女の子ってなんでそんなにおしゃべりなの? ええ、どうしてふたりのそんなことまで友だちにしゃべっちゃうの? とビックリし、「(お願いだからやめてほしい…)」と瞳を閉じて祈らずにいられなかった、そんな経験をした男性は多いかと思います。
彼女でも、好きな相手でもいいのですが、デートにどこへ行ったか、どこで何をして、こんな話やあんな話をした……というような、細かい、細かすぎることまで女友だちに話してしまう女の子はたいへん多いものです。
今日は、女の子はどうしてそこまで、何もかもしゃべってしまうのか? という問題について考えてみることにします。
某食品メーカーの研究所で働くSくん(29才)は、最近、取引先の会社で働くNちゃん(27才)とふたりで出かけるような関係になっていました。
ふたりで出かけることは出かけているんだけれど、付き合うとまではいかない……今のところ、そんな微妙な関係を楽しみ、ドキドキしているSくんです。
ところが、ある日のこと、社員食堂でカレーライスを食べていると、自分の後方の席から女性同士の話し声が聞こえてきたのです。
「えー、そうなんだ。Sくんが?」 「そうなの。意外でしょう。昨日、Nちゃんから聞いちゃったんだけど、ふたりでプラネタリウムに行ったんだって」 「おおお。渋いところついてくるよね」 「ねぇ、おいしいもの食べにいくしかしてないのかと思ってたよね」 「まあ、仕事がらしょうがないけど、ちゃんと考えてデートとかしてるんだね」 「えらいねー、大人になったんだねぇ」
話の途中で「聞こえてるぞ」と入っていけばよかったのですが、タイミングを逸してしまい、つい最後まで聞いてしまいったSくん。同僚の女性から「大人になったねぇ」などといわれ、あまりいい気持ちはしませんでした。
それにしても、同僚とNちゃんと、どこで接点があったのでしょう。また、接点があったとしても、何もわざわざどこへデートに行ったかなんて話さなくてもいいではないか? ちょっとムッとしてしまったSくんでした。というわけで、彼としては、週末にNちゃんと会ったときに、何気なくその件について聞かずにいられなかったのです。
「そういえばさー、Nちゃんて、ボクの同僚と知り合いなの?」 「え? どうしてですか?」 「いや、ちらっとそんなことを聞いたから」 「…そうなんですよ、大学のときの部活の先輩なんです」 「えっ、そうだったの? 部活って何? サークルじゃなくて部活なの?」 「はい、テニス部です」 「そうだったんだ…」 「先輩、何かいってました?」 「あ、いや、別に彼女が何か言ってたってわけじゃないけど。どのくらい親しいのかなと思って」 「すごい仲いいんですよ。先輩、ひとり暮らしだったんで、よく泊まりに行ってたし。今も週に1回は時間をつくるようにして、いっしょにテニスしてます」 「そうか…そうなんだ」 「あの…もしかして、先輩から何か言われました」 「いや、直接言われたわけじゃないんだけど」 「ごめんなさい、先輩には何でも話しちゃうんで、Nさんのことも相談に乗ってもらってました」
何でもって……本当に何でもなんだろうか? 心配になりましたが、Nちゃんにそれ以上聞けなかったSくん。翌日、会社で同僚の友人に会ったときに、思い切って聞いてしまいました。
「あのさ、Nちゃんと知り合いなんだって」 「えっ、あ、うん。それ、Nちゃんから聞いたの?」 「うん、まあね。…で、ボクのこと、何て言ってた」 「えええ、ダメだよ。それは言えない。それは直接本人から聞いて」
そのひと言を聞いて、賢いSくんはさとりました。これは、きっとほとんど、何もかも話しているな……と。そう思うと、恥ずかしい気持ちになったSくんでしたが、こうつぶやかずにはいられませんでした。
「どうして女の人って、女の人同士で何でも話しちゃうんだろう」 「うーん、それはやっぱり、男が何を考えてるかわからないからじゃない? 彼がどんなことを言って、何をしたかを女同士で話しあうことで、ナゾに満ちている男心をいろんな角度から検証してみるのよ。必ずしもそれがあってるとは限らないけどね」
と、同僚はマジメに答えてくれたのでした。
女の子同士の会話は「同調」と「同情」と「仲間意識を高める」ためにあります。○○くんがこんなことを言っていた、そんな話を女友だちに言うと、
「えー、ひどいね。かわいそう、つらかったね。元気出して」
と女の子はすぐさま、相手の気持ちを察して同調し、なぐさめたり励ましたりしてくれるのです。男性は「同調」よりも「批判」や「客観論」のほうが得意なので、悩みを相談しても、あまりなぐさめにはならないのです。けれど、女の子は批判や客観論をあまり求めてはいないのです。同調してもらって、はじめて、
「そうよね、ひどいってわかってくれるよね。ありがとう、元気出してがんばってみる」
と立ち直ることができるのです。
女の子同士が、なんでも話し合ってしまうのは、同調してもらい、励まされたり、注意してもらうことから、最終的に「安心」することが目的なのです。
それにしても、男性にしてみれば、自分の言ったことやしたことを包み隠さず話されてしまうのは、恥ずかしい部分もあることでしょう。
しかし、たいていの場合、男子にバレないように女の子同士で上手にコソコソ話し合ってくれるはずでので、もし運悪く、自分のことをあれこれいわれていると知ってしまったとしても、
「ああ、友だちに話してくれたことで、気分転換してもらえたみたいだ。こっちにとばっちりがこなくて助かった」
と思うようにしてほしいところです。
女の子の友だちと上手に付き合っている女性ほど、
「仕事と私とどっちが大事なの?」とか「趣味と私と…」なんてことをいう確率が低くなるような気もします。ですので、女同士で何でも話し合ってくれるのは「健全なこと」「いいこと」なんだと思います。そして、男子のみなさんには「知らぬが仏」と自分に言い聞かせてもらえると、女の子としても、女同士の会話を楽しめまるというものです。
おしゃべりは女の子の楽しみなんだな、ということで納得していただけると、私たちは非常にうれしいので、その楽しみについてはそっとしておいてくれるよう、お願いいたします。
こんにちは、酒井です。最近、東京(FC東京)のことが心配で、心配で(涙、涙)。ヴェルディサポーターの友人から「J2で東京ダービー? お待ちしてます」と言われましたが、ハハハとスナオに笑えなかった自分が怖い……そして悲しいです。では、またね。