BMWが新型「X3」を発売した。X3は2003年に初代が日本市場で発売となって以来、スポーツ性能や洗練されたデザインで人気を博しているSUVだ。今回の新型は7年ぶりのフルモデルチェンジを経た4代目となる。新型X3の魅力とは? 発表会を取材してきた。
全モデルが電動化!
新型X3には3つのモデルがある。ガソリンエンジン車の「20 xDrive xLine」(798万円)および「M50 xDrive」(998万円)とクリーンディーゼルエンジンを搭載する「20d xDrive M Sport」(858万円)だ。ボディサイズは3モデル共通で全長4,755mm、全幅1,920mm、全高1,660mm。ホイールベースは2,865mmとなる。
麻布台ヒルズ内の「FREUDE by BMW」(フロイデ・バイ・ビーエムダブリュー)で行われたメディア向けの発表会では、BMWブランド プロダクト・マネージャーの横山タンケ・礼音マーティン氏が登壇し、新型X3についてのこだわりを語った。
横山氏によると、街乗り向けにエレガントなデザインに仕上がっているのは「20 xDrive xLine」だ。「M Sport」は長距離ドライブに向いていて、アクティブなライフスタイルにマッチするようなスポーティーなデザインと走りを両立しているという。最後の「M50」は足回りに「M」車(BMWの高性能モデル)のテクノロジーを採用しており、「最高のドライビングテクニクスを提供する」とのこと。
フルモデルチェンジの見どころは?
今回のモデルチェンジではエクステリアデザインからインテリア、デジタル機能、そしてパワートレインに至るまで、全てにおいて大幅なアップデートを実施したという。例えばエクステリアは、まるで金属の塊から削り出したかのような見た目となっている。重厚感と芸術性を感じさせるデザインだ。
BMWではおなじみの「キドニーグリル」も進化した。「20 xDrive xLine」と「20d xDrive M Sport」には、垂直バーのほかに斜めのラインを入れているところが斬新だ。グリルの周囲をライトアップする機能「アイコニック・グロー」をX3としては初めて採用しているため、夜間や暗所でも存在感は抜群だろう。
ボディサイズは先代と比べて全長が25mm、全幅が30mm大きくなっている。しかし車高は15mm低くなっているので、全体的に「長くて低くてワイド」「よりスポーティー」といった印象を受ける。
一方のインテリアデザインは、「モダンでミニマリスティック。まるで1クラス上のSUV」だと横山氏。物理的なスイッチの数を減らし、エアコンの吹き出し口などの細かい部分もデザインを刷新しているそうだ。
BMWユーザーの中でも愛好者が多いであろう「パノラマガラスサンルーフ」(オプション)は大型化。車内が今まで以上に開放的な空間になりそうだ。
全体的なデザインはラグジュアリーでスポーティーながらも、そのスペックは実用的で“万能感”のある新型X3。街中から郊外まで、さまざまなドライブシーンを彩ってくれそうだ。