5歳になる娘がオムレツ好きで、毎日のように作っています。
すると当然のことながら、作業に慣れてきて技術が上達してくる。するとさらに欲が出て、もっともっと美しいオムレツは作れないものか? と考えるようになる。
そこで、本格的に表面がつるつるっとなめらかな、レストランのようなオムレツを作るにはどうするかを調べてみたところ、ポイントがいくつかありました。まず、ざるを用意して、溶いた玉子を数度濾すこと。また、濡れふきんを用意しておいて、温めて溶き玉子を注いだフライパンを、途中の良きタイミングで冷やすことなど。
そのとおりにやってみたら、確かにめちゃくちゃ表面のなめらかなオムレツが作れて感動したんです。ただし、それを毎回やろうと思うほど単純な工程ではないんですよね。どうしてもプロのための技というか、忙しい朝にそんなめんどうなこと、とても毎日やってられない。
それ以来、なんとか手抜きができないかと、思いついたアイデアをあれこれ実行してみてたんです。そのひとつが、とにかく玉子をよく攪拌(かくはん)するため、オムレツの材料である玉子、ほんの少しの水、ほんの少しの塩を、器に入れて箸で混ぜるのではなく、フタで密閉できるタイプのタッパーに入れ、思いっきりシェイクして混ぜるという方法。
ごめんなさいね。どんどん本題からずれていきますが、その玉子を焼いてみたところ、狙いどおりとはいかず、なんだかふにゃふにゃと気合の入っていない焼きあがりになってしまい、はっきり言って失敗でした。
が、その液を使った、まったく別のレシピを思いついてしまったんです。それが、この液に豆乳を加え、レンチンで温めてみると、豆腐でもないし、玉子豆腐でもないし、ゆばでもないし、茶碗蒸しでもないし、とにかくそんないい感じの、ちょうどいいおつまみができるんじゃないの? というもの。韓国の「ケランチム」にも近いイメージかな。それが、理由はないんですが、なぜか「できる!」と確信してしまったんですよね。
そんな経緯から偶然生まれた今回のレシピ、「くみあげレンチン玉子豆腐」、正確には、豆腐でも、玉子豆腐でも、くみあげ豆腐でもないんですが、まぁ、そのどれのニュアンスもあるようなオリジナルの料理ということで、ネーミングに関してはご了承いただければと思います。
試行錯誤の末に
ここからは、何度も試作をくり返し、僕がたどり着いた作りかたをご説明していきましょう。
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、100均で手に入れた、フタにゴムパッキンのついた、密閉度の高いタッパーです。密閉度さえ高ければ、スクリューキャップ式のものでもなんでもOK。
市販の白だし小さじ1程度を加え、さらに、180〜190ml程度の豆乳を加えます。玉子1個って、平均してだいたい50gほどなんですが、もちろん個体差はある。なので、豆乳の量は多少前後があっても大丈夫。というか、多めなら汁っぽくなるし、少なめなら固くなるし、あくまでこの分量は、僕の好みというだけです。ぜひそれぞれのお好みを探ってみてください。
100回ほどシェイク!
ね。器に入れて箸でかき混ぜた場合と、ぜんぜんニュアンスが違うでしょう。全体がよく攪拌され、泡立っている。
これをですね、レンジでチンするんですが、500wで3分くらいで火がとおりはじめ、ぶわーっと盛り上がってくるんです。
ただ、何度かやってみて思い知ったのが、けっこうぐつぐつと液がはねてレンジ内を汚したりして、掃除が大変なこともある。なので、ふわりとラップをかけ、さらにそれをお皿にのせて温めることを推奨します。
電子レンジの性能にもよるでしょうが、我が家の場合、500wで3分半ほどでしっかりと全体に火が通り、このような状態に。
で、家でひとりでつまみにするならば、ここに醤油をかけ、スプーンですくって直接食べちゃえばいいんですが、今日はせっかくなのでお皿に盛りなおしましょう。小ねぎなんかも散らしてやって。
途中の「白だし小さじ1」の分量も、お好みで大丈夫なのですが、僕はあえてわりと薄めに作っています。というのも、仕上げにだし醤油なんかをかけて食べるのが、また美味しくて。
ちなみにこの白だし、醤油やひとつまみの塩でも代用できました。ただ、一度うっかり塩気を入れ忘れてしまったことがあり、その時だけ、どろどろのスープ状になってしまって、うまく固まらなかったんですよね。なので、あらかじめなんらかの塩気少々を加えるのはマストかと。
作りかた
【材料】
・玉子:1個
・豆乳:180〜90ml
・白だし:小さじ1
・薬味:お好みで
【作りかた】
1.密閉できるタッパーに材料を入れ、よく振って混ぜる
2.ラップをかけて皿にのせ、レンチン(500w 3分半程度)
3.器に移し、お好みで薬味や醤油をかけて