過労自殺しかけた経験を描いた書籍『「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由』の著者である汐街コナさんが、会社から身を守るための処世術などを紹介する漫画連載「会社につぶされないために」。今回のテーマは「職務範囲」です。

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この話は業務中のささやかな雑談でしたが、日本とドイツの職務の考え方の違いが出ていて、とても印象に残っています。

欧米では、職務範囲を決め、そこに人を当てはめてゆくジョブ型が多いのだと思います。日本は逆に、まず人ありきで、そこに仕事を割り振っていく形が多いように思います。

そのため、職務範囲ははっきり決めず、「言われたことは何でもやる」という形になりがちです。

一長一短あるので、どちらが良いと一概には言えませんが、職務範囲が曖昧なままだと、お給料据え置きで、業務内容だけどんどん広がりかねませんし、同一労働同一賃金も徹底しづらくなりますので、今後は欧米風のジョブ型に寄っていくのではと思っています。

また、「それくらいやってよ」と契約違反の内容を求める上司に「それはできません」とはっきり答えられる姿勢も大切だと思いました。

すぐ終わる業務なら、「上司に逆らうより、やった方が面倒がない」と判断する人もいるかもしれませんが、そういったことを続けてゆくと、自分の権利はどんどん削られていってしまいますので、注意が必要だと思います。