某人気芸人の弟が組んでいるバンド……という"設定"で2005年から活動を続けてきたヴィジュアル系バンド・jealkb。活動年数は10年を超えるが、「武道館でライブする」という目標に向けて、今ふたたび精力的な活動を始めている。
新たに自主レーベルを立ち上げ、11月2日には約3年ぶりとなるシングル「reboot」を発売するという怒涛の勢いを見せる彼らだが、新曲に込めた思いには、一体どのようなものがあったのだろうか。3回にわたってインタビューをお届けする。
jealkb |
武道館という目標に向けての気合い
――早速ですが、新曲「reboot」が生まれた経緯について伺えればと思います。
haderu:この3年間は、CDを売らなくていい、デモ音源だけでいいと割り切って活動してきました。というのも、このCDが売れない時代に「今まで通りの作り方では意味がないんじゃないか」とレコード会社に提示しても、なかなかそれが通らなかった。
だから「じゃあもう、レコード会社を通じて作りません」と宣言したんですけど、やっぱりより多くの人にjealkbを知ってもらうには、もう一度全国流通に乗っかったCDと向き合わなければならない。そして武道館という目標に気合いを入れようという流れだったんです。
その想いが「reboot」という曲に集約されています。"再起動"という意味なんですけど、今までやってきたことを無駄にするんじゃなくて、活かしつつ新しいものを生み出すという意味で、タイトルを決めてから楽曲を作り始めました。
――「reboot」というタイトルから、曲を作ろうという流れは珍しいですね。
haderu:そうですね。edieeとelsaの作曲チームが、「reboot」というイメージで何曲か出してくれた中で、全員で決めました。楽曲制作期間もすごく短かったですし、タイトルが決まっていた方が、みんながひとつになりやすいかなと思って。
楽曲を聴いた瞬間に「わかった」
――実際、最初に曲を聴いたときは、みなさんはどのような感想だったんですか?
ediee:楽曲を聴いた瞬間にわかりましたね。このキャッチーなメロディ、elsaの集大成じゃないかなって。僕も、3曲ずつ作ってたんですけど、この曲がいいなと思いました。聞いた瞬間にサビが迫ってくる感じ、さすがだなと。
sapoto:今まで意外とやってない曲なのかなと思いましたし、いろんなエッセンスが詰まっていると思いました。だから、これはいいなあと。
――みなさん聞いた瞬間に「これだ」という思いがあったんですね。
hideki:今まではお客さんと一緒に楽しむということを重視して、他のことが追いついてこなかった部分もありましたけど、武道館を目指すにあたって音楽のかっこよさも必要となってきたので。僕たちかっこよさを求めた結果、できた楽曲だから、メンバーも満足いくものになったと思います。
dunch:やっぱりイントロからサビにかけて、緩急でグサっとくるというか。プロ野球選手とかも、「速いな」と思わせる人の球って、実際球速160キロで来ても当てられるらしいんですす。でも、そんなに速そうじゃない球が来たら、140キロくらいでも空振りしたり見逃しちゃったりする。その緩急にやられて、かっこいいなと思います。
hideki:……今、全然伝わってなかったですね。
haderu:音楽やってる人がスポーツにたとえるという(笑)。
dunch:すいません、自分の趣味を押し付けた(笑)。
haderu:逆に伝わらなくなるよね。
ediee:野球好きには刺さる、かなり(笑)。
※次回は11月3日掲載。自主レーベルを立ち上げて変化したことなどを伺います。
■jealkb「reboot」(YRCR-90259 \1,200+税)
・CD収録内容
01 reboot
02 by your side
03 System
04 A ray of hope