「女の人って、なんだかんだ言っても経済力があって、背が高くてスポーツができるヤツが好きだよね」というようなことを私は男性からよく言われます。しかも、上記のようなかわいい言い方ではなく、お金とか、顔がいいとか、もっとハッキリした言い方をされることが多いので、ドキリとしてしまいます。
女の人はお金でコロリとそちらになびくと思われているのだろうか? 外見がよい人のことしか好きにならないと思われているのだろうか? そう考えると、本当にドキリとしてしまうのです。
逆の立場になってみてください。
「男ってどうせ、顔がかわいくておっぱいが大きい女の子が好きなんでしょう」と女の人から言われたらどうお思いになるでしょう。短絡的に物事を考える人だなぁとか、男のすべてがそうだというわけではないぞとか、そういう男ばかり好きになっているあなたの男を見る目に問題があるのでは? とか、イロイロ言いたくなるはずです。
女性は「男は経済力よね」なんて思っていません。いえ、正直に言うと5%くらい、そんな風に思っている人がいるかもしれませんが、少数派です。ただ、マジメに働き続けてね……くらいのことは願っているかもしれません。
それから、背が高くてカッコいい人が好きというのも、みんながみんなというわけではないと思います。若いときはたぶん、外見にまどわされたりすることもあるでしょう。
ですが、男性には、年齢とともに味が出て、カッコいい顔になるという特権があります。ですから、年をとって味わい深い顔になりそうな人とか、そういう見方で外見を判断することもあるやもしれません。
身長に関して言わせていただければ、最近の若いかわいい女の子を見ていると、自分と身長が同じくらいの男子と仲良く連れ立って歩いている人が多い。
背が高くなくても「おもしろい」とか「話がわかる」とか「同じ目標を持っている」とか、そういったことで男性を選ぶ人が増えているのだなぁと思います。
それでは、スポーツが得意っていうのはどうなのでしょう。某製薬メーカーで働くIくん(28才)は、あるとき取引先の担当者Oくん(28才)から、「うちの会社のヤツとフットサルチームを作ったんだけど、いっしょにやらない?」と誘われました。運動が得意ではないIくんはとても困ってしまいました。フットサル? 高校の体育の授業以来、走ったこともないボクが? 球や道具を使うと余計に運動神経がないのがバレるこのボクが? しかし、取引先の人たちと仲良くなるチャンス……。
「あー、でも、あんまりスポーツ得意じゃないんですよ」とIくんは正直に打ち明けました。すると、「大丈夫ですよ、みんな素人だし。40代もふたりいるから。サッカー経験者はひとりだけで、フットサルはホントにみんなはじめてで」とOくんは言います。その言葉に、思わず、「やってみます」と返事をしてしまったIくん。翌月から、チームの練習に参加することになりました。
勉強家のIくんは、練習に参加する前にフットサルのビデオを見て「うわ、これはまずい」と思いましたが、今さら後には引けません。
学生時代にサッカーをしていた会社の同僚に頼んで、シューズや練習用ウエアをそろえ、こっそりリフティングやパスの練習にも付き合ってもらいました。
こうして、実際にOくんのフットサルチームの練習に出かけたIくんでしたが、思ったとおり……自分がいちばんの足手まとい。40代のおじさんたちは、それぞれ元体育会ラグビー部、バスケ部の出身だそうで、運動神経がよく、ボールの扱いもすぐに上手になっていました。マジメなIくんは、(これはまずい。自分は若さを武器にして、走るのだけはがんばろう)と、その後すぐに早朝ランニングをはじめたのでした。
フットサルの練習では、あいかわらず誰よりも遅れをとっていましたが、取引先の人々に迷惑はかけられません。早起きして、ランニングとリフティングの練習を続けているせいか、よく日に焼けて、カラダは軽くなってきました。
半年ほどたったある日のこと、Iくんがサッカーショップでエナメルバッグをジーッと見ていると、お店の女の子から声をかけられました。
「サッカーやってるんですか?」 「あ、ええと、一応、フットサルですけど」 「そうなんですか。やっぱりサッカーとかフットサルしてると、見かけですぐわかりますよね」
えええ。生まれてこのかた、スポーツに縁のなかった自分が「見かけですぐフットサルしているとわかる」と言われるとは……。しかも、こんなに若い女の子から、気さくに声をかけられるとは……。
このように、別に本当に体育会系でなくても、カラダを動かしていることが大事です。運動しているっぽい外見を作ると、これまで自分が知り合うことのなかった女の子たちと知り合う機会もできるようです。
女の子のだれもが、スポーツの得意な人が好き……と思っているわけではないけれど、できれば、恋愛したとき、将来のお互いの幸せのために、彼には健康でいてもらいたいもの。愛する彼が健康でいるためには、運動をしているといいんじゃないかしら、というわけです。
周囲に「線が細くて色白で、いつもゴホゴホと咳とかしてるカラダが弱そうな男の人が好き」という友人もいますが、健康でいるほうが本人にとっても幸せだと思います。
健康なカラダを保つために、そして、違うタイプの女の子と知り合うために、スポーツをはじめてみるのもいいかもしれません。
こんにちは、酒井です。病弱な男子……で思い出しましたが、私はこの夏「しゃばけ」シリーズにハマってました。おもしろかった。さて、この度、このコラムの担当編集者さんがかわって、Iさんという男性になりました。読者のみなさま、よろしくお付き合いください。では、またね。