メルセデス・ベンツ日本は11月28日、メルセデスAMGのトップパフォーマンスモデル「GTクーペ」の追加モデル「Mercedes-AMG GT 43 Coupé」を発売した。全国のメルセデス・ベンツ正規販売店ネットワークを通じて販売する。メーカー希望小売価格は1,650万円。

  • Mercedes-AMG GT 43 Coupé

「メルセデス AMG GT クーペ」は、ダイナミックな走行性能と卓越したスポーツ性、優れた快適性を備えるパフォーマンスラグジュアリーモデル。今回追加される「Mercedes-AMG GT 43 Coupé」はAMG GTクーペの追加モデルとなり、SLS AMG、初代GT 2ドアクーペ、GT 4ドアクーペ、SLに続く5番目のAMG独自開発モデルとなる。

エクステリア

車体は日常で使いやすい全幅1,930mmのナローボディ。フロントエプロンには車両全幅にわたる大きなエアインレットを備え、フロント/リアフェンダーの幅を狭くしたことでトラック幅が減少し、車両のエレガントさを強調。リアエプロンには専用デザインの丸型ダブルテールパイプトリム、足回りには20インチ AMGアルミホイールを標準で装着した。

リアエンドには、3つの立体的なグラフィックが目をひくLEDリアコンビネーションランプを採用。電動格納式のリトラクタブルリアスポイラーは、展開時に5段階で角度を調節でき、ダウンフォースを高めて高速走行時の安定性を向上させる。格納時はボディラインにすっきりと収まり、スタイリングを損なわない。デュアルエグゾーストエンドを一体化したディフューザーも特徴的だ。

フロントグリルとフロントエプロンのエアインテーク内には、2ピースのエアパネルを内蔵。電子制御式のルーバーが走行状況に応じて開閉する。通常時は閉じておくことで空気抵抗を減らしてフロントに働く揚力をおさえ、コンポーネントが一定の温度に達して冷却の必要が生じた場合にはルーバーを開いて冷却を行う。ライト部は、片側100万画素以上のデジタルライトを標準で装備。照射距離を大幅に拡大するウルトラハイビームや、対向車や前走車などを検知しハイビームが当たらないよう照射範囲を調節するアダプティブハイビームアシスト・プラスも備えた。

インテリア

インテリアは、アナログとデジタルを融合させた「ハイパーアナログ」デザイン。航空機からインスパイアを受けたという左右対称のダッシュボードは力強いウイング形状で、タービンノズル型のエアアウトレットとともにスポーティな印象。

センターコンソール中央部は、11.9インチの縦型メディアディスプレイとNACAダクトデザインがシームレスに融合している。12.3インチのデジタルコックピットディスプレイを立体的なバイザーに収め「ハイパーアナログ」なコックピットとした。

インテリアトリムは、ブラックピアノラッカールックトリム。シートはアクセントステッチ付きのナッパレザー仕上げ。ルーフライナーはブラック(ファブリック)だ。オプションで「パノラミックルーフパッケージ」または内装色「ナッパレザークリスタルホワイト/ブラック」を選択すると、ブラック(MICROCUT)が装着される。

内装面では、AMG専用のスポーツシート(ナッパレザー)と、シートヒーター機能を含むシートベンチレーター(運転席・助手席)を標準で装備。長時間のドライビングでも疲れにくい快適性だとしている。シートカラーは標準内装で4色、オプション内装(ダイヤモンドステッチ入)で1色から選択可能だ。

こちらもオプションとなるが、ヘッドレスト一体型でレーシングデザインのAMGパフォーマンスシートも用意。大きく張り出したサイドボルスターが運転姿勢を正確に保ち、スポーツ走行をサポートする。全5色(ダイヤモンドステッチ入含む)の内装色から選べる。

リアシートは、実用性や利便性の観点から可倒式リアシートを採用した。4名乗車可能な2+2仕様を標準設定とし、リアシートを倒せばラゲッジルームを最大675Lまで拡張できる。

そのほかの標準装備は、ツインスポークデザインのAMGパフォーマンスステアリング(ナッパレザー)、大型のアルミニウム製パドルシフト、最新デザインのAMGドライブコントロールスイッチ、ステアリングヒーター、11スピーカー/16チャンネルで合計出力600Wのオーディオシステム「Burmester サラウンドサウンドシステム」など。対話型インフォテインメントシステム「MBUX」は第2世代のものを搭載している。

パワートレイン

パワートレインは、最高出力421PS(310kW)、最大トルク500N・mの2.0リッター直列4気筒エンジン「M139」。このM139には、F1由来の技術「エレクトリック・エグゾーストガス・ターボチャージャー」が取り入れられている。排気側のタービンホイールと吸気側のコンプレッサーホイール間にあるターボチャージャー軸と一体化した厚さ約4cmの電気モーターが、電子制御によってターボチャージャーの軸を直接駆動。アクセル操作に対するエンジンのレスポンスがいっそう自然なものとなり、低回転域のトルクを高め発進加速性能の向上にもつながっている。

トランスミッションは、AMGスピードシフト MCT9速トランスミッション。湿式多板クラッチを採用することでレスポンスに優れ、マニュアルトランスミッションのようなダイレクト感が味わえるとしている。0-100km/h加速は4.6秒(欧州参考値)。

サスペンションは、高性能アルミニウム製のショックアブソーバーと軽量コイルスプリングを使用するAMGサスペンションを標準装備。5本のコントロールアームで各ホイールを最適にガイドして、接地面積を最大限確保する5リンク式サスペンションも前後ともに採用している。フロント/リア・アクスルのスタビライザーの肉厚も変更し軽量化も図った。