知人の編集者Kちゃん(女性、28才)は、彼氏いない歴8年……。彼女の姉(某商社勤務、30才)と同様独身ですが、妹と違って姉にはいつも彼氏がいるのだそうです。
そこで、「どうして姉には、いつも彼氏が途切れずにいるのかなぁ?と聞くともなしに聞いてみると、「友だちのおかげじゃないかな」といわれたのだそうです。Kちゃんには、姉の言葉の意味がわからなかったので、「え? 友だち? どういうこと?」と、すかさず聞き返してしまいました。すると、姉はこのような自論を述べたのでした。
「私の友だちは、みんな彼氏がいる子ばっかりでしょう。だから、女同士で遊ぶっていっても、彼氏と用事がないときに遊ぶとか、彼氏優先でっていうのが暗黙の了解になってるわけ。そういう友だちに囲まれてると、彼氏がいない状態ってつらいのよね。いつでも、ヒマなときに遊んでくれる友だちがいないから、必然的に『やばい、やっぱ彼氏つくらないと。孤独すぎるかも』と思っちゃうのよ。常に危機感がある状態っていうのかな」
なるほど~と感心しながらKちゃんが姉の話を聞いていると、いつの間にか話は彼女のことになっていたのでした。
「そう考えてみると、あんたに彼氏ができないのは、友だちも関係してると思わない?」
「えっ?」
「あんたの友だちはみんな彼氏がいない子ばっかりじゃない」
「そういわれれば、そうかも……」
たしかに、姉に指摘されたとおり、Kちゃんの仲のいい友人6人組は、全員、現在彼氏がいない状態です。
「彼氏がいないと、女同士で楽しく遊べるからね。女同士はたしかに気を遣わなくていいし、楽しいよね」
「うん……」
「でも、気が緩むっていうか、緊張感とかはなくなるじゃない。その証拠に、あんた最近太ってない? ビールっ腹になってるじゃない。おまけに、みんなして彼氏もいないから『まだまだ大丈夫だよね』って安心しちゃって、気がついたらいい年になってたってことになりかねないよ」
うっ。姉というものは、妹に対して痛いところをついてくるものです。Kちゃんは言います。
「姉の友だちはみんなキレイ系な人たちで、友だち付き合いっていっても、きっと私の友だちとは違って、ドロドロしてたりイジワルだったりタイヘンなんだろうな。だから、仲のいい女友だちがたくさんいる私をねたんであんなこと言うんだ……と思いたいんですけど、たしかに姉のいうことにも一理あるような気もして……」
と悩むKちゃんなのでした。
このように、女の子の場合、彼氏がいない原因のひとつに、同性の友だちのあり方が関係している――そう考えられないこともありません。それでは、この考え方は男性にもあてはまるのでしょうか。
某鉄鋼メーカーに勤務するMくん(32才)は、
「たしかに……友だちとか同期が『結婚する』と聞くと、やばい、もうそんな年齢になってきたか! とハッとすることもあるけど、それはそのときだけであまり気にしない」
と言います。
また、某ゼネコンで技術者として働くRくん(29才)は、
「自分の友人は……たしかにみんな彼女がいないです。というか、そもそも、友だちと、彼女の話とか女性の話をしないです。もしかしたら、自分があいつには彼女がいないと思っているだけで、実は彼女がいるのかも」
と言います。
さらに、某通信機器メーカーで働くOくん(34才)いわく、
「自分もふくめて、ボクの友人も、独身とか彼女がいないヤツが多いです。まず、男同士は一緒にトイレに数人でぞろぞろ行くわけでもないし。休日に出かけるにしても、ひとりで行動することが多いと思います。友だちにひとり、すごいモテるヤツがいるので、最近そいつから『彼女いないの? 誰か紹介しようか』と言われて、ボクもそんな心配をされる年齢になったんだな、と実感したことがありました」
とのこと。
というわけで、なんでしょう、男性はあまり友人関係によって彼女のいる・いないを気にかけたり、意識したりしないようです。
友だちの影響で、恋人のいないことを気にしたりする――それがいいのか悪いのかは、それぞれの判断にお任せしたいところですが、いずれにしろ、男性は女性問題のこととなるとのんびりやさんが多いようです。
また、男性同士は、プライベートな問題をあれこれ議論することもないようです。
となると――「彼女いない歴○年だけど、そろそろどうかな?」という問題には、自分で問題意識を持ったり、取り組んだりしないといけないことになります。
彼女がいない! という殿方は、夏も終わり、秋から冬へと寒い季節が近づく前に、少しこの問題について考えてみてほしいと思います。
酒井冬雪です。暑いので、溶けそうな日々を送っておりますが、みなさまいかがお過ごしでしょう? 私は、トマトそうめんを食べて(塩で煮ただけの簡単トマトソースがけそうめん)日々を乗り切っています。くれぐれもお体大切に。では、またね。