学校や職場にいるのが男性ばかりで、女性があまりいない……。

会社や学校に女性がいることはいるけれど、そこにいる女性はなんだか自分たちのことは眼中にない雰囲気をかもしだしていて(こっちだって願い下げなのに)、女の子との出会いの場がない……という方は多いようです。

彼女がほしいけど出会いがない。そもそも、女の子が身近にいない。だから、手の打ちようがない。そんなわけで、どうすればいいか途方に暮れていたり、あきらめそうになっている方も多いと思います。

それが学生の方だったら、アルバイトをするといいのに……と私なぞは思うのですが、アルバイト先についてよく考えないといけません。たとえば、私の周囲を見てみると、編集者さんがたくさんいます。

ためしに、

「学生のとき、アルバイトしていた? していたとしたら、どんなアルバイトをしていたの?」

と聞いてみると、

「某テレビ局で雑用を……」
「某ニュース番組の翻訳を」
「某出版社のマンガ編集部で……」
「夏休みだけ某新聞社で雑用を……」
「某出版社の週刊誌で……」

と、圧倒的に今の仕事と関係のあるアルバイトをしているわけです。

編集者さんだけではありません。理系の学部でも、親切な先輩や世話好きな教授がいると、将来的に就職しそうな業種へアルバイト先を紹介してくれることもあるようです。

それがいけないなんて、そんなことはいいません。学生時代から、就職のことを考えて、同じような業種でアルバイトの経験を積んでおく。先々のことを考えた、賢く、すばらしい行動だと思います。えらいなぁ、スバラシイと感心させられますし、余計なお世話だろうけど、ホメてあげたくなるくらいです。

しかし「女の子と知り合う」「彼女をつくる」という見地からアルバイト先を考えてみるとどうでしょう?

「……(そんな発想すらなかったが、女の子と出会うためにアルバイトをするなら、まったく違うバイト先が浮上してくるなぁ)」と思われるのではないでしょうか。


知人の物理学部の学生Sくん(21才)は、コンビニでアルバイトしています。彼の自宅は東京に近い神奈川県ですが、彼は家の近所のコンビニではなく、わざわざ東京・渋谷区のコンビニまで働きに行っています。

その理由を聞いてみると、

「実は……コンビニでバイトするなら繁華街まで行きなさいって、姉にすすめられました。たしかに、ボクが働いているところは、洋服屋とか、美容院が多いから、お店で働いている子とかお客さんとか、女の子がたくさん集まってくる街なんですよ。ときどき『バイトが終わるの何時ですか?』って声をかけてくれたり、外に出ると待ち伏せしてたりする子もいてビックリしました。自分からは声をかけられないので、向こうからきてくれると助かります」

と、彼はいうのでした。

こういう話を聞くと、Sくんはきっと、外見がカッコいいから、女の子がきてくれるんだろう……と思う人もいらっしゃるでしょう。しかし、Sくんには申し訳ないけど、彼は背が高いわけでもないし、ものすごく外見がいいわけでもないような気がします。色白で、童顔で、細くて気弱そうなタイプです。

「実際、ちょっとしゃべると『思ってたよりつまらない』とか言われるんですけど……。そういうことは姉からいつも言われてるし、そのうちおもしろい話でもできるようになればいいかな、くらいに考えてます」

というSくんでした。

こうして考えてみると、自分の学んでいる勉強とはあまり関係のないアルバイトを選び、たくさんの女の子と出会うチャンスがあったとしても、その先には、彼女と会話をしなくてはならないとか、ケータイ番号を教えてもらうために努力するとか、さまざまなハードルが待ち構えているわけです。

しかし、ハードルのことばかりあれこれ想像して「面倒くさいな」「どうして自分がそこまでがんばらないといけないいだ」という方向にいってしまうと、なかなか出会いのチャンスは広がらないように思います。

こういうとき、私はある知人のKくん(33才、某重工業メーカー勤務)のことばを思い出します。

「30代になって、会社の女性たちにも性格がある程度バレて、ここでは彼女ができないなぁというのが見えてきたら、恥もプライドもかなぐり捨てて行動しないとダメですよ。ボクは学生時代の友だちや会社の同期に『誰か紹介してほしい』と頼んだり、最終的には上司や親にまで相談しました。そこまでしてでも彼女がほしいんだ!と、がんばっているところを見せると、本気や誠意も伝わる」

そんな彼に恐る恐る聞いてみたところ、本当に家族で唯一の女性である母親に、

「どうして自分には彼女ができないんだと思う? 教えてほしい」

というようなことを聞いてしまったそうです。すると、お母さんからは、

「かわいい息子だし……親としてはじゅうぶん問題ないと思うけど、若い人がどう考えるかはわからないから、会社の女の子に聞いてみたらどう?」

と照れて困った顔で言われたとか。Kくんは黒ぶちメガネをかけた、誠実そうで、スーツ姿はちょっと地味な……でも、私服になると案外おしゃれな男子です。

彼がそんなに本気で彼女がほしいと思っているなら、誰かひとりくらいは探してこないと! と張り切ってくれた、地元の同級生(サイクルショップ経営)が、お店のお客さんで独身の女性をさがしてきてくれたのでした。彼が紹介してくれた女性とは、付き合う……に至らなかったけれど、

「私の知り合いに、Kくんと気が合いそうな子がいる」

と彼女が親切にも友だちを紹介してくれて、最終的にはその友だちと付き合うことになり、見事に彼女をつくったKくんでした。

出会いがない――それは、誰にも共通していえることだと思います。出会いがないなりに、どうすれば出会いの場ができるのか? 自分にできることは何か? そのあたりを考えて行動にうつせると、きっといつかはいいことがあるはずです。また、いいことがなかったとしても、方向性を変えてみようとか、次はこうしてみようと、役立つ経験にはなるはずです。ぜひ、考えるだけでなく、行動もしてみてほしいと願わずにおれない私です。


暑中お見舞い申し上げます。サカイです。社会人のみなさんは、女性が多い習い事(料理教室、陶芸教室、パン作り教室etc...)や趣味をはじめてみるとか、ボランティア活動に参加してみるといいと思います。どういう女性と知り合いたいか? そこを決めてから、どこへ行くかを決めると求めるものに出会えそうです。私は最近、フットサルチームとかに入れば、好みの男子と知り合える? と考えなくもないですが、自分の運動神経の悪さを考えるとめまいが……。マネージャーとかいうスタンスはイヤだし。やっぱり、おとなしく家にいることにします。では、よい夏休みをおすごしください!!!