自由が丘のラーメンといえば、家系だったり、つけ麺だったり、無化調だったり……バラエティーに富んだ美味しいラーメン屋さんが立ち並んでいます。そんな自由が丘で“塩ラーメン”が食べたいと思った時には、「塩そば一榮」をおすすめします。もともと「塩そば一榮」は「塩そば加とう」という店名。店名は昨年変わったそう。どうやら火事が起きて店名を変えたんだとか。

旧店名の時のラーメンは食べたことがあるのですが、もともとかなり好みの味だったので、味は大幅に変わっていないといいな。果たして、どんな感じになっているんでしょうか?

■自由が丘駅南口から歩いて2分! 並ばず入れる穴場店

自由が丘の南口を出て2分程度歩くと、すぐに「塩そば一榮」に到着します。近くには、家系ラーメンで有名な「渡来武」や、つけ麺で人気の「つけ麺結心」、無化調ラーメンを提供する「いちばんや」。どのラーメン屋にも行ったことがあるのですが、それぞれのラーメン屋にはそれぞれの良さがあり、どのラーメンもとっても美味しいんです。ちなみに、筆者はいつも気分でどのラーメン屋に行くのか決めています。

家系の「渡来武」に行きたい日は、だいたい疲れ切っている時。「いちばんや」に行きたい時は、軽めのラーメンを食べたい時。「つけ麺結心」に行きたい時は、濃厚なスープと麺を味わいたい時。そして、「塩そば一榮」に行きたい時は、あっさりだけどがっつり塩ラーメンが食べたいときなのです!

さて、そんな「塩そば一榮」に行きたい本日。自由が丘の駅を降りて、すぐに到着。周辺のオシャレなお菓子屋やパン屋さんは、通る度にお店が入れ替わっている気がしますが、「塩そば一榮」は「塩そば加とう」から店名が変わっているだけ! 相変わらず、明るめの外観で入りやすい雰囲気。

店内に入ると先客は一名のみ。空いていてラッキー。さぁ、券売機で思う存分、何を食べるか悩みましょう。券売機を見ると左上は“特製塩そば“。やはり店名の通り、”塩そば“推し!

とはいえ、塩そば以外もメニューも豊富すぎて驚き。“醤油そば”、“浅利そば“、“海老そば”、“白湯麺”、“担々麵”、“汁なし担々麺(期間限定)”、“塩つけそば”、“醤油つけそば”……もともとこんなにメニュー多かったんでしたっけ? 券売機の前で立ち尽くし、優柔不断の筆者は悩み果てました。

結局、何をオーダーしたかというと、“特製塩そば”を選ぶと思いきや、“浅利そば(塩)”を食べることに。塩スープと浅利の相性の良さを楽しみたかったという単純な理由。

店員さんに食券を渡すと同時に、「麺大盛にしますか? 」、「ライスつけますか? 」と聞かれます。空腹すぎて、全力で「はい!」と答えました。お昼だけではなく、夜もこんなにサービスしてくれるのは嬉しい限り。

■誰に対しても太っ腹すぎて心配になってしまう「塩そば一榮」のラーメン

「塩そば一榮」は女性客も入りやすいのがおすすめポイントの1つですね。地下にあるわけでもなければ、大勢の人が並んでいるわけでもなく、若干店外から店内の様子が見えます。

全席カウンターで、厨房の様子もよく見える。中華鍋で、筆者が食べるであろう浅利を調理しています。早く食べたすぎる! 待つこと4分ほどで、「浅利そば」とサービスライスの着丼。目の前にある丼が大きすぎてビビってしまう。ライスを横に並べれば、丼の大きさが一目瞭然。

  • 浅利そば(塩) 1,050円 ※サービスライス、麺大盛

少し黄色がかったスープ。絶対に出汁がおいしいやつ。そして豪快に入っている浅利とネギ。浅利の量は正直、もう少し少ないと思っていたのでうれしい限り。 あ、きちんと殻入れの器も用意してくれました。

それではお待ちかね。スープをひと口飲んでみますよ! 前食べた“塩そば加とう”時代のスープ。単純にあっさりしている塩スープではなく、旨味とコクとオイルな感じ。浅利の旨味もスープに溶け込んでいます。まさに、マイルドで濃厚なエキスが詰まった塩スープ。ちなみにこのスープは、ご飯にあうんです。スープを飲みながら、ご飯を食べるのがおすすめ。

サービスライスの炊き加減はわりとかため。かためが好きなので嬉しい。芯のあるライスをまろやかなスープが包み込む感じですね。

続いて、麺リフト。細麺をこれでもかというくらいリフトしてみました(笑)見た通り、細麺ストレート。スープが濃厚なので、細麺がちょうど良いかもしれません。何グラムか分かりませんが、麺量なかなかありますよ。

塩スープとW主演の浅利。主演にふさわしく、かなりのインパクト。良い意味で、これでもかというくらいの浅利の量。トッピングの浅利とはわけが違います。旨味を出汁まくっていて、しっかり仕事をしています。

食べ進めていると、浅利の下敷きになっている海苔が出てきました。さぞかし重かったことでしょう。スープに浸ってシオシオに……疲れ切っていそうな海苔ですが、磯の香りがして名わき役として活躍していました。

味変をするなら柚子胡椒がおすすめ。「塩そば一榮」のスープに、ピリッとした辛さが生まれます。他の調味料は、辛ネギやフライドオニオンがあります。

「麺大盛」に「サービスライス」に「大量の浅利」。立地から考えても太っ腹すぎて心配になってしまいます。満足度の高すぎる“塩そば”を食べるなら、間違いなく「塩そば一榮」。身体ともに満たされて帰路に着きます。ごちそうさまでした。