はじめまして。レンティオ株式会社、代表取締役社長の三輪と申します。
レンティオという家電やカメラのレンタルサービスを10年前に創業し、おそらく国内で最大規模の会社に成長させることができました。まだまだ道半ばではありますが、これまでの経験を読者の皆様にお伝えすることで、皆様の働き方や今後の未来に活かすことができるのではないかと思い、今回このような連載を書かせていただくことなりました。
私はいわゆる普通の人間で、特別頭が良いわけでも行動力があるわけでもないです。だからこそ皆様の役に立つ情報をお伝えできるのではないかと思っています。
私は、ビジネスマンに最も必要な能力は「考えること」だと思っていますが、「考えること」は決して特別なことではなく誰でもやろうと思えば簡単にできます。今回の連載では一貫してその思考法についてお伝えしたいと考えています。
私が創業したレンティオは、家電やカメラを「購入前に試したり」「買わずに一時的に利用したり」することができるサービスです。どのようなときにアイデアとして生まれたのか? と聞かれることが多々あります。
私の場合、若干ふざけているのですが友達の結婚式の余興で「たむらけんじさんのモノマネ」をしたことがきっかけでした笑
たむらけんじさんというと、デカい獅子舞が特徴なので絶対に必要です。その獅子舞を買おうと思い楽天市場やAmazonで検索したところ3万円くらいでした。お金ももったいないですが、なんといってもデカいので自宅に置く場所もないので諦めようとしました。
そんな中でふと、「獅子舞 レンタル」で検索したところ1社だけ見つかりました。1週間程度のレンタルで2万円くらいだったと記憶しています。背に腹は代えられないので、レンタルしてモノマネをして、そこそこの笑いを取ったあとで「レンタルビジネスって面白い」と思ったことをとても鮮明に覚えています。
3万円で売っているものを、2万円で借りる人(私)がいる。ということは、置く場所代などを差っ引いて考えても1年で1回くらいレンタルされれば儲かる気がしました。その日以降、レンタルビジネスについていろいろ調べました。
「カメラであれば年中レンタルのニーズがあるのではないか?」「美容家電なんかは試してから買いたいと考える人もいるのではないか?」「ブランドバッグは?」「着物は?」と、どのジャンルであればどのような料金設定になりそうか、どれくらい稼働すれば儲かりそうか? ということをひたすら考えていました。
これらの計算は決して難しいことではなく掛け算さえできれば誰でもできます。そこで、なんとなくの勝算を得て「レンタルで起業したい」と思うようになりました。起業してからはまたたくさんの壁にぶち当たるのですが、「買ったら3万の獅子舞を2万でレンタルした」という経験を、それだけで終えてしまうのではなく「なぜ儲かるのだろう?」「どういう構造なのだろう?」と考えた結果、現在の事業が出来上がりました。
これは昔から「考える癖」があったからだと思っています。「ビールが200円でも商売として成り立つのはなぜなんだろう?」とか、「電車に乗るときも混んでる電車とガラガラの電車なんで同じ料金なんだろう?」と考えていました。答えが違っても良いと思います。
とにかく考える癖を付けるだけで、ビジネスには絶対に役立ちます。上司に言われたことを単純にそのままやるのではなく「なぜやるのか?」「どうやるのか?」を考えて考えて行動すると仕事の成果も変わってくるはずです。
ということで早速やってみましょう。
レンティオを創業したタイミングで、いろいろな商材を検討しましたが「年中ニーズがあること」「商品価値が下がりにくい」という点からカメラを中心に展開することに決めました。リアル店舗は持たずにwebのみで集客します。大規模な広告費を使えるほど余裕もない状態ですが、皆さんならどのようにしてお客さんを集めますか?
答えはひとつではないです。
本当に起業したら、新規事業の立ち上げをしたら、「カメラ中心」「webのみ」という前提条件すら自分たちで考えて決めなければなりません。一旦カメラ中心にwebでレンタルサービスを行うとした場合、どのように売上を作っていくか考えてみてください。
それではまた次回!