多くのカメラマンが言っていることですが、ポートレートは「ほぼコミュニケーションで決まる」と言っても過言ではありません。いかにモデルさんと円滑なコミュニケーションをとれるかが、いい写真、被写体の喜ぶ写真を撮るための近道となります。
■素敵だと思った点は、声に出して褒める
カメラマンがモデルの素敵なポイントを探しているように、モデルさんも正解を探しながらポージングや表情を作っています。
ですから、いい表情やいいポージングを見つけたときは「それ素敵です」などポジティブな言葉で伝えましょう。伝えることで、「この方向性で合っている」という共通認識を作ることができます。
■写真は都度見せる
声をかけるだけでなく、モデルさんには都度写真を見せるようにしましょう。私は、ワンシーン撮り終えるたびに、モニターで写真を見せるようにしています。どう映っているか認識してもらえることで、モデルさんもカメラマンの意図を把握してくれたり、修正してくれたりします。
■恥ずかしがらずに聞く
モデルさんに写真を見せる際は、必ず素敵だと思ったポイントを話したり、迷っているポイントを相談したりしています。「利き顔」や「好み」なんかは、直接聞いてしまうことが多いですね。
■提案する
撮影中に、事前リサーチやモデルさんの好みと違う素敵なポイントが見つかることもよくあります。そういった場合は、そのポイントを提案してみましょう。新たな魅力の発見につながることもあります(もちろん無理強いはいけません)。
いろいろとポイントを書きましたが、コミュニケーションにおいて一番大事なことは「被写体とカメラマンが、いい写真を撮るための共同プロジェクトをしている」という意識です。
一緒にいい写真を目指して、どうしたらいいか意見交換する感覚を持っていることが、大事なのかもしれません。
今回のテーマについて、RaMuさんにコメントをいただきました。
▼RaMuさんのコメント
私のコンプレックスは輪郭なので、そこを考慮してもらい、「横から」や、「やや上から」撮ってもらうなど、構図を変えていただけると、とてもうれしく感じます。私はカメラマンさんとコミュニケーションを取りながら撮影してもらうが好きなので、会話で徐々にコンプレックスを伝えています。なので、コミュニケーションは、撮影のうえでとても大事だと思います!
モデル:RaMu