でも飲もうか」と提案してあげること。
- 自分は多少のことでは驚かないよ。もっと言いたいことを言っていいんだよ、という気持ちを伝えること。できれば「好きだよ」「かわいいね」というようなことばも、常日ごろから伝えられるようにしてみること。
- ときどきは、彼女の趣味や行きたいところに付き合ってあげること。
こんなところに気を遣ってあげていれば、自分ばかりが楽しんで、相手の女の子はそんなに楽しくなさそう……といったことはなくなる(少なくなる)はずです。
女の子が自分の気持ちを正直にいえなくなってきているぶん、男子のほうから「言っていいんだよ」というところを見せてあげてほしい。そんなふうに思う今日このごろです。
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酒井冬雪です。若いころ、男の子とデートをした帰り道「……楽しくなかったんだね。ごめんね」と言って相手が帰ってしまった(逃げられた?)経験が何度もあります。えええ、私はすごく楽しかったのにぃと思い、あとで理由を聞いてみると、原因は自慢の無表情だったようです。ポーカーフェイスって、長所だと思っていましたけど、場合によってよしあしですね。では、またね。