楽天が運営するフリーマーケットアプリの「楽天ラクマ」は、コメ兵と協力し、ブランド品の偽造品が二次流通することを防ぐためのサービス「ラクマ鑑定サービス」を「ラクマ最強鑑定」へと刷新。10月17日からサービスの提供を開始した。
10月17日の新サービス発表会では、ラクマ最強鑑定のサービス概要説明のほかに、コメ兵による最新の目利き技術が披露された。
2024年1月より、楽天ラクマは「ラクマ鑑定サービス」と称し、購入後の商品を購入者が任意で送付してプロの鑑定を受けられる「後から鑑定」を提供している。「後から鑑定」では、購入者が望む場合に受け取った商品を自分で鑑定に出す“選択式”をとっていたため、実際に鑑定すると偽造品を購入していたというケースが生じていた。
新しいラクマ最強鑑定では、対象商品を購入すると自動的に対象のブランド品を鑑定する“全量式”を採用した「お届け前鑑定」を提供する。
お届け前鑑定では、出品者が「かんたんラクマパック」で商品を送ると、自動でコメ兵に商品が届く。コメ兵による鑑定の結果、「基準内」と判断された正規品の場合は商品を購入者に送付。一方で偽造品を示す「基準外」と判定されると、取引は自動的にキャンセル扱いになり、商品は出品者に返送、代金も購入者へ返金となる。鑑定のために出品者が追加の手続きをする必要はなく、購入者は商品の所在を「鑑定中」「発送済み」といったステータスによって確認できる。
ラクマ最強鑑定は、CHANELやGUCCI、ROLEXといった個人ユーザーが出品する400以上のブランドを対象としており、利用は無料。なお「後から鑑定」も継続して利用できるが、鑑定拠点までの片道送料のみ利用者の負担となる。
発表会の途中では、実際に正規品と偽造品を比較したクイズも実施。本物に限りなく近い状態の偽造品を、人の目だけでなくAIを使った技術を用い判定する「KOMEHYO AI機器」の実演も行われた。
登壇した楽天グループ株式会社 コマース&マーケティングカンパニーラクマ事業部ジェネラルマネージャーの長谷川健一郎氏は、「いくらプラットフォーム上で商品を査定しようとしても、実際の出品物を見ずして偽造品か正規品かを判別するには限界がある。プロ品質の鑑定をフリマでも当たり前にしたい。」とコメントしている。