某人気芸人の弟が組んでいるバンド……という"設定"で2005年から活動を続けてきたヴィジュアル系バンド・jealkb。活動年数は10年を超えるが、「武道館でライブする」という目標に向けて、今ふたたび精力的な活動を始めている。

新たに自主レーベルを立ち上げ、11月2日には約3年ぶりとなるシングル「reboot」を発売するという怒涛の勢いを見せる彼ら。第3回は、メンバー内の関係性や、ライブに求めることなどについて話を聞いた。

jealkb
左からdunch、elsa、haderu、hideki、sapoto、ediee。2005年にVo.haderuとDr.elsaにより結成したヴィジュアル系バンド。翌年発売のデビューシングル「metronome」では、インディーズチャート1位を獲得。2007年10月シングル「誓い」でメジャーデビュー。撮影:西田航(WATAROCK)

メンバーの誰とでもサシでごはんに行ける

――休憩中の姿など、かなり仲が良さそうだなと思ったんですが、メンバー内でこの人とこの人が仲良し、などの関係はあるんですか?

haderu:僕は1人もリスペクトしてる人がいないんで……。

ediee:あれ~なんだそれ!

haderu:先輩後輩の関係なんですよ。

hideki:そうなんですよ。大きく分けると、3人(haderu、elsa、dunch)が先輩。で、ぼくとedieeが同級生で、sapotoが一番年下。

sapoto:でも、誰のこともリスペクトしてません。

全員:

ediee:まあまあまあ、そりゃそうだろうな。

haderu:テクニック的には、sapotoが一番上なんです。だからバランスは一番いいんですよね。年下だけど、技術面については一番意見を言える。

hideki:仲は全体的にいいですよ。たぶんどのメンバーともサシでごはんいけますね。

haderu:ま、dunchとはいかない(笑)。年に1回バンドのバーベキューをやってて、ここ3年くらいdunch以外は来るんだよね。dunchはバイトが忙しいみたいで。

dunch:働けるときはできるだけ働きたいんで(笑)。仕事優先です。

haderu:バイト優先です。マイナビバイト。

dunch:そこで探したわけじゃないから!

お宝バンドになりたい

――ここ数カ月で、ライブもかなり精力的にされているかと思いますが、生で感じた反響はいかがですか?

haderu:ツーマンスリーマンのライブを重ねて、今までjealkbを見ていない人にも見てもらえるようになって、自信が付いているんですよ、すごく。これまでは穿った目で見られたままで終わるjealkbがいたのに、今はsapotoが入ったことによって演奏面でも安定して、パフォーマンス面で楽しませるということには元々ものすごく自信があって。見てもらいたい欲求がすごくあるので、対バンの形が一番いいかなと思っています。

僕とhidekiは物販にも立っていますが、自分たちがやったライブが成功したかは、相手のお客さんがどれだけ来てくれるかでわかるんです。「CDが欲しい」「初めて来たけどタオルを買って、次回来ます」といった声が増えているのは、すごく実感します。

hideki:嬉しいですよね。男性も女性も年齢も関係なく来てくださるし、年齢も関係なく来てくださるので。

haderu:「誤解してました」みたいな声が一番嬉しいかもですね。勝手に作ってるんですよ、俺たちがふざけてライブしてるみたいなイメージを。生で見た人が「ああ違ったんだ、ごめんね」と謝ってくれるというのは、その場で感じたことがあったんだろうなと思いますから。

hideki:やっぱり、音源を欲しいと言われると、一番嬉しいですね。まあ、音源がなかったんですけど(笑)。これからは近くのレコードショップとかで手に入るので。対バンだから向こうの客をとるとかとらないとかではなく、まず音楽のファンを増やして、両方好きになってもらうのがベストかなと思ってます。

――こういったバンドと対バンしたい、といった希望はあるんですか?

hideki:「お客さんを楽しませたい」という考えが共通のバンドとやりたいなと思いますね。だから、アイドルでもいいんです。

haderu:実際ゆるめるモ! というアイドルと対バンしたこともありますし、Berryz工房とのライブを見て今jealkbのファンになってくれた男性もいるんです。

hideki:嬉しいです、そういうのは。

haderu:今までどちらかというと、ロック色の強いバンドとやることが認められることだと思ってたけど、jealkbに、一線で活躍するロックバンドと同じことは望まれていないのかもしれないと思ったんですよね。

むしろアイドルのファンの方が俺たちのこと見て、「楽しませてくれたし、かっこよかった」と思ってくれることが多いような気がして、どちらかというとエンタテイメント性が強いところとやった方が、jealkbと親和性があるのかなと思います。十分楽しませた上で、「あいつらが作る楽曲、よく聞くとすごくかっこいいじゃないか」というお宝的バンドになればいいですね。

――自分が見つけたって思った方が、積極的に応援したくなったりしますよね。

haderu:そう、掘って見つけた宝の方が大事にすると思うんですよね。もらったものより。

■jealkb「reboot」(YRCR-90259 \1,200+税)

・CD収録内容
01 reboot
02 by your side
03 System
04 A ray of hope