電動ベッドでおなじみのパラマウントベッドが2019年から販売している製品が、快適な眠りをサポートするという「Active Sleep BED(アクティブスリープベッド)」だ。起きて横たわっているときは負担の少ない角度で身体をサポートし、眠りに入ると自動的に最適な形へと変形するこのベッドに、4月26日から新モデルが登場した。

  • Active Sleep BEDの新モデル

新型Active Sleep BEDのサイズは、幅101.5×奥行き198×高さ39.5cmのシングルタイプ(RA-3950)と、幅124.5×奥行き198×高さ39.5cmのセミダブルタイプ(RA-3970)の2種類。価格はアクセサリーや素材によって異なり、シングルタイプが30万8,000円~55万5,500円、セミダブルタイプが36万3,000円~66万2,200円となる

  • フルフラットの状態なら、電動ベッドとは分からない見た目に。インテリアをジャマしないデザインも新モデルの魅力

人生で3割以上の時間を占める「睡眠」

良い睡眠が日中の活動にポジティブな影響を与えることは昔から知られている。とはいえ、なかなか思ったように睡眠時間を確保できない人も多いはず。人間の睡眠時間は1日の約3分の1と言われているが、日本人の平均睡眠時間は1日に7時間22分。日本人は世界的にみても睡眠時間がかなり短い国民なのだ。

  • 経済協力開発機構(OECD)の調査による世界の平均睡眠時間。日本はOECDに加盟している33カ国の中でも平均睡眠時間が一番短い

短い時間でも質の良い睡眠を得たい――。そんな願いを叶えてくれるかもしれないのが、入眠から起床までサポートするActive Sleep BEDだ。Active Sleep BEDは背部と脚部が変形する電動ベッドで、起きている時間は「リラックス」や「読書」といったモードによって、活動シーンに応じて快適に感じる姿勢をサポートしてくれる。

  • 背部分しっかり起こし、身体に負担がかからない「読書」の角度。一般的な電動ベッドは背部分と足元パーツが独立して動くため、「座る」姿勢で腰が沈みがち。新型Active Sleep BEDなら、ベッド全体が最大10°まで傾斜するため、より自然な姿勢で座れる

  • 操作は基本的にスマートフォンの専用アプリから。操作方法はシーンを示したアイコンをタッチするだけ。自分の好みによって角度の手動調整も可能

ほかにも、日中動き回って脚が疲れているなら「足楽」ポジション、風邪や花粉症で息苦しさを感じる場合は「呼吸」ポジションなど、身体の調子に合わせた角度もサポートできる。このあたりは、長年にわたって病院の介護ベッドを開発し、世界的にも介護ベッドでトップシェアを誇るパラマウントベッドならではの知見を生かした機能だ。

  • 足全体を20°ほど上向きにすることで、下半身にたまった体液を上半身に流れやすくする「足楽」ポジション。むくみの改善にも効果的だとか

  • 上半身だけを30°起こす「呼吸」ポジション。病院で行う「セミファウラー位」をヒントにしており、臓器が肺へかける圧迫を軽減する

「寝落ち」を検知して心地よい眠りを

身体が快適な状態なら、気持ち良く眠ることができるはず。ただし、ベッド上(マットレス)で背や脚部分に角度がある状態では寝返りが打ちにくいため、睡眠に入ったあとのベッドはフルフラットであることが望ましい。そこでActive Sleep BEDは、使用者の「入眠」を検知すると、使用者が分からないくらいにゆっくりと自動でベッドをフルフラットに戻してくれる。

  • 「入眠検知」を行うには、マットレスの下に専用センサー「Active Sleep ANALYZER」をセットすることが必要。Active Sleep ANALYZERは使用者の動きをもとに、入眠状態、眠りの質、呼吸の状態までセンシングしてくれるという高性能なデバイス

  • Active Sleep ANALYZERがあれば、毎日の睡眠の質を点数化することも。自分では気づきにくいイビキの判定も可能

あらかじめ起きる時間を登録しておくと、起床時間に合わせてベッドの背がゆっくりと起きる起床サポート機能も魅力的だ。アラームのように「音で驚かせて無理矢理(?)起こす」のではなく、ユーザーが起きる姿勢になることで自然な心地よい目覚めを促してくれる。

寝具選びで失敗……は過去の話に

寝具の好みは人それぞれ。最近は好みを聞いて寝具を選んでくれる寝具コンシェルジュサービスも増えているが、Active Sleep BED専用のマットレス「Active Sleep MATTRESS」なら頭や肩、腰や足といった6つの部位ごとに、マットレスの硬さを変えられる。

スマートフォンのアプリで簡単に各部の硬さを変更できるので「夕べは柔らかめの気分だったけど今夜は腰回りを硬めに」といったように、その日の体調や気分に合わせて自分好みのマットレスを作れる。マットレスは一度購入すると買い換えが面倒な寝具だけに、1枚で幅広い好みに対応してくれるのはうれしい。

  • アプリから簡単にマットレスの硬さを変更。部位ごとに硬さを変えられるのは腰痛持ちにとっても魅力的では?

  • Active Sleep BEDは基本的にすべての操作をスマートフォンのアプリで行うが、専用リモコンもオプションで用意。写真はActive Sleep BED用の手元スイッチ

寝るまでは快適な姿勢を維持し、睡眠後は寝返りを打ちやすい角度に自動変形、さらには気持ちの良い起床までも手伝い、マットレスの硬さ調整に睡眠の質のチェック……と、Active Sleep BEDは睡眠に関して豊富なサポートをしてくれる。快適な睡眠は人生を豊かにするとも言われているが、Active Sleep BEDは人生の質をちょっと高めてくれるかもしれない。