人間関係ってむずかしいなぁ、あのときはどんなふうに接しておけばよかったんだろうか……とあれこれ考え、悩む人は多いと思います。
とくに、相手が女の子ともなると、別の言い方をすればよかったのか、接し方を間違えてしまったのか、ワケがわからないまま、いつの間にか気がついたら連絡が途絶えてしまった、というような経験のある方もいるかもしれません。
とはいえ、同じように、女の子のほうだって「あのときああしておけば……」と男の子への対応についてあれこれ悩むことがあるのです。たとえば、某商社で働く知人のOちゃん(28才)は、
「合コンで積極的すぎるのはやっぱりよくないのかな? なんだか、そのせいでチャンスを失っている気がする」
と言っていました。
しかし、彼女はもともと、とても明るくて社交的で積極的な性格の持ち主です。合コンのときだけでなく、どんな場面でも積極的なんだと思います。
そんな彼女ですから、最近参加した合コンの席で、ノリのいい男子から、
「正直に言って、このメンバーの中だったら誰を選ぶ?」
と聞かれて、やっぱり正直に、
「○○くん」
と、自分のトナリに座っていた男の子の名前を言ってしまったのだそうです。すると、彼女のトナリに座っていたシャイそうな男子は、下を向いてだまりこんでしまったとか。
「やっぱり、ああいうときは、顔を赤らめながら『そんなこと言えません』とか『どうしても言わなきゃいけないんですか(涙目)?』とか『秘密です』とか言えばよかったのかな」
と彼女は言います。
うーん、私自身もそういうときにウソをつけないというか、本当の自分の気持ちを言ってしまいそうなタイプなので、何とも言えない気持ちになりました。
そもそも、本来あけっぴろげな性格なのに、合コンのときだけ、おとなしくて控えめなふりを装うというのは、かなりむずかしいような気がします。また、相手の男の子をだますことになるんじゃないか、と思ってしまいます。
自分の本来持っている性格、よい部分を生かしつつ、合コンでうまく男の子と話をする方法はないだろうか? と彼女はあれこれ考えてしまったわけです。
また、某IT企業で働くUちゃん(32才)は、
「弟が二人いる長女のせいか、男の人に対してやたらと上から目線でモノを言っちゃうみたいなんです」
と打ち明けてくれました。
「実は、つい最近まで、そんな自分にすら気付いていませんでした。この間、うちの部署に、兄がいる末っ子の後輩(女子)が配属されてきたんです。私が同期の男子と仕事の話をしているのを見たその末っ子ちゃんから『やーん、先輩、どうして男の人にそんな挑発的な態度を取るんですか?』って言われて、ええっ、挑発的な態度なんか取ってないよ、ってビックリしたんです」
しかし、後輩の女の子からそう指摘された日以来、よくよく考えてみると、たしかに自分には、男の人に対してえらそうな態度を取ってしまうかも……と、思い当たるフシがあれこれアタマに浮かんだといいます。
女同士だったら絶対に言わないような言い方で、男性のミスを指摘したり、相手が年下男子ともなれば何を言ってもゆるされるくらいの気持ちで言いたいことをズケズケ言ってしまったり。
「言うことを聞かない弟達にモノを言うように、同期や後輩の男子にはガンガン言いたいことを言っちゃっている自分がいて、それを後輩の女の子から『挑発的』って言われちゃったのね。で、彼女には『もっと丁寧にお願いする感じで言えば、男の人って言うことを聞いてくれるものなんですよ』と言われてしまいました。兄がいる妹と、弟がいる姉の男性への対応の上手下手の違いを、まざまざと見せ付けられた感じです」
と彼女は言うのでした。弟はいないけど、いるのは妹だけだけど、やっぱりUちゃんと同じような傾向がある私も……反省です。
さて、女性だけでなく、男性にもけっこう同じようなタイプの人がいる気がします。思ったことをあけっぴろげに言いすぎて、女の子を困らせてしまう男子。
たとえば、何人かの女の子がいるところで、あからさまにひとりのかわいい子だけをチヤホヤしたり、かわいいねとホメたり、それどころか他の女の子には同意を求めてしまったり。
本人は、開放的で明るく、憎めないタイプの男子なので、周りの女の子も「そういうこと言わないほうが……」と言いづらく、けっこうゆるされてきたかもしれません。でも、いろいろな女の子から恋愛相談はされるけど、自分にはなかなか彼女ができない。女の子の友だちは多いけど、恋人にまでなれない、そんな男子は「開けっぴろげ注意報」かもしれません。
また、妹がいるお兄さんなのかもしれないけれど、女の子に対してなぜかとっても上から目線な男子。アタマがよくて、何でも器用にこなしてしまい、冷静でテキパキしている性格の男子に多いような気がします。
自分ではそんなつもりがなくても、恋愛するかしないかの選択権は自分にあるかのような物言いをしていたり、
「△△ちゃんが行きたいなら付き合ってもいいよ」
と恩着せがましい言い方をしていたりする傾向があったりします。
そんな自分がいるかも……と気付いたら、来年はぜひとも、ちょっと気をつけてみたり、もしくは、一度経験した失敗は、次のときにはやらないように注意してみたり、そんなふうに地道に女の子への態度を変えていってほしいなと思います。
そんな細かい気遣いをするだけで、相手の女の子の態度も、ずいぶん軟化したり、人間関係がスムーズになったりするかもしれません。長女すぎる私とともにぜひ、一緒にがんばっていきましょう。
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酒井冬雪です。今年もあっという間に残りわずか……。以前は、わりと何でもよく覚えているほうと自信があった私ですが、最近忘れっぽくて、とうとうスケジュール帳を購入しました。軽くて薄いので、持ち運びも楽で気に入っています。では、また来週!