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この番組がスゴイ! | ハリウッド・トリマー・コンテスト |
ゴージャスメイクでセレブに変身。わんこのビフォーアフター
自由と平等の国であるアメリカ。出自や学歴に関係なく、努力をした人には成功のチャンスが均等に与えられる。いわゆるアメリカン・ドリームだ。それを奉るお国柄だからか"一般人が一夜にしてスターになる"といったお話はアメリカ人の大の好物。そのためテレビ番組でもスター誕生タイプの勝ち抜き型リアリティーショーは視聴率の稼ぎ頭だ。
特に近年はアイドル歌手を次々に生み出した『アメリカン・アイドル』の爆発的ヒットもあり、この手の番組が続々と登場。スターになれる職業はなにも歌手だけには限らず、モデルにシェフにデザイナーにスタイリストに社交ダンスに弁護士に等々。手を変え品を変え、枚挙にいとまがないほど、同ジャンルがアメリカのテレビ界を席巻している。今回紹介する『ハリウッド・トリマー・コンテスト』もそうした番組のひとつ。トリマーと名がつくからは、そう。もはやなんでもありといった印象だが、犬の美容師さん版のスター誕生である。
12人のトリマーと3人の手厳しい審査員が織りなすサバイバル、『ハリウッド・トリマー・コンテスト』は見物である |
構成はオーソドックス。プロアマ問わず、全米から集まった12人の腕自慢トリマーたち。彼らが合宿生活をしながら、競い合う姿を追うというもの。毎回、さまざまな課題が突きつけられ、課題ごとに一人ずつ脱落していき、最終的にNo.1が選ばれる仕組みだ。ただし当然、わんこの毛や爪をカットをして「あ~ら、カワイイ、お上手ね」となる単純なお話ではない。
犬のおやつを作らされたり、羊の毛刈りをさせられてり、目隠しで犬の種類を当てなければいけなかったり、とんでもなく理不尽なことに犬の言葉を理解する霊能者(?)のような人が出てきて犬自身が脱落者を決めたり……。なんとも道は険しいのだ。カットセンスも重要だが、それだけでは決まらないのである。
お約束のように審査員の口も悪く、おかげでただでさえ個性豊かなトリマーたちが、さらに個性を発揮してバックヤードでは丁々発止と中傷合戦を始めることも。いやはや、わんこには優しいのに、人間にはそうでもないトリマーたちである。そうした人間ドラマも見どころとなるわけだが、やはり一番の魅力はさえないわんこがゴージャスに変身するところか。時にはドッグ・シェルター(保健所)の犬を変身させて飼い主を見つけろといった、ほっこりさせられる課題もあり。珍しい犬種も登場するので、犬好きなら確実に楽しめることだろう。
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