カメラを手に取って間もないころ、写真を安定させるためには「構図が大事だ!」と言われました。
三分割構図、日の丸構図、対角線構図、放射線構図、三角構図……。書籍やネットで勉強してみましたが、ほとんどの作例が風景写真なんですよね。当初は基本構図をどうポートレートに活かしていいのか分からず、悩む日々を過ごしました。
そこで「ポートレートにおける基本構図の使いかた」について、作例を交え、数回に分けて解説したいと思います。
今回は「三角構図」と「サンドイッチ構図」を紹介します。これらの構図もよく使うので、知っておいて損はないでしょう。
画角のなかに三角を作る「三角構図」
三角構図はその名の通り、画角のなかに三角を作って写真を安定させる構図です。底辺が下にあることで、どっしりして安定する効果があります。レオナルド・ダ・ヴィンチのモナ・リザなど、さまざまな絵画で取り入れられていることでも有名です。
ポートレートの場合は、バストアップで撮ると頭から肩のラインで三角が自然にできやすいので、無意識でも三角構図になっていることが多いでしょう。
被写体を挟むように撮影する「サンドイッチ構図」
次にサンドイッチ構図です。その名の通り被写体を何かしらで挟むように撮影します。被写体が挟まれることで、グッと強調されます。
私は街撮りで印象的な写真を作りたいときに使います。ただし、サンドイッチ構図は、すごく意図的に見えてしまうことがあるので、やりすぎ感が出ないように注意しています。