女の子というものは、どうして……山の天気のように機嫌がコロコロと変わってしまうのだろう……と疑問に思っている男性は多いと思います。

もちろん、すべての女性が気分屋さんだとは言いませんし、男性でも気分に波のある方がいるものです。

なんでしょう、女性でも男性でも、仕事の場面や公的なところでは、気分の波を見せないけれど、彼氏の前では、好きな人の前でだけは、気分屋さんな一面を出してしまう、という方は多いでしょう。

また、それをやってしまうのは、女性のほうが多いのではないかという気がしないでもない私です。

女性の機嫌がコロコロ変わるのには、もちろん、さまざまな理由があるはずです。

たとえば、生理前や生理中は気分的にも体調的にも調子がよくないという人もいるでしょう。また、家族中から「かわいい、かわいい」と甘やかされ、どんなワガママもゆるされてきたので、自分の気持ちを押し殺すことやガマンをすることが苦手という女の子もいるかもしれません(兄がふたり以上いる末っ子に多い気がする)。

そして、ほとんどの女性に共通するのが、あちこちに気を遣いすぎているので、彼氏や恋人の前でぐらいは気持ちをゆるめて不機嫌になったり、ワガママを言ったりしてみたい……ということ。

女性があちこちで気を遣う……というのは、どういうことかと言うと、

  1. 職場や学校
  2. 親やきょうだい、生活をともにしている人
  3. その他、自分が関わっている集団での生活全般と、電車やバスなど公共の乗り物、公共の場すべて

女の子は、どこへ行っても気を緩めず、常に周囲に気を配っている人が大多数です。

「それを言うなら、自分だって職場でも、親にも、外でも気を遣っているけど」

と思われる男性も多いことでしょう。たしかに、世の中には誠実で周囲に気配りのできる男性がたくさんいます。

ですが、ここは私の知人の男性作家のことばを借りてみますと、

「男ってさぁ、自分は100%やってる、気を遣っていると自負していたとしても、女性に比べると70%くらいしかできていないもんなんだよね。女の人って、アタマにアンテナが10本くらい立ってるような……。女の人がアンテナ10本だとしたら、どんなに気が利く男でも、アンテナは5、6本だろうね」

という感じ……。ちなみに、そう言った彼は、思考と行動が直結しているタイプのマメさを持ち、とても気が利く性格で、面倒くさがりで無精者の私よりも、よほど細やかな気配りのできる男性です。だからこそ、上記のような発言をしてくれるのだと思います。

では、どうして女性のアタマにはアンテナが10本も立っていたりするのかと言うと……、女性はいつでも集団の中での自分の立ち位置(ポジション)というものを気にしているからかもしれません。

男性も、集団における自分の立場について考えているでしょうけれど、それをするのは、社会人になってからだとか、勝負がかかっているときのように見えます。

自分の置かれている立場を考えるにしても、スタートが女性より遅かったり、自分の立ち位置を知る理由が明確なときに限られていたりするせいで、女性のようにアンテナの数が増えないのかもしれません。

その点、女性は家族の中で、私はこういうポジション。幼稚園のクラスの中で、クラスの仲良しグループの中で、チューリップ組の担任の先生にとって、私はこういうポジション……というように、赤ちゃん時代から、ありとあらゆる状況・場面において、自分の立ち位置とそこでの正しい行動について気を遣ってきているのです。

そういった中で、不機嫌を押し通せば自分の気持ちが通る、ワガママがゆるされるキャラである、といったことを学んだ女の子は、(何を言ってもゆるされるキャラ)を確立していくことができます。

それができない……いい子で、周囲の大人の言うことをスナオに聞き、時と場合によっては「いない」と同じように自分を消すことができる。そんなキャラを確立する女性もいるわけです(私が思うに、弟妹や年下にやさしい長女に多いタイプ)。

そして、どちらの場合でも、好きな人や彼氏というのは、よりワガママを言えたり、唯一気分の波を表に出したりできる相手だったりします。

かわいさをウリにしている要領のよさそうな女の子だって、あちこちで「好かれる」ために愛想を振りまいていて疲れています。

大人で冷静な女性だって、いつもいつもガマンを強いられて疲れているのです。

というわけで、彼氏の前で不機嫌になったり、気分が荒れたりする……そんな彼女に困らされている男性は後を絶たないでしょう。

それでは、そんな彼女たちをどうしてあげればいいかというと、とっても簡単。

  1. 自分の意見(お説教やアドヴァイス)を言わず、ただひたすら「うん、うん」と話を聞いてギューッと抱きしめ「かわいそうに」となぐさめてあげる
  2. 足をマッサージしたり、トントンしたりして、すぐに寝かせる
  3. 何でもいいから、すぐに何か食べさせる

この3つの方法で、ほとんどすべての不機嫌は解消されるはずです……と、何度言ってもわかってもらえなくて、彼女に反論したり、お説教したりしてしまう男性が多いんです。 だまされたと思って、どうかぜひ試してみてください。


酒井冬雪です。女性だけでなく、人間は疲れたとき、食べることで回復するタイプと、眠ることで回復するタイプの2種類があるそうです。私は食べなくても寝ないとダメなタイプです。妹は食べないとダメなタイプ。彼女がどちらのタイプか、見極めてみてあげてください。では、またね。