成り行き上、女の子とふたりきりになってしまった……。そんなとき、何を話せばいいのか? どのように振舞えばいいのか? 内心、ドキドキしてしまう、という男性はけっこういらっしゃるのではないかと想像します。ふたりきりになった相手が、かわいい女の子、気になる女の子だったとしたら、それはそれで緊張しますし、大事な仕事上のクライアントや目上の女性でもヘマをしてはいけない……と肩に力が入ります。
また、後輩や特に女性として意識していない女性だからといって、妙に上から目線な態度を取ってしまうのもちょっと恥ずかしいものです。
いずれのシチュエーションでも、シャイだったり人見知りだったりすると、緊張してしまうわけで……。そして、心配しなくても女の子のほうも、たぶんきっと、あなたと同じくらい緊張しているはずです(超社交的で男性とも上手に話せる人は別にして)。
考えてみると、そういう私も、よくそういった局面に立たされているかもしれません。そして、私はシャイ……ではないかもしれませんが、人見知りです。ですから、あまり親しくない男性とふたりきりになると、心の中では本当にドキドキしてしまいます。
しかし、あまりに緊張しすぎて、ある種の開き直りのような気持ちも生まれてきます。それは、
(考えてみたら、私は女だし……、ここは男性のリードに身を任せて、彼がどう出てくるか? それによって対応を考えよう)
というものです。
人見知りな人というものはたぶん、日ごろからあまり人との会話やコミュニケーションをしていない(そうしている人数や回数が少ない)ものなので、正直にいうと無言の状態や沈黙の世界に慣れています。少なくとも、私は誰かと一緒にいて、お互いにしゃべらなくても気まずくならない……その状態でドギマギすることはありません。
むしろ「この人は、沈黙=気まずさだと思わないんだ」とかえって好感を持ってしまったりもします。
というわけで、こちらから相手の男性に話しかけたりせず、待ちの態勢に入ってしまうのです。
相手の男性が、沈黙に耐えられず、何かしら話題を提供してくれたら、それはそれで話しに食いついて、質問で返したりします。
しかし、周囲を見ていてよく思うのですが、女性の中には、こういうときに男性が提供してくれた話題に、ぜんぜん食いついていかない人がいたりするものです。
理由はイロイロあると思います。(1)相手の女の子が男性慣れしていなくて、とても緊張している。(2)相手の女の子の体調が悪いか、ムシの居所がよくないとき。(3)あなたの提供した話題に、本当についていけなかった。
(1)と(2)の理由で、相手の女の子とふたりきり、気まずい状況になってしまったときに関しては、もうあまり気にしたりせず、
(しょうがない。こういうこともあるよな)と、早く気持ちを切り替えてしまっていいと思います。シャイで人見知りな人ほど、帰宅して、夜おふとんに入ってから、こういうときの会話をあれこれ思い返しては、
(ああ、あのときはこういえばよかった……)と落ち込んだり、
(バカ、オレのバカ……)
と自分を責めてしまって、ますます人見知りに磨きがかかってしまうものです。そんなに親しくない女性とふたりきりになって、あまり会話がはずまなかった……なんて、本当によくあることなのです。
男性と女性の組み合わせでなく、男同士だって、いきなりウマがあって、話がすごく盛り上がってしまった、なんてことは本当に稀なことのはずです。ですから、早めに(しょうがないか)と、気持ちを切り替えましょう。
で、問題は(3)のあなたの提供した話題……です。自分がとてもハマッているからといって、いきなりウルトラマンの話をしたり、専門用語を駆使してPCや車のことをしゃべったり、仕事や自分・家族・持ち物の自慢話的な話を持ち出したりすると、女性としてもどのように対応していいやら、困ってしまいます。
何を話していいかわからない、自分はあまり話が上手ではない、と気にしている人は、相手の女の子が話をしてくれるように仕向けるのがいちばんいいと思います。
気になる女の子やかわいい女の子には、イロイロと質問したいことがあるでしょうけれど、あまり質問ばかりすると警戒されてしまうかもしれません。ですから、
「先週の休みの日に、○○へ行ってきて……。そういえば、△△さんは休みの日には何をしてるの?」
というように、自分のことも打ち明けつつ、相手に質問をするという方法を取ってみるといいと思います。
相手がクライアントだったり、年上の女性のときは、グルメ・引越し・仕事・恋愛・資格など、何でもいいのですが、相手に「相談する」感じで話を提供するといいかもしれません。面倒見のいい人だったら、ヨロコんで相談にのってくれるはずです。
ただし、女性間のネットワークはとても充実していますので、あまり個人的な問題、知り合いのからんだ恋愛話などを打ち明けてしまうと、あっという間にウワサが広がってしまう可能性もあります。
「もうすぐアパートの更新なんですけど、もう少し会社の近くに住んだほうがいいかと思ってて」とか、
「接待するのに、女の人がいいと思うお店ってありますか?」
というように、自分の優先順位としては、5~6位くらいの、答えが聞けても聞けなくてもいいかな、という度合いの悩みを相談してみるといいかもしれません。
後輩の女の子にも同様で、相手にコビる必要はないと思いますが、彼女が持っている小物や持ち物に貼っているプリクラなどを見て 、 「そういうのって、どこで買う(撮る)の?」
というように、世代の違う人の情報を提供してもらうようなカタチで話題をつくると、イヤな顔をされたり、困られたりすることもないかと思います。
あまり親しくない女性とふたりきり……シャイな男性には困った場面ですが、あまり緊張せず「なるようになるさ」という気持ちで、がんばって乗り越えてほしいです。
酒井冬雪です。あるとき、初対面の男性(年下)とふたりきりになり、動揺してしまった私……彼の話に返事もできずにいたら「ボクも必死に話してるんですから、返事くらいしてくださいよ」と苦笑されたことがありました。男性ってタイヘンだなと思った瞬間です。女である私は、やさしさを持って生きていきたいです。では、またね。