チャンネル | MONDO21 |
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この番組がスゴイ! | シューティングゲーム攻略軍団参上! |
人間技とは思えぬシューターによる弾避けワルツ
昼はギャンブル、夜はエロ。「権藤、権藤、雨、権藤……」と評された、かつての権藤博のようにギャンブル&エロの連投が続く、独身男性視聴者率No.1(?)を誇るバラエティ番組専門チャンネルの「MONDO21」。そんなローテーションの谷間に、なんともマニアックなゲーム番組がスタートした。この番組、新作紹介をだらだらと流す、従来のスタイルとはまったく違う。マリオ? バイオハザード? いや、そんなものは一切出てこない。番組名は『シューティングゲーム攻略軍団参上!』。なんとシューティングゲームだけで1時間の枠を埋めるという前代未聞の構成なのである。
『シューティングゲーム攻略軍団参上!』で披露される超絶技巧には思わず見とれてしまう |
80年代はゲームセンターの花形であったシューティングゲーム。しかし、そこを頂点として衰退の一途をたどる。新興のゲームジャンルにユーザーを奪われ、残ったコアなユーザーの声を聞いているうちに難易度はうなぎのぼりに。敵の弾幕で画面が埋まり、ドット単位の動きを要求されるのは当たり前となり、クリアするには相当の訓練と反射神経が必要なゲームが増えていく。いつのまにやら一見さんお断りのジャンルと認知され、今ではゲームセンターの片隅に、ひっそりとたたずむニッチな市場となってしまった。されど、シューティングゲームは死なず。そのプレイヤーたちは海溝に潜む深海魚のごとく、超絶技巧を持つ"シューター"として特異な進化を遂げていたのだ。
だいたひかるの元夫としても知られる人気放送作家の北本かつらがMCをつとめ、プロゲーマーである中野龍三が解説を担当する当番組は、そんな彼らにスポットを当てるもの。ゲーム紹介もそこそこに、まるまる実演プレイを放送する。つまりは他人の遊びを1時間見ているだけ。しかし、だからといって退屈だとは思わないように。何事も極めれば人の心に届く。迫り来る弾幕をすり抜けていく様子は、まるで万華鏡を見ているかのような美しさ。その超絶テクには思わず、感嘆の声を発してしまうほどだ。
第1回で取り上げられた「雷電IV」では、1人で2機を同時に操るという両手プレイを。第2回目は「ダライアスII」での伝説のハイスコアテクニックであったYAMATO稼ぎを。衆人環視の一発勝負のなかで成功させるシューターたち。ネット上にもゲームのすごいプレイ動画は数多くアップされているが、さらなる高みに到達しているのが当番組の凄まじいところだろう。普段からゲームに親しんでいるなら、ぜひご覧あれ。
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コラム『多チャンネル? どれ観りゃいいのよ』
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