チャンネル LaLaTV(ラ・ラ・ティービー)
この番組がスゴイ! 男子禁制

気の弱い男子諸君は覗かないように

テレビ番組表で発見して、どうにも気になって仕方がなかった。LaLaTVの新番組、その名も『男子禁制』だ。気になるのはやむなしだろう。女性の元気を応援、なり、女性の観たいが24時間、なり。LaLaTVといえばキャッチコピー冒頭に"女性"という文言が入る。専用車両のごとく「男性はご遠慮くださいね、オホホ」という感じで、もとより男性はチャンネルを合わせづらいところがあるが、こいつはまた実に直接的な表現である。

諸君、たじろがないでね! 『男子禁制』(LaLaTV)

男性たる筆者。だからといって素直に回れ右をするつもりはない。ダメと言われると逆に興味がどんどん沸いてくるのが人のサガ。心理学用語のカリギュラ効果というやつだ。これは、見たい。見るなら。見よう。見てやろうじゃないの!

そう勢い込んでチャンネルをLaLaTVに合わせて30分が経過。結論から言わせてもらおう。ごめん、やっぱり見るんじゃなかった……。なんとなくタイトルから、女子寮とか、女子校とか、男のスケベ目線で秘密の花園的な内容を想像していたわけだが、そんな雰囲気はまったくなかった。それどころかスケベ目線の男を、完全にKOする内容であったのだ。

説明するとこれは人生相談番組。みのもんた役となるホストは詩人であり、エッセイストである伊藤比呂美が担当している。ベストセラーとなった「良いおっぱい悪いおっぱい」の作者としてご存じの方は多いだろう。彼女が一般のアラサー、アラフォー女性から投稿された悩みを、ゲストとともにディスカッションしながらアドバイスするのが番組の流れだ。それだけ聞くと、別に普通に思える。だが……。

初回のゲストは料理研究家の枝元なほみとタレントの杉本彩。テーマは「恋愛のカタチ」というもの。悩みは"出会いに恵まれない"や"トラウマが原因で男性不信"や"セックスレス"といった、よくある内容であったわけが、それに対する彼女たちのトークが凄まじかった。赤裸々というか過激というか生臭いというか……。画面から「な~にが草食系男子じゃ、ゴラァアア!」と聞こえてきそうな、洪水のように溢れてくる一切の装飾を取り払ったの女性の本音。男性なら精神的に参ること確実だろう。

たくましすぎるガールズトークに、女性なら喝采を贈るのだろうか。とにかく、怖いもの見たさに覗くと、怪我をする。

コラム『多チャンネル? どれ観りゃいいのよ』

ブロードバンドの普及によって、多チャンネル放送やVODサービスが身近になってきています。ユーザは、パソコンやインターネット対応TVなどを通じて、手軽に膨大なコンテンツを視聴することが可能です。でも、番組が多すぎると、どんなものを観ればいいのか迷うことも……。本コラムでは、国内外を問わず、番組鑑賞な日々を送っているライターからオススメのコンテンツを紹介していきます。