26日に決定! もちろん、Leopardの発売日のことです。Apple Storeでは18時に販売開始されるわけですが、なぜあえてこの時間なのでしょう? 寅の刻は午前4時頃だから関係ないし、そもそもLeopardは豹ですし。他国のApple Storeも現地時間の18時に設定されているようですから、単純に販売戦術の問題なのかもしれませんね。
さて、今回もiPod touchについて。「第247回 小さなOS X「iPod touch」をあれこれイジる(2) ~脱獄編~」での"脱獄"の成功に引き続き、勝手アプリをインストールして独り立ち(?)させるまでの過程をお伝えしたい。
iPod touchの"門戸開放"なるか?
本題へ進む前に、17日に発表されたSteve Jobs CEOのメッセージについて触れておかねばなるまい。
その要点は、2008年2月にiPhone / iPod touch用SDKを配布開始、サードパーティによるネイティブアプリケーションの開発を自由化するという"iPhone / iPod touchの開放"だ。内容の詳細については明らかにされていないが、おそらくはMac OS Xの開発システム(Xcode Tools)上にクロスコンパイル環境を構築し、Cocoa / Objective-Cを用いたアプリケーション開発を可能にしようということなのだろう。従来のAjax / Webアプリ一本槍という方針を捨てたことは、我々にとっては大歓迎だ。
懸案事項があるとすれば、特にiPhoneで必要とされるセキュリティ対策。この点をAppleがどう解釈するかによって、"勝手アプリ"の自由度が大きく変わると考えられる。Jobs CEOがNokiaの最新機種を「完全なオープンとは言い難い」と評したことは、よりスマートな解法を提供することの宣言とも受け取れるが、真の門戸開放かどうかの結論は来年2月のリリースを待たねばならない。
"脱獄"後のひと仕事
話を戻してiPod touchに勝手アプリをインストールする方法だが、ユーザ有志が開発した「Installer.app」を利用する。書庫を展開後、「CyberDuck」などのSFTPに対応する転送ソフトを利用して/Applications
へコピー、その後OS XのTerminalから次の要領でパーミッションを変更する。
$ ssh root@192.168.1.3 "chmod -Rf +x /Applications/Installer.app/"
root@192.168.1.3's password:
サードパーティー製アプリケーションをホーム画面に表示するには、Springboard Hackと呼ばれるツールが必要だ。iPod touch内蔵のSafariで「http://conceitedsoftware.com/iphone/beta/
」にアクセス、Yesと答えた後に、OS XのTerminalから次の要領でInstaller.appを起動すると、Systemの項目に「Trip1PogoStick」という項目が現れるので、これをインストールする。そしてiPod touchを再起動すると……ついに雰囲気が一変したホーム画面を拝むことができた。これこれ、これですよ!
$ ssh root@192.168.1.3 "/Applications/Installer.app/Installer"
めくるめく"勝手アプリ"の世界
ここまでくれば、もはや自由の世界。とりあえずはInstaller.appに表示されているアプリケーションを手当たり次第インストールして、iPod touchをどのように"仕込む"かをあれこれ考えればいいだけのことだ。
最初に試したのは「Aquarium」。往年のヒット作「AQUAZONE」を彷彿とさせる……ほどではないが、カクレクマノミと思しき魚をiPod touchで飼うことができる。エサやりもOK、標準搭載のアプリにはないほのぼのさ加減が魅力の一品だ。
続いてはシェル環境を導入。とりあえずは「MobileTerminal」と「BSD Subsystem」をインストールすれば、それなりの環境を手に入れることができる。
「Sketches」というドローソフトもインストールしてみた。iPod touchのマルチタッチユーザインタフェースでお絵かきを楽しめるわけだから、利用しない手はない。かつてPalm OSで手書きメモを重宝していたユーザにも、重宝がられるかもしれない。そう、絵心の有無など関係ないのだ(と自分に言い聞かせる)。