女の子と出かけるとき、どんな店に入ったらいいのかわからない……と悩んだ経験のある男性は多いかと思います。もちろん、自分の気に入っているあの店に行こう! という男性もいることでしょう。

しかし、どちらかというと女性は「彼女はどんなお店だったらヨロコんでくれるのか?」と悩む男性に好感を持つはずです。

たとえば、あえて狙って……なんだと思いますが、いつもかわいいワンピースを着て、ヒールをはいて、髪を巻いて、とてもキレイにしている女の子を、自分が行きつけの立ち飲み屋だとか焼き鳥屋に連れて行く……という男性がいます。もちろん、女性はやさしいので、

「うわー、こういうところに来たことない」「おもしろーい」

といってヨロコんでくれるかもしれません。しかし、そういったお店ではあなたの想定外の出来事が起こりがちです。トイレが男女共用だったため、彼女がトイレに入っている間に、どこかの見知らぬおじさんがドアの前でトイレ待ちをしていた。

すると、トイレから出てきた彼女は、おじさんからぶしつけに上から下までなめるような目線で見られて「姉ちゃん、キレイだな~」と声をかけられてしまった。

彼女はただでさえ、濡れたトイレの床ですべって、クツやスカートを汚して泣きそうになっていたのに、酔っ払いにまでからまれてしまったわけです。本当に怖くて泣いてしまうかもしれません。

それでも、人のいい女の子だったら、

(せっかく○○くんが、こういうお店に入ったことはないだろうって、わざわざ連れてきてくれたのに、文句なんて言えない)

と思い、あなたには不満ひとつ言わず、笑顔を見せつづける……。けなげです。

というわけで、やっぱり、男性が、いつも男同士で行く「オレの行きつけ店」に、女の子を連れて行くのはなかなか賭けの要素が強いような気がします。

やっぱり、どういう場所へ行ったら、彼女はヨロコぶだろうか? と、男性はあれこれ悩んでいい。ぜひ、うんうん考えてみてほしいのです。


某家電メーカーで働くHくん(30才)は、久しぶりに、女性と出かけることになりました。相手は、同じ会社の別のセクションで働くUちゃん(25才)です。

Hくんは、決してモテないタイプの男性ではないと思うのですが、仕事も忙しいし、ひとりで運転をしてぶらりと出かけるのが好きだし、趣味はランニングだし、彼女がいなくて困るというようなことをあまり感じたことがありませんでした。

今回、Uちゃんと出かけることになったのも、どちらかというと、彼女のほうから誘うように仕向けられた……そんな気がしないでもないような。彼女を好きか? と問われると返事に困るというか、だからといって好意をもたれて悪い気はしないし……という状態です。

というわけなので、彼女がどんな女の子なのかまだよくわからないし、どこへ行きたい? と聞いても、

「本当に、どこでもいいです」

というので、それなら自分の趣味でいいやとちょうど行きたいと思っていた博物館の特別展示を観に行くことにしました。

当日は、朝から駅で待ち合わせをして、Uちゃんと博物館に向かったHくん。彼は、どんなところへ行っても、時間をかけて何でもジーッと見て、パネルの説明なども上から下まで読んでしまうタイプです。

ところが、Uちゃんをチラッと見てみるとあきらかに所在なさげで、アチコチをキョロキョロと眺めながら、実は何も見ていない……というようすです。それでも、彼女はジーッとHくんを待っています。気がついたら、2時間以上経っていました。Uちゃんが、

「のどが渇きましたね」

というので、ハッとわれに返ったHくんは、急いで博物館の休憩所へ向かうと、親子連れにまじりのテーブルにUちゃんを座らせると、缶ジュースを買って彼女に渡しました。

「こういうのを飲むと、すぐに血糖値があがるから」

Uちゃんは、ちょっとひきつった笑顔で、「ありがとうございます」

というと、ジュースのプルタブをプシュッと開けましたが、けっきょく中身はあまり飲んでいないようでした。

それからすぐに、また博物館に戻り、けっきょくは4時間近くウロウロしていたHくん。博物館を出るときになって、

(もしや、あのとき「のどが渇いたね」っていうのは、暗にもうここを出ようということだったのかも。うわー、彼女のクツ、かかとが高くて疲れそうだ。悪いことをしてしまった。もしかして、お茶もどこかおしゃれな場所で飲みたかったのか? しくじった。こんなめに合わせてしまったなら、車で来ればよかったかー)

と気がつきました。そこで、遅くなったお昼ごはんは、ふんぱつして、おしゃれなイタリアンのお店に行ったのだそうです。


女性は、なかなか「☆☆というお店に行きたい」「△△で、○○が食べたい」といったリクエストを直接男子に出しません。

それでも「どこがいい?」と男性がたずねると「どこでもいいよ」と答えたりします。

だからといって、本当にどこでもいいわけではなく、何かしらの希望はあるはずです。ですから、男性のみなさんは、上手にその希望をリサーチする必要があります。

「ガッツリ食べたい?」「サッパリしたものがいい?」「どこでもいいっていうなら、オレの好きなギトギト系のとんこつラーメン屋に行くよ」というふうに、彼女の好みを誘導尋問で導き出す必要があるわけです。

こういう聞き方をしてもらえると、女の子としても、

「えー、サッパリしたものがいいな」
「おなかすいてるから、こってりしたものが食べたい」
「本当にのどが渇いたから、とりあえず何かゴクゴク飲みたい」

と自分の希望を告げることができます。彼女の希望を聞きつつ、

  1. ふたりで話し合いをした場所から、どこかお店に入るまでに20分以上の時間をかけない。
  2. キレイな(清潔な)お店に入る。

この2点にだけでも気を遣ってあげると、女の子は「彼ってやさしい」と思ってくれるはずです。そんな気遣いをしただけで、じゅうぶんにいい「お店選び」ができるはずですので。女の子とレストランやカフェに入るときは、ぜひ、そのあたりに気をつけてあげてほしいものです。


こんにちは、酒井冬雪です。もうすぐ北京オリンピックです。スポーツは「観る」専門なので、五輪のサッカーと女子の器械体操を観るのが楽しみです。では、またね。