チャンネル AXN
この番組がスゴイ! CSI:マイアミ

ホレ様の決めポーズに惚れろ

犯罪大国であるとともに犯罪捜査の先進国でもあるアメリカ。服に付着した髪の毛や微量な繊維がきっかけとなり、難事件が解決された例は枚挙にいとまがない。CSI(Crime Scene Investigation)とは、そうした最新の科学捜査を駆使して、事件の全容を明らかにするスペシャリストたち。いわゆる科学捜査班チームのことだ。今回、紹介する『CSI:マイアミ』は彼らの活躍を描くドラマだ。タイトルからもわかるとおり、リゾート地として、かつ犯罪都市として名高いフロリダ州・マイアミが舞台。ニューヨークを舞台にした『CSI:ニューヨーク』と同じく『CSI:科学捜査班』からのスピンオフ作品である。とはいえ、ほかの両者とは毛色が違っている。科学捜査で難事件が解明されていく過程以上の魅力が、このマイアミには、ある。それがホレ様ことホレイショ・ケイン捜査官の存在だ。

難事件を緻密な科学捜査で解明していく『CSI:マイアミ』。海外ドラマチャンネルAXNのWebサイトでは、ホレイショ役のデヴィット・カールソーなどのインタビューもチェックできる

ホレイショは劇中のCSIチームのリーダーである。ブルドックのように深く刻まれたシワ、やや猫背な背中、眠たげな眼差し、バレイショみたいな変な名前……。最後はまぁ置いとくとして、一見しただけではしょぼくれた中年男にしか見えないだろう。はっきりいって一般的な美的感覚からするとイケメンとは程遠い。だが、一度観れば誰もが惚れることは間違いない。なぜかって? それほど立ち振る舞いがカッコイイのである。

科学捜査班なのにアクションシーンが多いホレイショ。いや、ホレ様はテンポが速いアメリカのドラマでは異例と思われるほど、ゆっくりと時間を取って"決めポーズ"をカメラに向かってアピールする。歌舞伎で見得を切るが如く、高いところに立って、見下ろして、腰に手をやって、片膝をついて、毎度毎度いろんなパターンで決める。サングラスなどの小道具も忘れない。それを繰り返されると、あらあら不思議。いつの間やらイケメンにしか見えなくなってしまうのである。そして言うことだろう。ホレ様、サイコー、と。

でっぷりと太った後も決めポーズが実に麗しかった、かつての石原裕次郎に通じるところがある希有な立ち振る舞いイケメン。顔に自信がない人にとっては、ホレ様の演技は絶好の教科書になるかも。また、放つ言葉が実にカッコイイのも聞き逃せないところ。特に悪人に対しての「私を、敵にしない方がいい」「お前みたいな蛆虫を一生ムショにぶちこんでやること、それが俺の究極のスリルだ」といった一切容赦しない姿勢には痺れるハズ|

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